Blueberry Lane ~ブルーベリーの小道から~

愛知県豊田市稲武地区「ブルーベリーレーン いなぶ」へようこそ。
ブルーベリー畑から見えるあれこれをお届けします。

ブルーベリー園をたずねて ~岐阜県下呂市~

2010年03月29日 | この人のおしごと
 稲武ブルーベリー倶楽部の皆さんと共に、岐阜県下呂市にあるブルーベリー観光園「田上農園」さんを訪ねました。

 田上農園代表の田上さん↓
 
 
 
 田上農園さんは、元は26年続くトマト農家だったそうです。
 それを7年程前から徐々にブルーベリーへ切り替えてこられたとのこと。

 こちらの園では、こだわりの1つに「無農薬栽培」があります。
 長年トマト栽培を続けて来られたお父様の、「土がやせてしまい、なかなか元には戻らない」という経験と、食べて頂くお客様を思ってのことだそうです。

 平成19年7月から、ブルーベリー摘み取り園として開園され、今年で4年目を迎えられます。
 こちらの最大の特徴は、何と言っても「雨でも摘み取りが出来る園」ではないでしょうか。

 

 トマト栽培をしていたときのビニールハウスの骨組みがそのまま残されています。
 夏の収穫前にここへビニールを張ることで、お客様は「雨よけハウス」の中で天候に左右されずブルーベリー狩りを楽しむことが出来ます。
 それだけでなく、雨による裂果(果実の実割れ)を防ぐ効果もあります。
 (ほかに、ハウスの無い園もあります。)

 その他にも、灌水設備に畝立てに…、トマト栽培時の設備と知識と経験を、最大限に活かした栽培方法が随所に見られました。
 長年のトマト農家からブルーベリー農家へ切り替えられた田上さんと、そしてご両親のお話は、ひとつひとつがとても印象深いものでした。

 さて、田上農園さんのある下呂市といえば、やっぱり下呂温泉♪
 稲武へ帰る前に、下呂の温泉街を散策しました。

 以前、稲武商工会を中心とした「『ブルーベリーの里』の構築、稲武ブランド展開事業」を通して、「ニッポンいいもの再発見!」ブログから、下呂温泉街の取り組みを知る機会がありました。

 田上さんからも、観光地として地域一体となった取り組みが行われていると伺っていましたが、ある場所では、他の生産者さんと一緒に田上さんのパネルも紹介されていました。

 ギャラリー「食の館」にて (中央上下2枚のパネルが田上農園さん)↓

 

 こだわりと特色あるブルーベリー園経営をされている田上農園さんと、それを取り囲む地域の取り組みなど、得ることの多い1日となりました。
 特に 田上農園さんでは、丁寧な心温まるおもてなしを頂き、また夏の収穫時期に来たいと心から感じる農園とご家族に触れました。
 
 最後になりましたが、田上農園の皆さま、大変お世話になりました。
 ありがとうございました。


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下向きに

2010年03月20日 | 畑しごと
 数日前から徐々に咲き始めたクリスマスローズ♪

 どの花も、揃いに揃って下を向いているので、顔を見るには下から覗き込まなくてはいけません。
 なぜ上を向いて咲いてくれないのでしょうか。

 

 その理由は、クリスマスローズの原産地の気候にあるようです。
 
 クリスマスローズの原産地は、ギリシャ・トルコなどヨーロッパ。原産地も開花時期も近いシクラメンも、花は下向きに咲きます。
 シクラメンの原産地は地中海沿岸で、花が咲く冬は雨が多いそうです。花が上を向いて咲いていると、水に弱い花粉は濡れてしまいます。だから下向きに花を咲かせることで雨から花粉を守るのだそうです。
 
 下を向いて花を咲かせるのは、北米原産のブルーベリーも同じです。
 ブルーベリーに似た花のドウダンツツジは、一般のツツジより高山に適応しています。花は、春山の霜や雪対策のために 下向きの釣鐘状の花を付けるとされています。
 
