Biting Angle

アニメ・マンガ・ホビーのゆるい話題と、SFとか美術のすこしマジメな感想など。

『The King of Eden』についての鑑賞メモ(ネタバレあり)

2009年12月14日 | 東のエデン
前回の記事で書ききれなかった劇場版Ⅰの鑑賞ポイントについて書く前に、
12月12日(一部劇場では19日)から配布される、描きおろしイラストつきの
クリスマスカードをご紹介しておきます。

ユナイテッドシネマ豊洲では、モギリのお姉さんが入場時に渡してくれました。

“テレビシリーズ・サブタイトルのPOPと同様、東のエデンの
 メインキャラクターが大集合したこのクリスマス・カードにも、
 意外な仕掛けが隠されています。”(公式ブログの記事より)

うーん、パッと見たところでは特に気づかないのですが・・・。
裏面に絵があるわけでもないし、リンゴの匂いがするわけでもないし(^^;。
もしやこの絵柄に、劇場版Ⅱに向けてのヒントが隠されてるのかな?

さて、以下には2回目を見ていて私なりに気づいたことや思いつきを、
かなりネタバレ気味にメモっておきます。

・オープニングの場面、一見豊洲と見えて実はNYのフリーダム・タワーなのが
 演出的にうまいところ。
 もちろんこれも、作中での滝沢探しを暗示するヒントになってるわけですね。

・赤いノブレス携帯はサポーターの証し。
 このモデルは普通にオープンする他にも、操作部分が横スライドできるのを
 オープニングムービーで初めて知りました。
 
・話がダレないタイミングで、うまく主要キャラを登場させてる。
 滝沢はもちろん、板津と黒羽さんの登場シーンも場面がグッと引き締まります。

・滝沢が咲と会えた理由は、ひとつだけ残されていた「映画以外の記憶」。
 アイデンティティをテーマの一つとする本作の中で、この仕掛けはかなり
 重要なものかもしれません。

・逃げる最中の滝沢いわく「なんか『太陽を盗んだ男』みたい。」
 そういえば、あの話でジュリーが名乗ったのも「9番」だったはず。
 あとは、これが滝沢の悲劇的な運命の暗示でないことを望みたいのですが。

・協力企業にサントリーが入ってるのを考えると、滝沢の部屋にあったワインは
 シャトー・ラグランジュかもしれません。
 その横にはダルマのボトルもあったように思います。

・辻の発想は安っぽい反面、この軽さこそ「エア・プランナー」の肩書きに
 ぴったりマッチするという気もします。
 “被害者最強”という考え方も、今の世界に蔓延する傾向のひとつなので
 そこをうまく利用して、国家全体がクレーマーになってやろうというのは
 立ち回りとしてはうまいやり方かもしれません。
 (実際にそれをやってる国家もたくさんあるわけですから・・・。)

 ただしこれは物部の考える「強い日本」の対極にある姿なので、最終的に
 彼が辻と対立するのは必然的とも言えるでしょう。

・辻のセレソンナンバーは“2”。
 「最弱こそ最強、敗者こそ勝者」というのは、トランプの「大富豪」における
 2のカードと通じるものがあるように思いますが・・・。

・無能な年上社員にナメられる春日、哀れすぎます。
 あの行動力と意外性のある発想は貴重だと思うのですが、凡庸な連中には
 それがわからないのかも。
 能力的には、むしろ大杉のほうが使えないはずなんだけどなぁ。

・セレソンNo.6の直元は「日本を救うための映画を」と申請した記録あり。
 本人はたぶん日本版ハリウッドの実現でも目指していたのだと思いますが、
 結局のところ口先だけで実力が伴わなかったのでしょう。
 ・・・そういえば、実在のベンチャー企業にもこういう事例があったような?

・黒羽さんがジュイスとの会話で、初めて「ありがとう」と言うシーン。
 このひとことだけで、彼女の内面が劇的に変わったのがわかりました。
 それだけに、ラストの別れのシーンが辛すぎて・・・。
 あれを命じた黒羽さんの思いと、それに応えたジュイスの気持ちを考えると
 やっぱり目がウルッとしてきます。

・その黒羽さんは、既にモノロムの社長を辞めたみたい。
 確かセレソンのデータリストの中に「モノロム元女社長」と書いてありました。

・ギャフン首相との会話によると、60発のミサイル撃墜成功については
 物部も裏で関与していたらしい(首相をダマしてるのでなければ、ですが)。
 パトリオットのプログラム書き換えは、やはりコイツの差し金なのだろうか?

 まあジュイスを使わなくても、いろいろできる立場にある人物ですが・・・。
 もしかしてTV版でどこかの基地にいた時に、それを仕組んでいたのかも!

・その物部は相続税100%課税に加えて、ニートの強制就職についても
 法案を上げるように動いてたようです。
 (同じ記事の下のほうに、そんなことが書いてあったと思うけど・・・。)
 既得権益と不満分子を両方締め上げるという点で、実に物部らしい発想かと。

・結城は結局、また辻のコマとして使われるんだろうな・・・。
 コイツも直元と同じく、ジュイスの能力を使いきれない人間なのでしょう。
 いかに信念があって力を得たとしても、それを生かす発想か能力がなければ
 宝の持ち腐れだという例を、この二人は身をもって示しているのかも。

・ラスト直前のシーンで「黒羽さん」とつぶやく滝沢。
 それまで名前を聞いてなかったとすれば、もしかして以前の記憶が戻ったとか?
 そのあとで咲に改めて「日本に帰る」と言い直しているのも、TV版2話で
 咲に手を伸ばしたシーンを再現してみせたのも、それを示してるのかも?

他にもいろいろあったはずだけど、とりあえず思い出せる分だけ並べてみました。
かなり推測部分も入ってるので、劇場版Ⅱでどう答えが出るかが楽しみでもあり、
不安でもあるところです(^^;。

ちなみに〇〇さん関連についてのネタは、もう少し伏せておくつもり。
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