婚約指輪のブランド×婚約破棄裁判例。

婚約は、

婚姻・・・つまり結婚と違い、

結婚届を出す！という分かりやすい作業がないので、

いつから婚約か・・・というのが問題になります

 

弁護士のところに舞い込む相談は、

「婚約破棄ですね？慰謝料を支払ってください」

「婚約破棄したと言われて、慰謝料を請求されています」

このような形になるのですが、

そもそも「婚約が成立していたのか？」から問題になることが多いです。

 

結婚式場の見学や、両親への挨拶、職場への挨拶、

婚約指輪の購入、結納の儀式・・・等（これ以外にもあります）、

色々な要素を加味して、「婚約の成立」が認定されます

 

そして、細かいところが気になる性格の私は、

裁判例の中に出て来る、

　婚約指輪のブランドやお値段が気になる

婚約指輪のブランドやお値段って、

ブライダル雑誌の特権と思いきや、裁判例に載っていることが意外で

 

東京地裁令和４年６月１４日判決

ブルガリ＠銀座４１万０３００円（税込み）

 

東京地裁令和４年３月１８日判決

ハリー・ウィンストンの指輪を買うと約束

 

東京地裁令和３年７月２８日判決

３８０万円（争いあり）の婚約指輪

 

東京地裁令和３年１月１８日判決

２７万６５００円の婚約指輪

 

東京地裁令和元年１１月１４日判決

ブルガリの４３万円（税抜き）の指輪

 

東京地裁平成３０年６月１５日判決

１０万円（消費税込み）の婚約指輪（裁判所は否定）

カルティエの７４万２５００円のペアリング（裁判所は否定）

 

東京地裁平成２９年１１月１７日判決

ブルガリ＠表参道の指輪「Marry Me」シリーズ婚約指輪（裁判所は否定）

 

東京地裁平成２７年１０月２日判決

１０５万８４００円の婚約指輪（原告主張）

 

東京地裁平成２６年１２月１１日

１０１万８５００円の婚約指輪（被告主張）

 

東京地裁平成２６年１１月１１日判決

８４万円相当の婚約指輪

 

東京地裁平成２４年３月２８日判決

３５万３１９２円の婚約指輪

 

東京地裁平成２２年３月２６日判決

約２５万円のティファニーの婚約指輪（ダイヤモンドを６本の爪で支えた形状をしている）

 

東京地裁編成２２年２月２６日判決

１４４万円相当の婚約指輪

 

具体的なブランド名が出ていることが意外ではありませんか？？？

ちなみに、

これらの裁判例を見ている時に、

結婚式場のキャンセルの問題にも言及されているものがあり、

帝国ホテルやリッツカールトン等、

有名なホテルのお名前もございました

 

 

◆◆菅沼法律事務所◆◆

弁護士　生井澤　葵（埼玉弁護士会所属）
埼玉県越谷市越ヶ谷１丁目１１番３５号
　　　　　　　　 吾山ビルⅡ　４階
電話：０４８－９６９－３８０１
（お電話の際には「ブログを見た」と言っていただけますと、
　スムーズです）

◆プロフィール◆
埼玉県越谷市の弁護士
中央大学法科大学院兼任教員（「生活紛争と法」「法文書作成」「民事模擬裁判」担当）
JADP認定夫婦カウンセラー　

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生井澤 葵弁護士 菅沼法律事務所

 

 

 

 

 

 

 

 

内縁の認定要素。

内縁関係あるいは事実婚について、

どのような要素をもって、

「内縁関係があった」「事実婚にあった」と言うことができるのかは、

カンタンな話ではありません

 

カップルの関係が上手くいっている時は、

問題にはならないので、他人がカップルの関係に名前をつける必要はありません

（それはヤボというものでしょう・・・）

問題は、

カップルの関係が上手くいかなくなった時です

正確に申し上げれば、

カップルの関係が上手くいかなくなり、お金の問題がでてきた時です

 

 

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ええ～～・・・っとですね

カップルが、内縁関係あるい事実婚「であった」と言える場合、

財産分与の話ができますし、

不貞の慰謝料の話もすることができます

---

 

このような状態になりますと、

時に、

カップルの一方は、「ただの交際でした」と言うでしょうし（お金を払う側）、

カップルの一方は、「内縁（事実婚）でした」と言うでしょう（お金を請求する側）。

この段階で、

他者（例えば、私のような弁護士・例えば、裁判所）が２人の関係が一体どのようなものであったか、

名前をつけることになるのです

私の経験や調査による、個人的な見解では、

内縁（事実婚）の要素でポイントになるのは、

以下のようなものではないかと思います。

同居の有無

共同生活の実態

家計の分担状況

対外的にどういうカップルとして扱われていたか

一般的なご夫婦の場合であれば、

甲１号証で全部事項証明書（戸籍）を出せばクリアするところを、

上記要素でカバーする必要がございます。

大きな争点が１つ増えることになるので、

代理人弁護士としては気合をいれて、お話を伺わなくてはなりません

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離婚問題、不貞問題についての相談を多くいただいております。

 

既婚者と婚約した場合。

既婚者と婚約していたけれども、

　その後、婚約を破棄された・・・というケースのご相談は一定数あります

既婚者と婚約って、どういうこと？？？

そんなことあり得る？？？

そもそも日本の法律では重婚が認められていないのだし？？？

・・・一般の方からの感覚はこのような感じでしょうか。

弁護士としてのアドバイスは、そこから少し踏み出す必要があります　　

 

