5月18日と19日のラジオ深夜便は、ブラジル発ラジオ深夜便と題して、ブラジルからの中継。午前2時台は、ブラジリアン・ポップス集。アナウンサーの声を聞いていて、妙にこもっていることにふと気が付いた。そこで wavespectraで再生してみると、アナウンサの音声は 8kHz以上の高音がカットされていた。一方、放送された音楽にはこのような音のこもりもなく、14kHz前後のノッチがはっきり確認できた。
次にアナウンサーの音声を audacityを使ってグラフを描いてみた。
赤線は通常の東京からの放送、青線がブラジルからの放送。はっきりと 8kHz付近で音声がカットされていた。次に、ノイズもやや多いように感じられたので、無音部分も比較。黄色線が通常放送の無音部分、緑線がブラジルからの放送。こちらもブラジルからの放送は 8kHzでカットされていたが、音声の強弱にともなって 8kHz以上の音声信号が入ってくるのを確認した。ただし、これはブラジルからの伝送処理で入ってしまうノイズなのだろうか。この点は不明。
ノイズレベルは通常放送の無音部分と比較しても高い。空調音のような音も聞こえる。両方ともアナウンサーは同一人物だが、周波数特性は少し違っているようだ。喋っている内容が違うので違っていて当たり前なのかもしれないが、マイクの種類や音声処理にも違いがあるのかもしれない。アナウンサーも海外からの放送ということで、喉に力が入っていたのかもしれないが。
音楽はFM放送ではステレオ放送だったが、14kHzまでは出ていた。アナウンサーの音声と音楽とは別回線だったのだろうか。音源はブラジルからの送信だったのか、それとも音源は東京から? もし音楽は東京から放送していたのであれば、時間的なずれにかなり注意を払わねばならなかったはず。何かの機会にこの疑問が解決できればと思っている。
アナウンサーも言っていたが、はるか遠く離れたブラジルから日本のリスナーに向けて、国内のニュースを放送するというのはかなり違和感があることだろう。