朝、下に降りたらすぐに、
LINEを開ける。
彼から、メッセージがある確率は、2割。
そして、ああ、やっぱり…
そこには、何もなかった。
でも、私には、わかる。
彼は、朝、5時前には起きて、すぐに出かけたんだと。
返信は無くていいから、それでも自分に素直でありたいから、
私は、おはようのあいさつを送った。
時間が経って、彼からの返事が来た。
おはよう。よくわかったね。
私は、それだけで、心が満たされた。
素敵な朝を迎えたと、思ったはずだった。
自分の部屋から出てきた夫は、
いつになく、機嫌が悪かった。
また、パソコン机にむかったまま、椅子の上で一晩寝てしまったから、体が痛くてしかたがないと言う。
私は、自分を責める。
どうして、早く、お風呂に入ってもらうようにしなかったのか。
どうして、もっとちゃんと、寝室で寝るように、起こさなかったのか。
夫からも責められ、自分からも責められる私。
あの心地良かったさっきまでの朝は、もう、姿かたちもなかった。
本当は、自分の中に留めておきたかったけど、
思いとは裏腹に、私は、彼にそのことを告げた。
本音を言うと、救いを求めたの。
ここにいることが、怖くて恐ろしくて、逃げ出したい。
辛い。
そんな気持ちをどうにかしたくて。
彼は、すぐ答えてくれた。
優しく微笑むことができればいいけど、
それができなければ、
無理をせず、
心地良い環境に身と心を置くように。
少し、気が楽になった。
自分を守る為に、夫と距離を置こう。
今は、それしかない。
やがて、夫は、朝食ができているにもかかわらず、
寝室へと向かって行った。
周囲には、嫌なオーラが漂っていた。
私は、やっぱり、夫が怖い。
だから、自由になる場所を求めて続けていたのかも。
否定されずに、自分を出せる場所。
だからといって、
謙虚さや、相手への思いやりは、
忘れてはいけない場所。