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一般的なお話

太郎さん（独身）が、花子さんと婚約しました。

しかしながら、太郎さんは理由なく婚約を破棄。

このような場合、花子さんは太郎さんに対して婚約破棄を理由とした損害賠償請求を考えることができます

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一般の方からしても、この点には違和感がないかと思います。

 

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少し一般的ではない話

太郎さん（既婚）が、花子さんと婚約しました。

太郎さんは、妻と別れる、離婚届けも用意している等、花子さんを騙して、騙してきました。

しかしながら、太郎さんは不貞が奥さんにばれると、ささっと婚約を破棄。

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花子さんを騙してきた太郎さんが、

いざ、花子さんから「結婚するって約束していたのに！嘘だったの？」と損害賠償を受けた時に、

「いやいや、僕には妻がいるのだから、そもそも君がしてきたことは不貞だよ。

　既婚者と婚約なんておかしいだろ」・・・と言われて、しっくりきますか？

奥さんも花子さんも傷つけた太郎さんが、

奥さんの存在を理由に、

花子さんからの請求をブロックする・・・ことはできるものでしょうか。


太郎さんのしたことがあまりに酷い！と考えられる場合、

花子さんは花子さんの貞操権が侵害されたという法律上の理屈を使って、

慰謝料請求をすることが可能です

当然ながら、「太郎さんのしたことがあまりに酷い！」と裁判所に認めてもらう必要がありますので、

裁判で勝つのは、容易なことではありません。

同時に、太郎さんの奥さんからの慰謝料請求をされることもあります。

しかしながら、不貞だったのだから・・・と、

泣き寝入りをするしかないというわけではないのです。

 

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ＬＩＮＥの証拠化について。

カップル間のラインのやり取りを、

きちんと証拠化しておくことが、大切なことも多いです

特にラインは、

データが重くなってしまうと、定期的に削除するという方も多いので、

「そのやり取りがあれば、

　有利だったのにな・・・」と、悔しく思うケースも、経験しました


簡単な証拠化の方法を、書いておきます。


ラインの画面の右上を押す。


設定を押す。


テキストをＰＣのアドレスなどに送信する。

これで、

バックアップをすることができます。

ただし、

写真まではバックアップされないので、

写真が重要になる場合には、

やはりラインの画面を写真に撮ったり、スクリーンショットを撮る方法になりそうです。





弁護士　　生井澤　葵（なまいざわ　あおい）　

◆プロフィール◆

埼玉弁護士会所属

埼玉県熊谷市の弁護士　中央大学法科大学院兼任教員

ＪＡＤＰ認定夫婦カウンセラー資格取得　埼玉弁護士会司法修習委員会セクハラ相談窓口

離婚問題、不貞問題についての相談を多くいただいております。

詳細なプロフィールは弁護士生井澤葵　ＨＰへ

内縁について思うところ。

リーガルクエスト　民法Ⅵ　の家族法を読んでおりますと、

意外と内縁・事実婚についての記載が「冷たい」印象でした

内縁・事実婚は女性の社会進出等の関係で、

なかなかホットな問題と考えておりましたので意外でした。

（家族法の教科書は執筆者の価値観が出てくるので、

　それを眺めることも、実は少し興味深いものです）

私の仕事では、

内縁・事実婚についてのご相談も珍しくはありません。


先日書きました、２つの記事、

「婚姻の予約」と「婚約」。

古い戸籍は難しいです。

と関係するのですが、

古い戸籍を拝見していると、まさに「婚姻の予約」の事実があったのだろうな？と、

昔に想いを馳せる記載が見つかります

第一子誕生直後に婚姻をしているご家庭が珍しくないのです


「婚姻の予約」と「婚約」。　

古い戸籍は難しいです。



内縁・事実婚をベースにしたご相談は、

内縁・事実婚が終わった際の財産分与的な問題に焦点が当たっているものと、

内縁・事実婚を不貞行為により破綻させられたという点が問題になっているもの、

・・・このいずれか（あるいは両方）が多いです。

婚姻届けを出しているケースに比べると、

　　そもそも　内縁・事実婚関係が成立していたのか？　　

という問題（論点・争点）が１つ増えることになるので、

依頼者の方も弁護士も、少し大変です。



こばと法律事務所
弁護士　　生井澤　葵（なまいざわ　あおい）


　　　　　　　　　【プロフィール】
　　　　　　　弁護士・中央大学法科大学院実務講師・JADP認定夫婦カウンセラー
　　　　　　　女性の弁護士ということで、夫婦の問題や、男女の問題についての相談が集まり、
　　　　　　　その分野の問題を多く取り扱っています（その他、借金の問題等も取り扱っております）。
　　　　　　　ホスピタリティのある法律相談ができるように、カウンセラーの資格も取得しました。
　　　　　　　ある日、普通の方が、ふとぶつかってしまうような法律の問題を、
　　　　　　　分かりやすい言葉で、丁寧に説明することが得意で、
　　　　　　　法律事務所・弁護士に相談することのハードルを下げるために、情報を発信しています。
　　　　　　　法律相談・講演依頼等、お仕事のご依頼は、こばと法律事務所にご連絡ください。

　　　　　　　　　　　　埼玉県熊谷市筑波２丁目５６番３　渡辺総合ビル３階
　　　　　　　　　　　　こばと法律事務所
　　　　　　　　　　　　電話：　０４８－５０１－１７７７　（ブログを見たとお伝えいただくとスムーズです）
　　　　　　　　　　　　ＨＰ ：　http://www.kobato-law-office.com/
　　　　　　　　　　　　男性弁護士・女性弁護士のいる事務所です