テレビのツボ

テレビ番組の中の面白試聴ポイント(ツボ)を探し出し、それらを面白おかしく紹介するブログですε=┏(; ̄▽ ̄)┛

『たかじん胸いっぱい』~大麻戦争の真相激白!

2011-04-30 16:40:33 | ワイドショー・バラエティ
大麻戦争と聞いてピンときた人はかなりの芸能通かも!? 例のツイッター騒動の当事者、大桃美代子と麻木久仁子それぞれの頭文字を取ったネーミングだ。

『テレビのツボ』と銘打っている以上、大桃美代子ネタを取り上げないわけにはいかない(単なる個人的なこだわりだけど…)。
今日放送の関西ローカル正午のバラエティ『たかじん胸いっぱい』に、渦中の大桃美代子が出演。ツイッター騒動の真相を激白した。

「去年の暮れまで、本当に1ミリも知らなかったんです」
大桃はツイッターで呟く直前まで、山路と麻木が結婚していたことはおろか、付き合っていたことさえ全く知らなかったと告白した。

真相を知るきっかけになったのは昨年11月、山路が取材先のミャンマーで拘束された事件。新聞報道を見た大桃は《山路徹(本名:松本徹)》という表記に疑問を抱いた(あれっ!? なんで山路さんの本名が松本なの?)。
疑問を解くためネットで調べ、初めて山路と麻木が付き合っていたことや結婚していたことを知ったのだという。

3年前に山路から離婚を切り出されたのは、このことがあったからなのか! 私だけが何も知らなかったなんて~と、大ショックを受けた大桃。で、どういう影響があるか深く考えないまま、衝動的にツイッターへ不倫の事実を書き込んでしまったらしい。

その直後、大桃はプライベートな目的で海外旅行へ出掛けた。その間、ネットにはアクセスしていなかったので、日本でどんな騒ぎになってるかは全く知らないまま。久しぶりに所属事務所へ電話してみると「大変です! あのツイッターが大騒ぎになってます! 電話もジャンジャン掛かってきてます!」との担当者の悲鳴(*_*;

「そんなに大変な状況になってるのかあ! 原因を作ったのは私だし、帰ったらちゃんと説明しなきゃ…」
帰国直後、麻木に続いて記者会見に臨んだ。その時に、山路と麻木が交際していただけではなく、結婚までしていたことを暴露! 「私と山路さんが交際を始めた時には、すでに山路さんと大桃さんの結婚生活は破綻していた」という麻木のコメントも全否定。「当事、山路さんとの婚姻は破綻していなかった」と証言。窮地に陥った麻木はファックスで結婚していた事実を認めたが、ウソを付いていたと取られたため一気にイメージダウン↓ それ以後メディアから姿を消してしまうことになる。

年が明け、山路と再会した大桃は、いつから麻木と付き合い始めたのか、山路を問い詰めたそう。返ってきた答えは「6年半から…」。3年半前からと思っていた大桃は「ショックで卒倒しそうになった」(@_@;)

「とにかく不信感でいっぱいになった」

「何も知らなかったのが私一人だったってことが一番ショック」

「なんで離婚する時に本当のことを言ってくれなかったんだろう? 好きな人が出来たんなら、正直に言ってほしかった」

交際を申し込んだのも、プロポーズしたのも大桃からだったらしい。それくらい山路のことが好きだった大桃だが「また同じことがありそうで怖い。復縁は考えられない」。

山路は「優しいウソ」のつもりで真相を敢えて伏せていたそうだが、そのことが結果的に大桃を傷つけていたようだ。知らない所で二股かけられ、本当の理由も知らされずに離婚を求められたと後で分かったら、そりゃショックだろうね┐(´~`;)┌

でも大桃は一連のツイッター騒動で注目度が飛躍的にアップした。オファーが激減した麻木に代わり、バラエティやイベントに出まくっている。山路にしても、色モノ扱いではあるけどやはり知名度が大幅に高まり、バラエティへの出演機会が増えた。

