「健康とは、
数値に安心することではなく、
自分が『健康だ』と
感じることです。」
【解説*日野原重明】
健康を維持するのは、
めいめいの努めです。
健康診断を活用するのも結構です。
からだの状態を客観的に把握できますし、
自覚症状のない病気を早期に発見できるかもしれません。
けれど、
検査データに一喜一憂する必要はありません。
基準値や平均値に私たちはとらわれやすいのですが、
基準はあくまで目安であって、
あなたの最適値ではありません。
しかも、基準というものは変わるのです。
数値にあまりふり回されないのも、
生き方の「コツ」のひとつです。
あなたの置かれている環境や状況は
そのときどきに変わります。
その変化に自分を上手に適応できることは、
「健康」であることの一つの証です。
きのうのあなたと今日のあなたがちがうように、
健康もあなたとともに姿を変えます。
環境の変化を読む熟練した舵取りは、
医師ではなく、
あなたのことを一番よく知っている
あなたが取るべきだということを
忘れないでください。
《 90歳を越えた医師からあなたへの贈り物 》
~日野原重明(医師・医学博士)「生き方上手」~