〈あらすじ〉
アランは思い出した。
自分を刺したのは、ウノの母親だった。
茫然と涙を流すアランに手を伸ばすムリョンを止めたウノ。
この女の中には母がいる。
だからこそ、母の体を取り戻すのだ。
決死の想いで扇をふるう。
しかし、ムリョンには扇の力が通用しなかった。
「ほほほほ!おまえには母を取り戻すことなどできぬ!
娘、お前の体をくれれば、使道は母を取り戻すことができるぞ?」
ムリョンの言葉に、ウノは怒った。
「何を言っている!」
再び扇を振り上げたウノを、かんざしで襲うムリョン。
アランはふたりの間に割って入り、肩口を刺されてしまった。
「さっさと帰って傷を癒すがいい」
ウノは去っていくムリョンをそのままに、アランを抱きかかえて役所へ戻った。
「あの女の言葉は忘れろ」
アランは、思い出した事実を告げないわけにはいかなかった。
「わたし、あの時のことを全部思い出した」
「お前を殺したのは誰だ、アラン、誰なんだ?」
「使道の母上よ……」
「なんだと?」
「使道のお母さんが、わたしを刺したの……」
ウノはあまりの衝撃に、ひどく動揺した。
「そんな、そんなバカなことがあるものか……」
やっと見つけた母なのに。生きてさえいればと思ったのに。
どうしてあんな化け物に体を渡してしまったのか。
いったい自分はどうすればいいのか。
ウノはひとり、頭を抱えて泣いた。
同じころ、ジュワルも苦悩していた。
これまで犯した殺人の記憶が、彼をさいなむ。
幾人もの罪もない娘が、彼の手にかかって死んでいった。
「どうして記憶が……」
消してもらったはずの記憶がよみがえり、彼自身を責めるのだ。
ジュワルは、苦しい記憶に悩まされ決心した。
ムリョンの命令を聞くしかない。
「キム・ウノを殺せ」
アランは考えていた。
自分を刺したのは使道の母だが、殺そうとして刺したわけではない。
死の真実とは、これなのだろうか?これがすべてか?
天帝がこんなに簡単な問題を出すわけがない。
きっとまだ、何かがあるはずだ。
「だから使道は気にせず、母上を救うことだけ考えて」
アランの言葉に、ウノはうなずいた。
ジュワルが母といたことが、やはり気になる。
アランは巫女に頼んで召魂術を試す。
巫女のご先祖を呼び出して、使道の母を助けるすべを教えてもらうためだ。
おっちょこちょいの巫女だが、なんとかやりとげて話をきくことができた。
「あんた天上に行きたいんだって?
行くなら記憶をすべておいて行かないといけないよ。
地獄へ落ちれば魂は消滅して、みながお前のことを忘れるんだ」
肝心の母親を助ける方法だが、確かではないがひとつある。
その人間が最も大事にしているもの、それが体に入れば、
居座っている魂は外へ出る。
その瞬間に天帝の剣で刺せば、消滅させることができるだろう。
「母親が最も大切にしているものを探すことだね」
そういってご先祖様はあの世へ帰って行った。
アランが役所で待っていると、夜半にウノが帰ってきた。
腕にけがをして、血を流している。
チェ大監の屋敷に忍び込み、私兵と格闘してからくも逃げ出してきたのだ。
深い傷を手当てしてやる。
あまりの痛々しさに、アランは顔をしかめた。
ウノはふと笑う。
「どうしたの?」
「ありがたいと思ってさ」
いろいろなことが突然おこった。
自分のことばかり考えていた罰があたったのだと思う。
他人のことなど気にせず生きてきた。痛みは、本人が耐えるしかないものだ、と思っていた。
誰もかわってやることはできないのだから。
そんな自分になぜ幽霊なんかが見えるのか、腹立たしかった。
だが、アランと会って変わった。
母の痛みを知り、他人の痛みにも目がゆくようになった。
そして気づいた。自分は、彼らを救える立場にいるのだと。
「だからお前に感謝している」
「ううん、わたしこそ、わたしは使道に何もしてあげてないわ。
使道はわたしにいろいろしてくれたのに。
巫女が言ってたわ。
心を残して去ればつらいけど、その力で人は生きていけるのだって。
わたしは、そうして何かを残せば使道を苦しめるだけだと思ってた。
バカみたいに」
アランは言った。
「だから使道の気持ちに目をつぶって、逃げていたの」
「わかってる」
「でも、そんな記憶も残されたものの生きていく力になる、と巫女に言われた。
わたしは使道の体を温めてあげられないし、白髪になるまでそばにはいられない。