割を食ったのは麻木ひとり。先週は紳助の『行列ができる法律相談所』に久々にゲスト出演していたが、不倫騒動については一言も触れなかった。まあ、何を言っても叩かれまくる恐れがあるから、何もコメント出来ないんだろうけど…。「不倫略奪婚した女」というレッテルは簡単には剥がれそうにないな(>ε<)

ツイッター騒動と同じ頃、芸能マスコミで話題になっていたのが、海老蔵への暴行事件。この時、記者会見に臨んだ海老蔵が記者から「もし事件が起きた当日に戻れたとしたら、自分に対してどんなアドバイスをしますか?」という質問に対し、「出掛けるのをやめなさい」と答えたのは有名な話。
『たかじん~』では、この時の海老蔵の答えをもじって、大桃に短歌を詠んでもらっていた。その短歌が

「あの時に 戻れるならば伝えたい 呟くことを やめなさい」

大桃は、やっぱりツイッターで不倫を暴露したことを後悔しているのかあ…と思ったが、司会のやしきたかじんが「もしツイッターというものがなかったとしたら、どうしましたか?」という質問には

「そしたらブログというものもあるし…」

って、全然懲りてないッ! もしかしてツイッターへの書き込みは、大騒ぎになることを見越した確信犯じゃないの~?

「猿の正体」~秀吉が善人キャラに!?

2011-04-29 20:03:32 | 大河ドラマ
久々の更新~♪ 今週の『江』…といってもOAから5日も経ってしまったがf^_^;

今週のツボは何といっても秀吉が善人キャラに変身してたこと。オープニングこそ、「江が逃げようとしてるじゃと? 案内もなしにこの城から逃げられるわけなかろうが~、ヒッヒッヒッヒッ」と悪人キャラ全開で登場した秀吉だったが、話が進むにつれそれが一転。出てくる誰も彼もが「秀吉はイイ人なんだよぉ!」って絶賛の嵐。でもってラストでは江と秀吉が泣きながら抱き合って「猿のくせに泣くな~!」、「猿とて泣くのじゃあ~!」って、何じゃこれは(?_?) ファンタジーから人情話に宗旨変え? まあ、どっちにしても史実を無視してることに変わりはないけどヽ(´ー`)ノ
じゃあ適当にあらすじを追ってみよう~\(~o~)/

「こんなややこしい城を造りくさって!」巨大な迷宮みたいな大坂城が気に入らない江は、プンプンしながら汚ない言葉を吐き散らす。
けど怒ったところで一成のもとへはもう戻れない。月を見ながら一成を懐かしむ江。同じ月を尾張の一成も見ていた。二人とも「夫婦の契りはなかった」とこれまた同じような台詞。こんなシンクロもどうかなあ…。

一成のことは泣く泣く諦めた江だったが、今度は秀吉への復讐に執念を燃やす。侍女ヨシの協力のもと、探偵みたいに秀吉の身辺探索を始める江。
めったやたらに養子を取ってるとの情報を得た江は、そっと格子越しに様子を伺う。そこに居たのは家康の次男である秀康。おや? あややの物まねで有名な前田健ではないか! そこへやって来た秀吉。「おお秀康。あややの物まねでもやってくれぬか?」てなことはもちろん言わないが、秀康は秀吉のことを「父上!」なんて呼んでやたらなついてる。

所変わって浜松城の家康。碁を打つ相手は側近の本多正信。演じてるのは草刈正雄。『真田太平記』で家康をさんざん苦しめた真田幸村が、家康の懐刀に収まってる! 横で習字をしてるのは竹千代。のちの秀忠。江の未来の旦那さん。「竹千代には何かが備わってるから、そちが引き出してやってくれ」と、正雄…いや正信に頼む家康。う~ん、どうしても草刈は真田幸村の印象が強すぎて違和感あるなあ…。

