自分の出した指示に犬が従わないと腹立たしくなるが、その原因は犬にあるのではなく
飼い主にあるのがほとんどだ。つまり、おバカなのは、たいていの場合、犬ではなく人の
方なのである。
犬は誰から教わったわけでもないのに、飼い主の気持ちをよく分かっている。JOYは私の
指示に対して、私が本気で言っているときは従うが、そうでないと判断すると無視して聞き
流す。私がJOYと遊びたいと思っていると、抱きついてきて遊ぼうとするし、私が集中して
何かをしている時は近寄ってこない。私の邪魔をすると怒られるのを知っているのだ。
それに対し人は、本などで勉強してもなかなか犬の気持ちを理解できない。耳や尾の動き、
それに体毛の様子等で、ある程度の気持ちを推察することはできるが、それ以上のことに
なるとお手上げだ。JOYが私に向かって吠えていても、具体的に何を求めているのか、ほと
んど分からないのが実情だ。
dog actuallyの論客の一人である史嶋桂氏は言う。
犬の行動をより深く理解するには、学校や講習会で学べる座学以上に、実際の行動
観察の経験の方が重要だと言う事だ。動物行動学の概念は生物系の学部のある大
学や訓練士等の専門学校に通えば、誰でも体系的に学ぶ事ができる。しかし、犬の
行動を観察し、その行動がどういうものか、的確に定義づけるには、犬の行動を長い
時間をかけて観察し続けた経験が必要なのだ。
時間をかけてJOYと向き合い、一つ一つの行動の意味を探っていくという地道な作業が大切だとい
うことだ。外国語を学ぶのと同じことなのかもしれない。自動翻訳装置があるうように、犬の言葉を
通訳してくれる装置があれば楽ができるのだが・・。
シーザー・ミランのように、瞬時に犬の気持ちを察することができたら、どんなに犬との理解が深まる
であろうか。シーザー・ミランのようにJOYとコミュニケーションがとれたらどんなに素晴らしいだろうか。
しかし、だれでもミランのように犬の気持ちを読み取れないと、dog actuallyのもう一人の論客カニング
亜紀氏は指摘している。
何を隠そう、私は筋金入りのシーザー・ミランファンだ。彼の番組は再放送も含め、各エピソードを
何度見たか数え切れないほどだし、5冊の著書は全て読み、雑誌の定期購読もしている。しかし、
彼が実践している方法をすべて取入れているわけではない。ここで言う「方法」は、具体的に体を
動かして実践する方法のことだ。なぜか?それはシンプルに「無理」だから。私は彼のように素早
く動くことはできないし、全ての犬の動きやサインを瞬時に読み取ることはできないからだ。
どうやら、犬の様子を見てその気持ちを読み取ることは至難の業のようだ。
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