鳥が大好き!

秋田出身仙台在住の鳥見人が主に東北の野鳥をアップしています。

求愛シーズンの始まり

2024年03月08日 | 宮城県_大沼

3月3日 桃の節句の朝

 水上に,パラっと,分散した2ダース程度のカンムリカイツブリ。
 その中に,夏羽に換わってきた子がなんぼか。

 この子,水上で,姿勢を低くしながら,ギュ,ギュン,ギュ,ギュン,...,と,ふた声ずつリズミカルに鳴き続けていた。
 
 
 あ,この子もだった。
 体も黒っぽくなってきている。
 
 
 潜水すると,いったん鳴き声が消えるが,浮上するのと同時に,また鳴き始める。
 

 この子たちは,基本,誰からも相手にされていなかったが,くじけずに,ずっと同じことを繰り返していた。

 この子は,まだ冬羽でも,気持ちはすでに春。
 
 
 この日は,それほど頻繁にはなかったが,突進する光景も観察できた。
 
 
 シノリガモやクロガモは,自分の能力を示すパフォーマンスで,近くにいるメスに見せようとするが,カンムリカイツブリは,相手めがけて突っ込んでいく。
 


 求愛行動,というのは同じで,突っ込む行動も同じなのだが,その行動の意味が全然違う。 

 相手にされないから,欲望に突き動かされて突っ込んでいるように見えるが,こんなに突っ込まれたら,誰でもビックリして逃げる,と思う。

3月5日 啓蟄の朝  

 2ダース程度の群れが入っていたのは同じだったが,1日,間を空けて行ってみたら,前回とは様子が違っていた。
 
 まず,前回は,パラっとしており,カメラのファインダーに複数入ることが少なかったが,この日は,それぞれの距離が縮まった感じ。
 
 
 また,姿勢を低くして鳴き続ける個体の数が増え,鳴き声も一様ではなくなってきた。
 
 
 さらに,他個体めがけて突進する光景も,頻繁に見られるようになった。
 
 
 普通に見られたのは,一方が突進して,一方が逃げて,終わる光景。
 
 
 姿勢を低くしている個体同士が,互いに向き合って近づくと,バトルになるか,仲睦まじくなるかのどっちか。
 
 こちらは,近づきながら,緊張感が漂ってきた。
 右の冬羽の子は,口を大きく開けて威嚇している。
 
 
 案の定,バトル開始。
 最初,左の夏羽の子が突っかけていった。
 
 
 現場で見ているときは,何が何だかよくわからなかったが,画像を見ると,終始,夏羽の子が優勢。
 
 
 最後は上になって,押さえ込んでいた。
 見方によっては,交尾しているようにも見えるが,ホントのところ,どうだったんだろう。
 
 
 水面下に押さえ込まれた冬羽の子は,潜水して見えなくなった。
 
 
 近づいていって,仲睦まじくなると,姿勢を正すように首を伸ばして,社交ダンスのような動きをする。
 
 
 こちらは,一方が夏羽の別のカップル。
 
 
 人間だったら,背筋を伸ばして優雅にダンスをする感じ。
 
 なんか,このふたり,良い感じ。
 ふたりの間の空間で,ハートを作っている。
 
 
 
 こちらはどちらも夏羽になっているカップル。
 
 近づいてくるところから観察できた。
 
 
 2羽がシンクロし,お互いの意思を通じ合わせているよう。
 
 
 求愛,というより,絆を確かめ合っているように見える。
 
 
 求愛って,一方が,一方に対し,行う行為だと思うが,これはそうでなくって,双方の交流。
 
 
 この後どう発展するのか,と見ていたが,何事もなかったように分かれ,それぞれ,群れに紛れてしまった。
 
 このふたり,これからどうなる?
 
 
 この子たち,今,この時期,1日見ていても飽きないくらい面白い。
 
(2024/03/03  カンムリカイツブリ)

こっちに来ないかなぁ?

2024年03月08日 | 宮城県_大沼

 報道によると,今季,千葉県の印旛沼に,6万6千羽を超えるトモエガモが越冬した,という。羨ましいこと,この上ない。

 どういうルートで渡るのかわからないが,北上するなら,宮城県を通るはず。
 前日の夕方,鳥の海に数羽来ていたのを見たので,もしかして,と思い,この沼を覗いてみた。
 
 
 結果,この日は,オス3羽,メス2羽の計5羽。
 
 
 いたのはいたが,これをどう捉えていいのか,わからない。
 
 
 これからなのか,見ていない間に終わったのか,それとも主ルートではないのか。
 ここに毎日来れるわけではないので,わからないまま,終わってしまうかなぁ。
 
(追記)
 この2日後に行ってみたが,抜けてしまっていた。やっぱりダメかなぁ。鳥の海にいたのは,この5羽だったかも。
 
(2024/03/03 トモエガモ)