再び大坂城。三成や官兵衛、秀吉の弟秀長や甥の秀次に聞いても、秀吉をやたらと誉めちぎるばかり。「男に聞いてもダメじゃ!」と言って側室の龍子や正室のおねに聞いても、やはり帰ってくるのは誉め言葉だけ。やむなく、最後に訪ねたのは利休。「あの時が思い出されますなあ」と利休。そういえば、江はかつて信長のこともやたらと探ってた。どこかで見たと思ったらこれだった。目的は違えど「信長の秘密」って回でおんなじことしてた。「秀吉のことを知りたげれば本人に会って判断しなはれ」との利休のアドバイスに従い、秀吉との直談判に挑む江。

江が自分の身辺を探り回ってると知りつつ、そんなことは気にもしない秀吉。江に意外な相談を持ちかける。「秀次があまりにも頼りないので、どうしたらよいかのう?」。江の答えは「四国攻めの総大将にして責任を持たせたら?」。おいおい、戦略上の重要な判断を当時12歳の小娘に求めるのか? 四国攻めに参加した将兵がこれを知ったらどう思うかなあ?

時が移って6月。秀吉が病に伏せってると聞いた江が見舞いに訪れる。ところが「秀次を総大将にするため仮病を装ってるのじゃ」と秀吉。そこへ四国攻め大勝利間違いナシとの報が! 「秀次もワシもこれで何かが越えられた」と喜ぶ秀吉。

江「でも伯父、信長は越えられませぬ!」

秀吉「当たり前じゃ! 親方様を越えようなどとは考えておらぬ!」

江「では、なぜ伯父上の子である信雄を攻めたのじゃ! お答えなされっ!」

ここでまたしても登場! サブリミナル信長

サブ信長「答えよ! 猿!」

ああっっ!と息を呑み江にひれ伏す秀吉。

秀吉「そ、それは三法師様に信雄様が刃を向けたから、織田家の安泰を図るために…」

江「ウソじゃ! 三法師様をもり立てるどころか、いずれは織田家を葬り去るつもりであろう!」

またまた江の顔が信長にチェンジ

サブ信長「そうなのかっ? 猿!」

ひええ!と再び江にひれ伏し、拝みながら釈明する秀吉。

秀吉「ち、違いまする! その証拠に信雄様のお命はお助け致しました~!」

ここで我に帰った秀吉が江に打ち明ける。

秀吉「そなたが親方様と重なってワシを責めるのじゃあ。そなたが怖いから嫁に出したのじゃ…」

江「それとてウソじゃ。本当は姉上欲しさに…」

秀吉「それもある…(江にキッと睨まれ)いやいやっ、それだけではない! そなたが恐ろしかった…」

江「だから、夫と共に殺すため戦を仕掛けたのか?」

秀吉「ならば、そなたを呼び戻したりせぬ!」

江「ならば、なぜ私を呼び戻した?」

秀吉「寂しゅうてのう…親方様に誰より似てるそなたに、親方様に近づきたいと願うワシを見てもらい想いがあるゆえかのう…」

江「私は伯父上ではない。それに伯父上に近づくなどと…」

秀吉「分かっておる。じゃが、近づきたかったあ~。それゆえ、そなたを養女にしたのやも知れん。勝手なことをしてスマン…」

江「そのようなこと、許すと思うか? 勝手に嫁に出し、勝手に引き裂いたことを!」

秀吉「スマン…それほどまでに、そなたを苦しめたのじゃのう」

ここから二人して涙、涙の愁嘆場(ToT)

秀吉「泣くなあ~。そなたが泣くとワシも~、ワシも~(涙)」

江「猿の分際で泣くなあ~(涙)」

秀吉「猿とて泣くのじゃ~(涙)」

あとはひたすら抱き合い号泣…。江と秀吉が抱き合って号泣したなんて、前代未聞の珍説だ。 あまりにもインパクトがあったので長々と引用したけど、冷静に見るととんでもない脚本だなあ

江の探偵シリーズ第1弾「信長の秘密」。第2弾「猿の正体」。ならば第3弾はさしずめ「家康の素顔」かな?