できるのは、こうして服を着せてあげることぐらい。
しかも、この世を去る時、使道を忘れてしまうかもしれない。
でも、使道を愛してた」
にっこり笑って、アランはゆこうとした。
そんなアランを引き留め、ウノは黙って口づけた。
アランも一筋、涙を流したのだ。
翌朝、なんだか気恥ずかしいふたり。
それでも、のんびりしている時間はない。
「昨日話そうと思っていたんだけど、お母さんを救う方法を見つけたの。
だから考えてみて。使道の母上が大事に思っているものはなんなのか。
それと、ジュワルの若旦那には私が会うから。わたしの真実を見つけるためでもあるのよ」
アランはジュワルに尋ねた。
なにを隠しているのか。なぜあの使道の母親と一緒にいるのか。
「あの方は、天女だ。人の体を借りてこの世にいる。
体に入れるのは、体の持ち主が望んだ時だけだ。
持ち主の望みをかなえてやるかわりに、その体を得るのだ」
「じゃあ、使道の母上は何を望んだの?」
「それは私にはわからない」
「わたしが直接聞くわ。あの女に会わせて」
謎の核心にせまりつつあるアランとウノ。
その動きと連動したように、密陽の村にも変化が起こっていた。
チェ大監は、実力行使で牢に囚われた部下コドルを略奪。
村人への締め付けもひどくなっていた。
さすがのウノも、もう黙ってはいられない。
チェ大監の悪事を村人に聴取し、ひとつひとつ訴えを記録していった。
そして、トルセを羅卒の長官に任命。
卑しい身分のものでも、能力によって取り立てることとした。
ムヨンは謹慎を解かれた。
さりとて、自分ひとりの力ではムリョンを救うことはできないとわかっている。
「キム・ウノの力がいる……」
ムヨンはウノに会い、彼の母親の中にいるのが自分の妹だと教えた。
「お前の母を救う方法がある」
「どんな方法だ?」
「わかっているだろう」
「アランの体を差し出せと?」
ウノはもちろん納得しない。
「他の方法を考えてこい。それなら力を合わせてやる」
ムリョンは、思い出していた。
自分もかつては、人だった。あれほど忌避した愛が、心を占めていた頃もあった。
もともとムリョンとムヨンは、恋人同士だったのだが、結ばれることができなかった。
生まれ変わり、兄妹となったが、ずっとずっと彼を愛し続けた。
天上にあがり死神と天女になっても、気持ちは同じだった。
一緒に下界にくだろうと頼んだが、ムヨンはそれを拒んだ。
ムリョンは、ただ彼を愛し続けるうちに、
暗闇に呑みこまれ、すべてを見失ってしまったのだ。
アランは、ジュワルに頼んでムリョンのもとへ案内してもらった。
実はジュワルは、アランを差し出そうと決心していたのだ。
ムリョンの思い通りにしてやり、あの忌まわしい記憶を消してもらう。
そしてそのあと、ムリョンを滅ぼすつもりだ。
アランがムリョンと対峙していた頃、
役所には大勢の役人が押し寄せていた。
ウノを逮捕しに来たのだ。
「いったいこれはどういうことだ!」
(つづく)
な、なんか違うっ!
わたしはふたりのキッスシーンなんか見たくないんだぁぁぁぁぁぁ!
そこは、そこはしっかり抱きしめあってほしいんだっ!
あんなぎこちないキッスではなくて~。
アランの体は冷たい。
心臓が死んでいるから。
それでも、
愛する相手を温めてやれない体でも、
それでもいいのだ、と抱きしめてやってほしかったんだよ~。
アランが愛を告白した大事なシーンなのに……。
安易なキスなんかダメッ!
だってさー、ウノはわりと一生懸命な感じなのにさー、
アランはしっかりと唇を閉ざしたままお人形さんみたいってどういうこと?
西洋的な熱烈キッスがいいとはいわないけどさ、
アランが無垢な乙女だという設定は大事にしたいけどさ、
もうちょっとこたえてあげてもいいんじゃないの?
女優のイメージを大事にしたカチコチキスをするぐらいなら、
情熱的にぎゅっとハグしあう方がなんぼか美しい。
あれ?
ってことは、
アランの方はまだ何かウノに対して心を開けない部分があるっていう暗示なの?
あれだけ言っても、まだちょっと迷いがあるっていう表現なのかな。
まだまだ受け身である、という表現?
確かに、アランは「愛してた」って言っててなんだかひどく冷静だし……。
あの涙はやっぱり悲しみの涙っぽいし……。
もしかして、最後の最後にウノに対しての愛が爆発してのカタルシス?
