いつのまにか、春が終わって、初夏を感じるようになり、
梅雨の時期を迎えた。
今年の梅雨は、
今までの梅雨と違って、心穏やかに過ごそうと心がけている。
それは、この先もずっと変わらない。
もう私は、彼と出会ってしまったから…。
彼の家に、遠くに住んでいる娘さんが帰ってきた。
夜は、LINEは難しいとの連絡が入る。
家族が揃う週末に、
私の存在など、あってはならないと、自分で思う。
この週末は、LINEを控えるからね。と、答えた。
父親として、穏やかに過ごしてもらう。
そう決めたから。
そしたら、一分一秒が、長くなった。
私は、強がりを言ったんだと、よくわかった。
今度LINEが繋がるのは、いつなの?
本当は、寂しいの。
それは、自分の中に押し込んだ。
今朝は、いつもより早く起き上がり、まだ日差しが差し込む前に犬を連れて散歩に出た。
それまでに、情けないほど、彼からのLINEが来ていないか、確認しては、落胆した。
あるわけないと、思ったその時、
スマホが、3つのLINEを受信した。
朝早い時間だから、確実に彼だとわかった。
必死にトークルームにたどり着く。
昨夜は、大雨だったって⁉️
嘘みたい。こっちは、穏やかな夜だった。
今朝は、良い天気だよって⁉️
嘘みたい。こっちはどんより分厚い雲。
彼は、いったいどこにいるの?
でも、不思議と寂しくない。
このひとときだけで、幸せになる。
すぐにLINEは途切れてしまった。
お互いに、そばに家族の存在を感じる。
土日は、いつもそう。
でも、大丈夫。
もう、梅雨の時期だからね。
出会ったばかりのあの頃とは、違うからね。