「離縁せよ」~家康のキャラ設定2

2011-04-19 20:26:29 | 大河ドラマ
先ほどの書き込みが途中で途切れてしまった。どうもケータイから長文を投稿すると途切れやすい。仕方ないので項を改めて、続きを投稿することにした(-_-;



大坂城に着いた江は豪華絢爛な城には目もくれず、一直線に茶々の部屋へ。姉の姿を探す江。すると中庭から何やら楽しげな笑い声が。障子を開けるとそこには雪遊びに興じる茶々と初の二人がいるではないか!「外になど出てよいのですか!?」との江の問いかけに、「病気? 文? 何のことじゃ?」。事情が分からない二人はちんぷんかんぷん。

すると目の前の障子が「バーン!」と開け放たれ「ハハハハハッ!」と悪代官のように高笑いしながら秀吉が現れた。「茶々が病気というのはウソだぴょ~ん。文を書いたのもワシだぴょ~ん」とあっさり白状。「こんな金キラキンの城、品の欠片もないっ!」と叫んで雪玉を投げつけようとする江の手首を掴み、秀吉は更なる追い打ちを掛ける。
「一成とは離縁してもらう。あの者の領地は召し上げた。城からも追放した!」
国許へ逃げる家康を助けたからじゃ、とトンデモない言い掛かりを付ける秀吉に向かい「味方を助けるのは当たり前。なんでそんな勝手なことをー!」と詰め寄る江に、秀吉は傲慢に言い放つ。「ワシが父だからじゃ。そなたはワシの養女になった」。悔しがって次から次へと雪玉を投げつける江。バカ笑いし、おどけながら逃げ回る秀吉。でも秀吉ってこんなに腹黒い人間だったんだろうか? ドスケベな上に腹黒いなんて、随分と酷い描かれようだ。

大河における秀吉の描かれ方って、定番というかお約束みたいなものがある。木下藤吉郎や羽柴秀吉の時代は、底抜けに明るく庶民的で人懐っこい人物として描かれ、天下人、すなわち豊臣秀吉となってからは一転、傲慢で冷酷な権力亡者として描かれる、というパターンだ。今回のように天下人になる前から腹黒さ満点の人物として描かれるパターンは見た記憶がない。これで天下人になったら、どんな悪人キャラになるんだろう? 案外、今と同じように描かれ、変化がなかったりするんだろうか? 間違っても善人キャラになったりはしないだろうけど

今週の、というか大河ドラマ全般におけるツボが徳川家康の描かれ方だ。家康の描かれ方は、秀吉のように一様ではない。家康自身が主役であったり、主役が家康に近い立場の人物であった場合、家康は温厚な人格者として描かれることが多い。今回はまさにこのパターン。江にとって家康は将来の舅。だからであろう、北大路演じる家康は申し分ない人格者だ。秀吉とは違い、腹黒さなんて全然ない。

では主役が、家康と敵対する立場であった場合はどうか? この場合、家康は徹底した悪人キャラとして描かれる。最近の大河では一昨年の『天地人』がその典型例。松方弘樹演じる家康は、狸親父を通り越して悪の大魔王みたいな人物として描かれていた。あんな強欲で身勝手な人間が人望を集めるのは本当に不思議だったが、今回は秀吉に対して同じ感想を抱いてる。

今後、秀吉はますます悪人キャラに、その対比で家康は更なる善人キャラとして描かれるようになっていきそうな予感がする。極悪人ような秀吉と、聖人君子のような家康。どちらのキャラ設定もどうかなあとは思うけどね

「離縁せよ」~家康のキャラ設定

2011-04-19 19:25:37 | 大河ドラマ
今週の『江』、タイトルから見ても分かるように先週の続編みたいなもの。さほど新たな展開はない。目立ったのは秀吉の腹黒さと、織田信雄や羽柴秀次のバカ殿っぷりくらいかな