ううう、もしそうなら最終回に期待してるからね。
だいたいさー、すごく期待していたのに、
天帝の扇ではムリョンをどうにもできなかったしさー。
ちょっと肩すかしな感じが否めない。
ここまでひっぱっといて何よ!って感じ。
そして新たに判明した事実。
ムヨンとムリョンは恋人同士だったが、結ばれず、
しかしその深い縁のため生まれ変わり兄妹となった。
しかも過去の記憶を有したまんま。
で、さらに死神と天女として転生?したっていうね。
「天界では愛は得られない」とか言ってるけど、
まえに「心を寄せる死神はいないのか?」とか天女に聞くシーンなんかがあって、
そのへんの設定がよくわからない。
そもそも転生のシステム設定がおかしいからこんなことになってんじゃないですか?
とってつけた感が激しい。
転生や記憶維持やら、そもそもの世界観に構造的矛盾というか脇が甘いところがあるから、
ムリョンがわけわかんない感じになっちゃってるんじゃないですかね、玉皇上帝さんよ。
肉親の情を超えた決意があってこそのムリョン退治、とか言ってたのに、
肉親じゃないじゃん。
もともと恋人同士じゃん。
今さら何言ってんだよ~。
そのあたり、どうにも不満が残っちゃうなぁ。
巫女が開眼したのはうれしいけどね。
これでやっと一人前の霊能者。
しかし、そうなったらなったで怨霊に襲われるってのはどういうこと?
これ、なにか本編と関連するエピソードなんでしょうか?
アランを差出して殺人の記憶を消してもらった後、ムリョンを倒す、というジュワルの決心も
ぐーらぐら揺れ動いちゃうし。
てか、ムリョン倒しちゃったら記憶はよみがえっちゃうんじゃないですかね?
ちょっとハテナマーク飛びすぎて、消化不良な回です~。
なんか細切れシーンが多くてテンポも悪いし。
とはいえ、けがをしたウノの手当てをしながらの告白はしみじみした。
ウノも素直になり、男として、人間として大きく成長したしね。
定番とはいえ、いいシーンで好きでした。
もろ肌脱いだジュンギくんが、あいかわらず女性よりも艶めかしい……って
どーゆーことやねん!
あえて露出控えめなショットでお送りしております。色白っ!
アランは思い出した。
自分を刺したのは、ウノの母親だった。
茫然と涙を流すアランに手を伸ばすムリョンを止めたウノ。
この女の中には母がいる。
だからこそ、母の体を取り戻すのだ。
決死の想いで扇をふるう。
しかし、ムリョンには扇の力が通用しなかった。
「ほほほほ!おまえには母を取り戻すことなどできぬ!
娘、お前の体をくれれば、使道は母を取り戻すことができるぞ?」
ムリョンの言葉に、ウノは怒った。
「何を言っている!」
再び扇を振り上げたウノを、かんざしで襲うムリョン。
アランはふたりの間に割って入り、肩口を刺されてしまった。
「さっさと帰って傷を癒すがいい」
ウノは去っていくムリョンをそのままに、アランを抱きかかえて役所へ戻った。
「あの女の言葉は忘れろ」
アランは、思い出した事実を告げないわけにはいかなかった。
「わたし、あの時のことを全部思い出した」
「お前を殺したのは誰だ、アラン、誰なんだ?」
「使道の母上よ……」
「なんだと?」
「使道のお母さんが、わたしを刺したの……」
ウノはあまりの衝撃に、ひどく動揺した。
「そんな、そんなバカなことがあるものか……」
やっと見つけた母なのに。生きてさえいればと思ったのに。
どうしてあんな化け物に体を渡してしまったのか。
いったい自分はどうすればいいのか。
ウノはひとり、頭を抱えて泣いた。
同じころ、ジュワルも苦悩していた。
これまで犯した殺人の記憶が、彼をさいなむ。
幾人もの罪もない娘が、彼の手にかかって死んでいった。
「どうして記憶が……」
消してもらったはずの記憶がよみがえり、彼自身を責めるのだ。
ジュワルは、苦しい記憶に悩まされ決心した。
ムリョンの命令を聞くしかない。
「キム・ウノを殺せ」
アランは考えていた。
自分を刺したのは使道の母だが、殺そうとして刺したわけではない。
死の真実とは、これなのだろうか?これがすべてか?
