葡萄舎だより

海峡の街・下関の、葡萄舎の住人・洒人 (しゃじん) が身の周りの些事片々を書き綴ります。
本人は日記のつもりです。

失恋記念日

2005年11月30日 10時01分33秒 | 日記 ・ 雑記録
エキストラワイン会に出席して、夜更けに帰宅したら、
家人が誰かと話をしていた。
深刻そうな話でもなさそうだし、手放しで喜べる話でもなさそうだ。
どうやら、電話の相手が恋に破れたらしい。
情況は把握できたので私も割り込んだが、酔っ払いの話など権威も威厳もない。

思い起こせば、
私が東京に進学するとき、兄貴が私を呼び寄せた。
「親父から何か聞いたか?」
「べつに、何も」と私。
「ふぅ~ん、親父も年を取ったからなぁ」
と言いながら、親父に代わって兄貴がしゃべり始めた。‥‥。
兄貴が大学に進学するとき、明治36年生まれの親父から聞かされたのは
「これから社会に出たら、7人の女を泣かせて、5人の女に泣け」
相当にインパクトのある言葉だった。
私はこの話を、昨夜電話をかけてきた相手に言い忘れていた。
親父から、兄貴経由で私に伝えられた話を、電話で伝えた。
連綿と、血で繋がっていくものがある。その血を呼び起こす言葉がある。
私は役目の一つを果たしたのだろうか。

家人が博多に行く帰りに、電話の相手と会うらしい。
日ごろは、なんだかんだと言いながら、家人の訪問を断っていたくせに。
相当落ち込んでいるのかしらん。

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