先週、「新婚初夜のために」と18禁の枕絵を見せられ失神してしまった江。今週になってもそのショックは抜けず、祝言の席上でまたしても失神してしまう。何処までショック引き摺るんだか…。
新郎の佐治一成は「そなたに心構えが出来るまでHなことはしないよ~」と江を優しく介抱する。安心した江はほどなく快復。いつもの無邪気さを取り戻す。
新郎新婦ともども、主君信雄のところへ挨拶へ行った先で家康と再会。本能寺の変の直後、共に必死の逃避行をして以来の再会に喜ぶ江。ところが、秀吉との戦が近いと知るや「秀吉側には姉達が~!」と訴えるも「左様なこと此処で申すでない!」と信雄に一喝され敢えなく却下。

「そなたの敵を討つ」との一成の言葉にも不安を隠せない江。一方、秀吉側に残された茶々、初の姉妹も何とか戦を止めさせようと文を書くことを決意。次女の初が、母お市の方から「(茶々と江の)二人の間に何かあらば、絆となって繋ぎ止めよ」とトモダチ作戦を依頼された場面が回想シーンとして流れる。終盤で豊臣方と徳川方とに分かれて争う状況に陥った時、尼となった初が両者の和解のために奔走することになる、その伏線みたいなものだろう。これらの動き空しく、後に小牧・長久手の合戦と称される戦が勃発。秀吉と家康が激突するわけだが、肝心の合戦シーンは僅か10秒ほど。しかも過去の大河の使い回し。予算の関係もあろうし、血生臭い合戦シーンはファンタジー大河にそぐわないのかも知れないけど、戦国時代を描きながら合戦シーンをほぼスルーってどういうこと? 賤ヶ岳の合戦の時もそうだったし。織田と浅井が戦った姉川の合戦はかなり大きく描いてたけど、まああれは準主役お市の方の婚家と実家の争いだから、スルーするわけにはいかなかったんだろう。これからの関ヶ原の合戦シーンは『葵 徳川三代』の、大坂の陣のシ
ーンは『天地人』のを、それぞれ使い回すのかな?

秀吉側の圧倒的優位で始まった合戦だったが、戦巧者の家康に翻弄されて大苦戦。苛つく秀吉のもとへ二通の書状が届く。側室の龍子からの書状は「こんなもん読めるかっ!」てな態度で封も開けずに放り投げるが、もう一通が茶々からのものと分かるや態度をコロッと変え、うやうやしく掲げてから封を開ける。こういう演出が如何にもコントじみてるんだけどなぁ…。で、戦を止めて下さいとの文面に「可愛いのぉ~」とデレデレにやにさがる秀吉。「でも戦を止めるわけにはいかんのですよ~」と呟きながら文に顔を埋め「いい香りじゃ~」って、洗濯用洗剤のCMかいっ! と、思わずツッコミを入れたくなってしまった。空気を読めない三成は「この墨に使われた香木はさぞ銘木でしょうねぇ」と的外れなコメント。呆れた秀吉が「お主は女にモテんだろなあ」という皮肉にも意味が分からずキョトンとする三成。ドスケベ匂いフェチの秀吉とクソまじめ三成のやり取りは、これまたコント。ほんと、全編コントばっかりだなあ(x_x;)

そこへ突如として陣へ乗り込んできたのは甥の秀次。「家康の裏をかく作戦を考えました。どうか私に指揮を取らせて下され!」と秀吉に直訴する。いずれ羽柴の跡を継ぐ身だし、何事も経験だから思う存分やってみよ! という秀吉の言葉に勇気百倍。「オーッ! オーッ!」と勇ましく鬨の声を張り上げて出陣したものの、こんな思い付きの作戦が家康に通じるわけもなく呆気なく敗退。対する信雄は、戦勝に気をよくし宴を催して高笑い。「まだ戦はこれから」との一成の忠告にも耳を貸さない。その様子を見た家康が「信雄は危うい」と呟く。出過ぎた秀吉の頭を叩くっていう本来の目的を忘れ、目先の勝利に酔ってる信雄に対する危惧を露にする。

