テレビのツボ

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アニメ実写化の限界

2011-04-17 14:25:57 | 特番・スペシャル
先週、『名探偵コナン』の実写版とオリジナル・アニメ版が連続で放送された。
工藤新一役は小栗旬から溝端淳平へと替わった。ここで注意すべきなのは、実写版に出てくるのは工藤新一であって、決して江戸川コナンではないっていうこと。 ここにアニメ実写化の限界が如実に現れてる( ̄~ ̄)ξ

はっきり言って江戸川コナンを実写版に登場させるのは不可能に近い。何故かって、あんなスーパー子役なんか何処にもいないから。
前回の実写版では、冒頭とラストの部分にだけちょこっと江戸川コナン役の子役を登場させたりしていたけど、あれはあくまでも実験的手法。台詞は全部、声優の吹き替えだったし、アクションも全然ナシ。しかも始まって直ぐに特殊な薬の力で工藤新一に変身するっていう苦し紛れの設定。序盤から終盤まで工藤新一が大活躍して、ラスト間際で薬の効力が切れて、また江戸川コナンに戻る…。な~んか「一応はコナンを登場させときました」的な付け足し感アリアリ。でもそれはしょうがない。アニメ版のコナンみたいに台詞回しから表情からアクションに至るまで、全てにおいて大人顔負けの演技を披露する「見た目は子供。頭脳は大人」なんていう子役がいない以上、こんなトンデモ設定にでもしなけりゃコナンを登場させる術はない。
逆のバージョンなら簡単。「見た目は大人。頭脳は子供」の山下清的なキャラなら、大人の俳優がバカっぽい演技をすればいいだけだから〓

アニメを実写化した作品は大抵駄作になる。アニメ特有のキャラや見た目を、現実の人間ではうまく再現できないためだけど、中でも最難関が子供のアニメキャラ。まあ、見た目と中身が一致したキャラなら、なんとか再現できなくもない。けどコナンみたいに子供離れしたキャラだとどうしようもない。
CG技術の発達で現実離れした映像は実写化できるようになった。かつての映像技術では実写化不可能といわれてきたSF超大作が次々と実写化されるようになったのも、CGが実用化されたからこそ。ただCGが対応できるのは映像のみであって、キャラは俳優の演技で作り上げるしかない。演技にハイテクは通用しない。

コナンを実写でリアルに再現する方法を幾つか考えてみたが、どれも決定打にはなりそうにない。最初に思い付いたのは、極端に小柄な大人を子役として起用すること。例えれば白木みのる(例えが古すぎか)。でもこれはダメだ。いくら小柄で童顔とはいえ、どうしても表情は大人びている。顔に人生経験が現れるって感じかな? 白木みのるの場合もそうだったし。それは無垢で純真なキャラを要求されるアニメでは邪魔になる。違和感ありすぎ。残念ながら却下┐(´~`;)┌

次の案はキャラそのものをCG化すること。ディズニー映画なんかでもやってる手法だが、これはやっぱりリアリティに欠ける。キャラが完全に浮いてしまう。実写化する意味がない。これならアニメのままの方がいいんではないかなと思う。で、これも却下┐(´~`;)┌

次に考えたのは文字通りの離れ業。かのファンタジー大河『江』でも用いられた手法。そう、子供みたいな天然キャラの成人俳優を起用すること。これは結構面白そうだけど、やっぱり無理がある。江が批判させながらも何とか成り立ってるのは歴史ドラマだから。歴史ドラマっていうのは時代設定そのものが現実の世界とかけ離れているから、キャラをファンタジーっぽくしても、辛うじて成立する。これが現代劇だったら、いくらアニメが原作といっても苦しい。違和感通り越して破綻してしまいそうだ。第一、コナンの場合だと小学校1年生の同級生が何人も出てくる。これらの中に一人だけ大人が混じっていたりしたら、おかしすぎ。かといって、コナンの同級生を全員、天然キャラの大人にしたら、まるでドリフターズのコント。ドタバタ喜劇になってしまう。ストーリー展開がシリアスなコナンには向かない。で、これもやっぱり却下┐(´~`;)┌

江戸川コナンを実写版でリアルに表現するには、アニメ版のコナンを完璧に演じられる超天才スーパー子役の登場を待つしかなさそうだ。それまでは、江戸川コナンバージョンではなく工藤新一バージョンで繋ぐしかない。じゃあ、誰もが「これぞコナン!」と納得するほどの子役が現れる見込みはあるかって? 多分無理だろうねえ〓

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