 下向きに下向きに。

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ブルーベリーの年輪

2010年03月16日 | ブルーベリーのこと
 ブルーベリーは木です。そして年輪もあります。
 ただ、一般的に言われる「年輪で木の年齢がわかる」とは当てはまらないところがあります。
 それは、ブルーベリーの特徴のひとつである「ブッシュ(やぶ)状」と呼ばれる樹姿と関係があります。

 スギやヒノキ、モモやカキなどの木のように 1本の幹から枝が分かれるのでなく、ブルーベリーは株元から何本もの枝が毎年伸びて「ブッシュ」のかたちになります。
 つまり、ブルーベリーの年輪が示すものは木自体の年齢ではなく、株元から伸びてきた枝毎の年齢、ということになります。
  

 ↓植え付け5年目のブルージェイから切ったもの

 


 ↓植え付け6年目のデュークから切ったもの

 

 一般的な木の年輪において、寒暖のある四季がはっきりしている日本などでは、色の薄い部分は春から夏にかけて作られたところ、色の濃い部分は夏から秋にかけて作られたところなのだそうです。
 (また、成長によっては毎年出来ない場合もあるそうです。)

 ところで、上の2つの年輪は何年と読むべきか…


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クリスマスローズの春

2010年03月12日 | 畑しごと
 ようやく葉っぱの陰から頭を持ち上げてきた、クリスマスローズのつぼみ!

 

 ブルーベリーのこみちの花壇(っぽい)スペースには、いろいろな花木やハーブ類が植えられています。
 その中にある、2株のクリスマスローズ。
 2009年夏のブルーベリーのこみちオープンに合わせて、麻野間園芸さんが、ご自身で育てられた2株を植えてくださったものです。

 旧豊田市のあちらこちらでクリスマスローズが咲いているという話を聞く度に、同じ豊田市内でも、ここ旧稲武町はいつ咲くのかと・・・心待ちにしています。

 ↓2月24日、一方の株元に蕾が3つあることを発見♪

 

 ↓その2週間後、蕾は10こも!もう片方の株にも3つの蕾を見つけました。

 

 園内でも人目に付きにくい場所ですが、少しずつ少しずつ、
 ブルーベリーのこみちに春の訪れを告げる クリスマスローズです。

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挿し穂

2010年03月09日 | 畑しごと
 剪定作業が続いています。
 剪定をしながら、挿し木のための枝も採っていきます。

 ブルーベリーは「挿し木」という方法で殖やすのが一般的です。
 (例えば、園芸店などで販売されている さつまいもの苗がそうです。)
 ブルーベリーレーンいなぶでは、主に「休眠枝挿し」で苗木養成しています。
 
 

 「休眠枝挿し」とは、挿し木の方法の1つです。
 春から秋にかけて伸びた枝を、冬の休眠期間中に切り取り、適期に用土などへ挿して発根させる方法です。
 ブルーベリーでは、ハイブッシュブルーベリーの苗木を殖やすのに適した方法として知られています。
 挿す枝などのことを「挿し穂」といいます。

 ブルーベリーレーンいなぶでは、約3ヶ月にわたる剪定作業の中で、採穂(挿し穂を採ること)時期もばらばらになります。
 その間、上の写真のように挿し穂を約10cmほどに切り、乾燥しないように包んで冷蔵庫で保管しておきます。
 少し早い時期に採穂したかな、という枝も、冷蔵庫の低温下で低温要求時間も満たされます。
 
 前年に頑張って伸びた枝を切るので、挿し穂にするには細い枝までついつい取っておいてしまいます。

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早い開花

2010年03月02日 | 畑しごと
 2月下旬からの陽気で、一部の品種では花芽が開いてきました。
 (写真はサザンハイブッシュブルーベリーのエメラルド↓)

 

 日中は暖かですが、朝晩はまだ寒い3月。
 中には、咲いたものの枯れてしまった花も。

 

 稲武では、例年よりずっと早く紅梅・白梅が咲き始めています。
 なんと今日は最高気温17℃!
 (ちなみに稲武3月上旬平均8.2℃です)
 来週は寒さが戻ってくるそうですが、今年の花はどうなるのか・・・

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