一方、秀吉の陣では戦に負けた秀次が平謝り。「思わぬ待ち伏せを受けて…」と言い訳する秀次に「それが徳川家康という男よ…」と静かに囁きかけたかと思うと、たちまち激昂。「この大馬鹿たれがぁぁ~! 今から敵陣に斬り込んで死ね。戦って死ね、死ね、死んでまいれぇぇ~!」と罵詈雑言を浴びせながら殴る蹴るの嵐。この辺りも、のちに秀吉が秀次に対して切腹を命じる伏線になってるような気がする。

秀吉は継戦困難と悟り、和睦の道を探ることに。ここで秀吉は本領を発揮する。交渉の相手は難敵の家康ではなくバカ殿の信雄。外堀を埋め、家康が戦を続ける大義名分をなくしてしまおうという作戦。これは上手い。史実にも沿ってる。ただ、信雄の描かれ方があまりにもバカ殿すぎてマンガチックそのもの。似た者同士の秀次もそうだけど、こんな極端なキャラに描いてしまうと物語が薄っぺらくなってしまう。両者を演じてる山崎裕太や北村有起哉はなかなかの名演だとは思うが。

戦の行方を憂う江は、どちらが勝っても負けても困ると、侍女に思いをぶつける。その席へ初からの書状が…。「元気にしてる? こちらは二人だけど、そちらは一人でさぞ寂しいでしょうね。猿は憎いけど、今さらそんなこと言ってもしょうがない。また会って一緒にお菓子でも食べたいね…」って、またお菓子か。この姉妹はお菓子のネタばっかりだなぁ。

さて、信雄の陣中へ和議の使者として訪れたのは秀吉の軍師、黒田官兵衛。 戦で取った城も全部返してあげるよ、秀吉が朝廷に働きかけて、高~い官位にも就けてあげるよ、っていう美味しいエサを投げ掛けられた信雄は、一も二もなく食い付く。「それでは秀吉の思うツボ!」という一成の進言も無視し和議に同意してしまう。
(こいつはダボハゼじゃのう。ちょっとエサをちらつかせただけで直ぐに食い付いてきおったわい。噂以上のバカ殿じゃ。チョロい、チョロい)…てな官兵衛の本音が聞こえてきそうな感じ。柴俊夫はベテラン俳優である上、大河の出演も数多いから、表情や雰囲気に真意を漂わせる演技もお手の物だ。

和睦の知らせを受けた家康はあっさり陣を引き上げる。「信雄様を落とすとは猿らしい」と感心する家康。尾張・大野城で夫の留守を預かる江も和議が成ったとの報に安堵する。
茶々と初の姉妹は、出来たてホヤホヤ、成金趣味丸出しの大坂城に招かれる。待ち構える秀吉。なぜ江の婚家を攻めたかと問い詰める姉妹の言葉をはぐらかし「お二人には此処で住んでもらう」と一方的に申し渡す。自室へ戻った秀吉は南蛮渡来?の天涯付きベッドに寝そべりながら「豪勢な城も建てたし、戦も勝ったも同然なのに何やら面白くないのぉ」とおねに向かって愚痴る。「(江は)姉上様たちにお逢いしたいでしょうよ!」との、おねの言葉にヒントを得た秀吉は悪企みを思い付く。(そうだ、離縁させてやろう)。そういえば江の婚姻も、おねの言葉からヒントを得たものだったなあ。婚姻も離縁も、おねの言葉が思わぬヒントになったなんて、おねはとんだ道化扱いをされたものだ。大竹しのぶも上野樹里と同じく天然キャラ女優ではあるけれど、年季の違いからか大竹の方が遥かに演技には深みがある。

茶々の部屋を訪れ、秀吉の非を詫びるおね。「おね様のお顔を見ると何も言えなくなってしまいます」と微笑む茶々。この二人に確執が生じるなんて現時点では想像も付かないけど、その心境の変化をどう演じるか、大竹しのぶと宮沢りえの演技力の見せ所になりそう。