天帝がこんなに簡単な問題を出すわけがない。
きっとまだ、何かがあるはずだ。
「だから使道は気にせず、母上を救うことだけ考えて」
アランの言葉に、ウノはうなずいた。
ジュワルが母といたことが、やはり気になる。
アランは巫女に頼んで召魂術を試す。
巫女のご先祖を呼び出して、使道の母を助けるすべを教えてもらうためだ。
おっちょこちょいの巫女だが、なんとかやりとげて話をきくことができた。
「あんた天上に行きたいんだって?
行くなら記憶をすべておいて行かないといけないよ。
地獄へ落ちれば魂は消滅して、みながお前のことを忘れるんだ」
肝心の母親を助ける方法だが、確かではないがひとつある。
その人間が最も大事にしているもの、それが体に入れば、
居座っている魂は外へ出る。
その瞬間に天帝の剣で刺せば、消滅させることができるだろう。
「母親が最も大切にしているものを探すことだね」
そういってご先祖様はあの世へ帰って行った。
アランが役所で待っていると、夜半にウノが帰ってきた。
腕にけがをして、血を流している。
チェ大監の屋敷に忍び込み、私兵と格闘してからくも逃げ出してきたのだ。
深い傷を手当てしてやる。
あまりの痛々しさに、アランは顔をしかめた。
ウノはふと笑う。
「どうしたの?」
「ありがたいと思ってさ」
いろいろなことが突然おこった。
自分のことばかり考えていた罰があたったのだと思う。
他人のことなど気にせず生きてきた。痛みは、本人が耐えるしかないものだ、と思っていた。
誰もかわってやることはできないのだから。
そんな自分になぜ幽霊なんかが見えるのか、腹立たしかった。
だが、アランと会って変わった。
母の痛みを知り、他人の痛みにも目がゆくようになった。
そして気づいた。自分は、彼らを救える立場にいるのだと。
「だからお前に感謝している」
「ううん、わたしこそ、わたしは使道に何もしてあげてないわ。
使道はわたしにいろいろしてくれたのに。
巫女が言ってたわ。
心を残して去ればつらいけど、その力で人は生きていけるのだって。
わたしは、そうして何かを残せば使道を苦しめるだけだと思ってた。
バカみたいに」
アランは言った。
「だから使道の気持ちに目をつぶって、逃げていたの」
「わかってる」
「でも、そんな記憶も残されたものの生きていく力になる、と巫女に言われた。
わたしは使道の体を温めてあげられないし、白髪になるまでそばにはいられない。
できるのは、こうして服を着せてあげることぐらい。
しかも、この世を去る時、使道を忘れてしまうかもしれない。
でも、使道を愛してた」
にっこり笑って、アランはゆこうとした。
そんなアランを引き留め、ウノは黙って口づけた。
アランも一筋、涙を流したのだ。
翌朝、なんだか気恥ずかしいふたり。
それでも、のんびりしている時間はない。
「昨日話そうと思っていたんだけど、お母さんを救う方法を見つけたの。
だから考えてみて。使道の母上が大事に思っているものはなんなのか。
それと、ジュワルの若旦那には私が会うから。わたしの真実を見つけるためでもあるのよ」
アランはジュワルに尋ねた。
なにを隠しているのか。なぜあの使道の母親と一緒にいるのか。
「あの方は、天女だ。人の体を借りてこの世にいる。
体に入れるのは、体の持ち主が望んだ時だけだ。
持ち主の望みをかなえてやるかわりに、その体を得るのだ」
「じゃあ、使道の母上は何を望んだの?」
「それは私にはわからない」
「わたしが直接聞くわ。あの女に会わせて」
謎の核心にせまりつつあるアランとウノ。
その動きと連動したように、密陽の村にも変化が起こっていた。
チェ大監は、実力行使で牢に囚われた部下コドルを略奪。
村人への締め付けもひどくなっていた。
さすがのウノも、もう黙ってはいられない。
チェ大監の悪事を村人に聴取し、ひとつひとつ訴えを記録していった。
そして、トルセを羅卒の長官に任命。
卑しい身分のものでも、能力によって取り立てることとした。
ムヨンは謹慎を解かれた。
さりとて、自分ひとりの力ではムリョンを救うことはできないとわかっている。
「キム・ウノの力がいる……」
ムヨンはウノに会い、彼の母親の中にいるのが自分の妹だと教えた。
「お前の母を救う方法がある」
「どんな方法だ?」
「わかっているだろう」
「アランの体を差し出せと?」
ウノはもちろん納得しない。
「他の方法を考えてこい。それなら力を合わせてやる」
ムリョンは、思い出していた。
自分もかつては、人だった。あれほど忌避した愛が、心を占めていた頃もあった。
もともとムリョンとムヨンは、恋人同士だったのだが、結ばれることができなかった。
生まれ変わり、兄妹となったが、ずっとずっと彼を愛し続けた。
天上にあがり死神と天女になっても、気持ちは同じだった。
一緒に下界にくだろうと頼んだが、ムヨンはそれを拒んだ。
ムリョンは、ただ彼を愛し続けるうちに、
暗闇に呑みこまれ、すべてを見失ってしまったのだ。
アランは、ジュワルに頼んでムリョンのもとへ案内してもらった。
実はジュワルは、アランを差し出そうと決心していたのだ。
ムリョンの思い通りにしてやり、あの忌まわしい記憶を消してもらう。
そしてそのあと、ムリョンを滅ぼすつもりだ。
アランがムリョンと対峙していた頃、
役所には大勢の役人が押し寄せていた。
ウノを逮捕しに来たのだ。
「いったいこれはどういうことだ!」
(つづく)
な、なんか違うっ!
