弁護女子。~越谷の女性弁護士の日々~

越谷市の弁護士(離婚・親権・面会交流・養育費・財産分与・不貞問題等を主に扱っております)の生井澤葵の日々を綴ります。

別居中にもらう生活費「婚姻費用」について。

2024-06-04 | 【離婚問題について】


夫と別居中に、夫からもらう生活費「婚姻費用」(※)。

今日は、婚姻費用(こんいんひよう)という言葉を、

是非覚えてください

※便宜上、
 「妻が夫からもらう」と記載しましたが、
 「夫が妻からもらう」ケースもあります。

「夫と離婚したい。

  まずは、別居から・・・と思っているけど、生活費が心配だな・・・。

  『出てくなら、俺の通帳は置いていって』と言われているし」



このような時、

別居後、夫に「生活費を定期的に支払って!」という権利が、

婚姻費用分担請求でございます




多くの方が、「養育費」という単語をご存知ですが、

「婚姻費用」はどうしてか、ご存知ない方のほうが多いのです。

この2つはとても似ています


養育費は、離婚した後の、お子さんの生活費

婚姻費用は、離婚する前の、奥さんとお子さんの生活費

・・・そう思ってください

お子さんがいる方の場合、

離婚するまでは「婚姻費用」をもらって、

離婚したら「養育費」をもらう・・・そんな感じです

つまり、

こうです↓↓↓


「婚姻費用」離婚「養育費」

そして、

婚姻費用は、妻とお子さんの生活費で、

養育費はお子さんだけの生活費ですから・・・、

人数的に見ても、

金額的には・・・


「婚姻費用」>「養育費」

婚姻費用は、養育費よりも高いのです



また、婚姻費用は、お子様がいないご夫婦でも、当然もらえます。

(養育費はお子さんの生活費なので、いないともらえません)

また、上記の例では、妻が夫から婚姻費用をもらうかんじで書いてしまいましたが、

夫婦間で収入の多い方が、少ない方に渡す生活費が、「婚姻費用」なので、

夫が妻からもらうことも充分にあり得ます。

男性が女性に払うもの・・・と決まっているわけではありません。



つまり、

別居後の生活費が心配な方の場合、

「婚姻費用」がもらえないかを、考えていただくことが大切です

生活の安心につながりますからね




その「婚姻費用」だけど、

どうやってもらえばいいのか?

いくらくらいもらえるのか?は、

弁護士に相談をしてみると、安心だと思うよ




そうですね!

当然私もご相談に乗りますし、

お住まいのお近くの弁護士を探して、

婚姻費用について相談をすることをお勧めします

今はインターネットでも色々知識が入るので、それでもいいと思うのですが、

やはり、

人それぞれ、抱えている問題点が違ったり、時に不正確な情報もあったりしますので、

専門家への相談がお勧めです。



ここで、記事を終わりにしてしまうと、

弁護士の変な勧誘に見えてしまうから、

一応、シンプルにアドバイスを書いておくよ。

婚姻費用をもらうには、裁判所で「婚姻費用分担請求調停」をやるのがおすすめ。

    申立書のひな形は裁判所が公開しているよ:https://www.courts.go.jp/saiban/syosiki/syosiki_kazityoutei/syosiki_01_25/index.html

婚姻費用がいくらくらになるかも、裁判所が公開しているよ。

    算定表というんだけど、夫婦の収入が分かればOK:
https://www.courts.go.jp/tokyo-f/saiban/tetuzuki/youikuhi_santei_hyou/index.html

婚姻費用が決まったのに、相手が払ってくれないときは、

    お給料の差し押さえを考える。

    差し押さえって難しそうな名前だけど・・・・、

    相手の会社から直接、婚姻費用をこっちに振り込んでもらう手続きって、言えば、

    分かりやすいかな?

参考にしてみてね




菅沼法律事務所
  埼玉県越谷市越ヶ谷1丁目11番35号 吾山ビルⅡ 4階
  電話:048-969-3801(ブログを見たとお伝えいただけますとスムーズです)


弁護士  生井澤 葵(なまいざわ あおい)

◆プロフィール◆

埼玉弁護士会所属
埼玉県越谷市の弁護士 中央大学法科大学院兼任教員
JADP認定夫婦カウンセラー資格取得 埼玉弁護士会司法修習委員会セクハラ相談窓口

離婚問題、不貞問題についての相談を多くいただいております。

法律相談ご希望の方・講演のご依頼・弁護士の詳細なプロフィールはこちら 弁護士生井澤葵 HP





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