江のもとへは戦を終えた一成が帰還する。「そろそろ夫婦の契りを結ばない?」という一成の提案に、恥ずかしがって俯く江。そこへ突然、大坂からの報せが! 茶々が急病だと告げる初からの書状を見た江は急遽、大坂城へと旅立つ。
哀れ江は、初夜を迎えることなく一成と今生の別れを迎えることとなってしまった(>_<)

大坂城に着いた江は豪華絢爛な城には目もくれず、一直線に茶々の部屋へ。姉の姿を探す江。すると中庭から何やら楽しげな笑い声が。障子を開けるとそこには雪遊びに興じる茶々と初の二人がいるではないか!「外になど出てよいのですか!?」との江の問いかけに、「病気? 文? 何のことじゃ?」。事情が分からない二人はちんぷんかんぷん。

すると目の前の障子が「バーン!」と開け放たれ「ハハハハハッ!」と悪代官のように高笑いしながら秀吉が現れた。「茶々が病気というのはウソだぴょ~ん。文を書いたのもワシだぴょ~ん」とあっさり白状。「こんな金キラキンの城、品の欠片もないっ!」と叫んで雪玉を投げつけようとする江の手首を掴み、秀吉は更なる追い打ちを掛ける。
「一成とは離縁してもらう。あの者の領地は召し上げた。城からも追放した!」
国許へ逃げる家康を助けたからじゃ、とトンデモない言い掛かりを付ける秀吉に向かい「味方を助けるのは当たり前。なんでそんな勝手なことをー!」と詰め寄る江に、秀吉は傲慢に言い放つ。「ワシが父だからじゃ。そなたはワシの養女になった」。悔しがって次から次へと雪玉を投げつける江。バカ笑いし、おどけながら逃げ回る秀吉。でも秀吉ってこんなに腹黒い人間だったんだろうか? ドスケベな上に腹黒いなんて、随分と酷い描かれようだ。

大河における秀吉の描かれ方って、定番というかお約束みたいなものがある。木下藤吉郎や羽柴秀吉の時代は、底抜けに明るく庶民的で人懐っこい人物として描かれ、天下人、すなわち豊臣秀吉となってからは一転、傲慢で冷酷な権力亡者として描かれる、というパターンだ。今回のように天下人になる前から腹黒さ満点の人物として描かれるパターンは見た記憶がない。これで天下人になったら、どんな悪人キャラになるんだろう? 案外、今と同じように描かれ、変化がなかったりするんだろうか? 間違っても善人キャラになったりはしないだろうけど

今週の、というか大河ドラマ全般におけるツボが徳川家康の描かれ方だ。家康の描かれ方は、秀吉のように一様ではない。家康自身が主役であったり、主役が家康に近い立場の人物であった場合、家康は温厚な人格者として描かれることが多い。今回はまさにこのパターン。江にとって家康は将来の舅。だからであろう、北大路演じる家康は申し分ない人格者だ。秀吉とは違い、腹黒さなんて全然ない。

では主役が、家康と敵対する立場であった場合はどうか? この場合、家康は徹底した悪人キャラとして描かれる。最近の大河では一昨年の『天地人』がその典型例。松方弘樹演じる家康は、狸親父を通り越して悪の大魔王みたいな人物として描かれていた。あんな強欲で身勝手な人間が人望を集めるのは本当に不思議だったが、今回は秀吉に対して同じ感想を抱いてる。

今後、秀吉はますます悪人キャラに、その対比で家康は更なる善人キャラとして描かれるようになっていきそうな予感がする。極悪人ような秀吉と、聖人君子のような家康。どちらのキャラ設定もどうかなあとは思うけどね

アニメ実写化の限界

2011-04-17 14:25:57 | 特番・スペシャル
先週、『名探偵コナン』の実写版とオリジナル・アニメ版が連続で放送された。
工藤新一役は小栗旬から溝端淳平へと替わった。ここで注意すべきなのは、実写版に出てくるのは工藤新一であって、決して江戸川コナンではないっていうこと。 ここにアニメ実写化の限界が如実に現れてる( ̄~ ̄)ξ