わたしはふたりのキッスシーンなんか見たくないんだぁぁぁぁぁぁ!
そこは、そこはしっかり抱きしめあってほしいんだっ!
あんなぎこちないキッスではなくて~。
アランの体は冷たい。
心臓が死んでいるから。
それでも、
愛する相手を温めてやれない体でも、
それでもいいのだ、と抱きしめてやってほしかったんだよ~。
アランが愛を告白した大事なシーンなのに……。
安易なキスなんかダメッ!
だってさー、ウノはわりと一生懸命な感じなのにさー、
アランはしっかりと唇を閉ざしたままお人形さんみたいってどういうこと?
西洋的な熱烈キッスがいいとはいわないけどさ、
アランが無垢な乙女だという設定は大事にしたいけどさ、
もうちょっとこたえてあげてもいいんじゃないの?
女優のイメージを大事にしたカチコチキスをするぐらいなら、
情熱的にぎゅっとハグしあう方がなんぼか美しい。
あれ?
ってことは、
アランの方はまだ何かウノに対して心を開けない部分があるっていう暗示なの?
あれだけ言っても、まだちょっと迷いがあるっていう表現なのかな。
まだまだ受け身である、という表現?
確かに、アランは「愛してた」って言っててなんだかひどく冷静だし……。
あの涙はやっぱり悲しみの涙っぽいし……。
もしかして、最後の最後にウノに対しての愛が爆発してのカタルシス?
ううう、もしそうなら最終回に期待してるからね。
だいたいさー、すごく期待していたのに、
天帝の扇ではムリョンをどうにもできなかったしさー。
ちょっと肩すかしな感じが否めない。
ここまでひっぱっといて何よ!って感じ。
そして新たに判明した事実。
ムヨンとムリョンは恋人同士だったが、結ばれず、
しかしその深い縁のため生まれ変わり兄妹となった。
しかも過去の記憶を有したまんま。
で、さらに死神と天女として転生?したっていうね。
「天界では愛は得られない」とか言ってるけど、
まえに「心を寄せる死神はいないのか?」とか天女に聞くシーンなんかがあって、
そのへんの設定がよくわからない。
そもそも転生のシステム設定がおかしいからこんなことになってんじゃないですか?
とってつけた感が激しい。
転生や記憶維持やら、そもそもの世界観に構造的矛盾というか脇が甘いところがあるから、
ムリョンがわけわかんない感じになっちゃってるんじゃないですかね、玉皇上帝さんよ。
肉親の情を超えた決意があってこそのムリョン退治、とか言ってたのに、
肉親じゃないじゃん。
もともと恋人同士じゃん。
今さら何言ってんだよ~。
そのあたり、どうにも不満が残っちゃうなぁ。
巫女が開眼したのはうれしいけどね。
これでやっと一人前の霊能者。
しかし、そうなったらなったで怨霊に襲われるってのはどういうこと?
これ、なにか本編と関連するエピソードなんでしょうか?
アランを差出して殺人の記憶を消してもらった後、ムリョンを倒す、というジュワルの決心も
ぐーらぐら揺れ動いちゃうし。
てか、ムリョン倒しちゃったら記憶はよみがえっちゃうんじゃないですかね?
ちょっとハテナマーク飛びすぎて、消化不良な回です~。
なんか細切れシーンが多くてテンポも悪いし。
とはいえ、けがをしたウノの手当てをしながらの告白はしみじみした。
ウノも素直になり、男として、人間として大きく成長したしね。
定番とはいえ、いいシーンで好きでした。
もろ肌脱いだジュンギくんが、あいかわらず女性よりも艶めかしい……って
どーゆーことやねん!
あえて露出控えめなショットでお送りしております。色白っ!