Biting Angle

アニメ・マンガ・ホビーのゆるい話題と、SFとか美術のすこしマジメな感想など。

『Sync Future』は12月10日の刊行らしい

2009年11月09日 | SF・FT
以前に記事にした早川書房の記念出版『Sync Future』ですが、今年の12月10日に刊行が決まったそうです。
まあこれを過ぎると「創刊51周年」になってしまうので、タイミング的には滑り込みセーフという感じですか。

以下、早川書房の公式サイトより転載。

“国内唯一のSF月刊誌・『S-Fマガジン』の 創刊50周年記念として、アートブック 『Sync Future』が2009年12月10日に刊行されます。
 磯光雄氏×飛浩隆氏『グラン・ヴァカンス』、森本晃司氏×伊藤 計劃氏『虐殺器官』など、興味深いコラボレーションが多数実現。
 表紙イラストは数々のアニメーション映画賞を受賞した加藤久仁生氏。
 さらに、各界著名人によるコラム/インタビュー、映画『パコと魔法の絵本』ヒロイン・パコ役を演じたアヤカ・ウィルソンさん主演の、
 360度実写映像+ARコンテンツなど、豪華企画が目白押しです!”

表紙は確かに著名クリエーターの仕事ですが、図案を見る限りではちょっと私のイメージと違いました。
なんかこの本を買いそうな客層とは、絵柄がちょっとズレてるんではなかろうか。
せっかくの記念出版なら、ここは表紙から最先端のとんがったSFっぽい絵でもよかったかなーと。
(そういえば『SF本の雑誌』も、なんだかよくわからない表紙絵ではありました。)

ちなみに気になるお値段は3,950円(税抜き)。
関係してるメンツを考えると万単位の値段も予想できただけに、この価格は意外です。
なんか期待するほど豪華な内容にはならないんじゃないだろうか…というマイナスの不安が。
まさかイメージイラストが1枚づつ、というような体たらくにはならないと思いますが…。

個人的には、最近の作品だけでなく昔のSFMやハヤカワSF文庫の表紙を飾ったイラストなどから
印象深い作品を掲載するとか、SFM創刊50周年らしい企画も見てみたいところです。
特に深井国、新井苑子、角田純男の各氏については、何らかの形で取り上げて欲しいなぁ。
…といっても、もう本の編集とか終わっちゃってるから何を言っても無駄っぽいですけどね。
せめてSFMの連動企画とかで、《SFイラストレーター列伝》といった特集が組まれないものでしょうか。
(内容的に大橋博之氏の「SF挿絵画家の系譜」と被りそうな気もしますけど。)

あと、根っからのSF者としては「各界著名人」にはあまり興味がないというか、そこはむしろ
純然たる「SF著名人」にいろいろ語って欲しいのですが、まあ商業的戦略もあるのでしょう。
特に池澤春菜嬢の起用は、セールス的にもよい効果を及ぼすだろうし(笑)。

鶴巻さんについては、たぶん出てくるだろうなーと予想してました。
トップ2などでの引用には手放しで誉められないところもあるけど、SFマニアであることは
その作品からも十分に感じられましたから。
この人にはもう庵野サンの後追いばかりでなく、オリジナル企画の本格SFアニメで
真っ向勝負してもらいたいと思うのですが、新エヴァで手一杯な今は難しいかな?

こんな調子で期待と不安が入り混じる『Sync Future』ですが、中でも一番の謎は新たに盛り込まれた
目玉企画(?)の「ARシネマ ミライリョコウ」でしょう。

“ARとは、現実空間の情報にCGやテキストなどを重ね、現実空間にさまざまな情報を与える=現実空間の持つ情報を
 より拡張/強化する技術です。
 実在しないキャラクターなどが現実空間に出現することにより、追加情報や“楽しみ”といった付加価値を与えることができます。
 『Sync Future』では、WEBカメラを通じて、モニターに映し出された現実風景の中に、存在しないはずの役者の方が出現して
 SFストーリーを演じる、という利用方法になります。”
(公式サイト内の説明より)

技術的には面白そうだけど、肝心の「SFストーリー」がしょっぱくならないかと心配ですね。

まあ、あと1ヶ月でその全貌が明らかになるわけですが…。
記念誌ということで、とりあえずご祝儀代わりに買ってみようとは思ってます。
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