はっきり言って江戸川コナンを実写版に登場させるのは不可能に近い。何故かって、あんなスーパー子役なんか何処にもいないから。
前回の実写版では、冒頭とラストの部分にだけちょこっと江戸川コナン役の子役を登場させたりしていたけど、あれはあくまでも実験的手法。台詞は全部、声優の吹き替えだったし、アクションも全然ナシ。しかも始まって直ぐに特殊な薬の力で工藤新一に変身するっていう苦し紛れの設定。序盤から終盤まで工藤新一が大活躍して、ラスト間際で薬の効力が切れて、また江戸川コナンに戻る…。な~んか「一応はコナンを登場させときました」的な付け足し感アリアリ。でもそれはしょうがない。アニメ版のコナンみたいに台詞回しから表情からアクションに至るまで、全てにおいて大人顔負けの演技を披露する「見た目は子供。頭脳は大人」なんていう子役がいない以上、こんなトンデモ設定にでもしなけりゃコナンを登場させる術はない。
逆のバージョンなら簡単。「見た目は大人。頭脳は子供」の山下清的なキャラなら、大人の俳優がバカっぽい演技をすればいいだけだから〓

アニメを実写化した作品は大抵駄作になる。アニメ特有のキャラや見た目を、現実の人間ではうまく再現できないためだけど、中でも最難関が子供のアニメキャラ。まあ、見た目と中身が一致したキャラなら、なんとか再現できなくもない。けどコナンみたいに子供離れしたキャラだとどうしようもない。
CG技術の発達で現実離れした映像は実写化できるようになった。かつての映像技術では実写化不可能といわれてきたSF超大作が次々と実写化されるようになったのも、CGが実用化されたからこそ。ただCGが対応できるのは映像のみであって、キャラは俳優の演技で作り上げるしかない。演技にハイテクは通用しない。

コナンを実写でリアルに再現する方法を幾つか考えてみたが、どれも決定打にはなりそうにない。最初に思い付いたのは、極端に小柄な大人を子役として起用すること。例えれば白木みのる(例えが古すぎか)。でもこれはダメだ。いくら小柄で童顔とはいえ、どうしても表情は大人びている。顔に人生経験が現れるって感じかな? 白木みのるの場合もそうだったし。それは無垢で純真なキャラを要求されるアニメでは邪魔になる。違和感ありすぎ。残念ながら却下┐(´~`;)┌

次の案はキャラそのものをCG化すること。ディズニー映画なんかでもやってる手法だが、これはやっぱりリアリティに欠ける。キャラが完全に浮いてしまう。実写化する意味がない。これならアニメのままの方がいいんではないかなと思う。で、これも却下┐(´~`;)┌

次に考えたのは文字通りの離れ業。かのファンタジー大河『江』でも用いられた手法。そう、子供みたいな天然キャラの成人俳優を起用すること。これは結構面白そうだけど、やっぱり無理がある。江が批判させながらも何とか成り立ってるのは歴史ドラマだから。歴史ドラマっていうのは時代設定そのものが現実の世界とかけ離れているから、キャラをファンタジーっぽくしても、辛うじて成立する。これが現代劇だったら、いくらアニメが原作といっても苦しい。違和感通り越して破綻してしまいそうだ。第一、コナンの場合だと小学校1年生の同級生が何人も出てくる。これらの中に一人だけ大人が混じっていたりしたら、おかしすぎ。かといって、コナンの同級生を全員、天然キャラの大人にしたら、まるでドリフターズのコント。ドタバタ喜劇になってしまう。ストーリー展開がシリアスなコナンには向かない。で、これもやっぱり却下┐(´~`;)┌

江戸川コナンを実写版でリアルに表現するには、アニメ版のコナンを完璧に演じられる超天才スーパー子役の登場を待つしかなさそうだ。それまでは、江戸川コナンバージョンではなく工藤新一バージョンで繋ぐしかない。じゃあ、誰もが「これぞコナン!」と納得するほどの子役が現れる見込みはあるかって? 多分無理だろうねえ〓