Beer & I

ビール好きによる、ビール好きの為のビール記とあれこれ。

CHIMAY(ベルギー)飲み比べ

2020-12-20 18:00:00 | ベルギービール
年末に向けて何かとバタバタしていて更新も滞ってしまいました(><)
そんな12月も半ばを越え、気付けばクリスマス直前(笑)。
飲みたいビールや行きたいお店、勉強したい事ばかりが増える一方です。
忙しさのさなか、10月末の誕生日に頂いたビールにようやくありつけました!!
ベルギービールの中でも特別なトラピストビールである『シメイ』。
飲んだ事は勿論ありますが、こうして飲み比べをするのは初めて。
誕生日には3本セットを頂き、折角なので残りの1本も購入。
誕生日だし!と贅沢に『ブルー』『レッド』『ゴールド』『ホワイト』の全4種類を飲み比べしてみました^^
 
グラスに注いだ色味も全部違うし、泡立ち方や泡のきめも違います。
写真撮影しながらワクワクが止まりません(笑)。


 
まずは『ゴールド』、アルコール度数が一番低い5%で色も一番浅いです。
少し濁りがあり、小麦っぽい香りがします。
飲み口はフルーティーでいて爽やか、でもコクもあります。
『レッド』と同じものから造られていて、その上にスパイスを加えて軽く仕上げたものだそう。
 
次に『ホワイト』を。アルコール度数は8%と高め。白なのでもっと軽いと思っていました。
濁りのある琥珀色で麦芽のふくよかな香り。
甘みと酸味の絶妙なバランスの中に、レーズンを思わせる味わい。
他のビールの3~4倍のホップを使用しているので、後に芳醇な苦みが心地よく残ります。
 
『レッド』はアルコール度数7%で、シメイの中で最も歴史が古いビール。
色の濃さにしては香りはそこまで強くはありませんが、口に含んだらそれがフワッと広がりを見せます。
酸味とコクがあり、きめの細かい舌触り。
他のシメイの元となったと言われている『レッド』、やはりシメイの中では最も万人向けとされているそうです。
 
最後に『ブルー』、アルコール度数は9%と一番高く色も深いこげ茶色。
香りも一番立っていますし、とても華やかです。
酸味が強く、普通の黒ビールのイメージで飲むとギャップがあります。
麦芽のコクも感じつつ、酵母の熟成感が楽しめる特別な味わい。
ラベルにビンテージが入っていて、数年にわたり熟成保存が出来るので酵母の働きで味わいが変化するそう。
ワインほどビンテージ毎の差はないそうですが…その違いも比べたくなるのはビール好きの性でしょうか(笑)。
 
シメイと言うのはベルギーの土地の名前で、そこにあるスクールモン修道院で醸造されるトラピストビール。
トラピストビールは、トラピスト会修道院で作られるビールの呼称で、修道院は世界で171箇所ありますが、
トラピストビールが造られるのは12箇所のみなんです!!
ビール自体は中世から生産されていましたが、トラピストビールとして醸造が始まったのは1862年から。
1876年からはチーズの製造もおこなう様になったそうですが、これは全く知りませんでした。
ビールと合わせて食べてみたいっっ。
因みに『ブルー』は1948年にクリスマスビールとして登場したそうなので、この時期にはピッタリですよ^^


 

grisette・BLONDE(ベルギー)

2020-10-15 18:00:00 | ベルギービール
前回書いたヒューガルデンの飲み比べの時に一緒に飲んだのが『grisette・BLONDE(グリゼット・ブロンド)』^^
グリゼットは白ビールのイメージがありましたが、これはペールエール。
大手酒屋の「やまや」さんで売ってあったのですが、もしかしたら日本ではあんまり輸入している所はないのかも。
ネットで調べてみても日本語ではあんまりヒットしませんでした。
 
ペールエールなのに濁りがあるのがちょっと珍しい感じ。
すっきりとしたホップが軽やかに香ります。
ほのかな苦みがあり、飲むとホップが鼻からスッと抜けていくのが感じられ、後味も軽めでした。
 
「グリゼット」はラベルに描かれているノドシロムシクイと言う灰色の鳥の事を指すそう。
他にもビアスタイルの事を言ったり、女性の縫子などの意味もあります。
1873年に設立したベルギーのサンフーヤン醸造所で、当初から造られているブランドです。
1950年からは、ピルスナーやスタウトなど様々なタイプのビールを造っていて、
その上サンフーヤン修道院のビールの醸造も始めている醸造所。
ベルギーは修道院によってビールのスタイルが違うので、興味をそそられます。
このグリゼットは最初に書いた様に、日本では白ビールが有名ですが、調べてみると全部で4種類あるみたいです。
サンフーヤンビールにもいくつかの種類がありますが…中々手に入りにくそう…。


因みに今回はヒューガルデン2種類とグリゼット、ステラ・アルトワでプチベルギービールウィークエンドを楽しみました^^
今年はベルギービールウィークエンドが開催されないからと友達とビール会をしたのですが、
その直後に急遽豊洲で開催される事が決定!
今週末は念願のベルギービールウィークエンド参戦です!!うーん、楽しみ!

ヒューガルデン・ロゼ(ベルギー)

2020-10-09 18:00:00 | ベルギービール
以前ベルギービールの『ヒューガルデン』については紹介しましたが、
近所のスーパーで『ヒューガルデン・ロゼ』をセールしていたのでここぞと購入^^
折角なので普通のヒューガルデンも買い(まんまと)、飲み比べをしてみました。


 
キレイなルビー色、ベリー系のフルーツの香りが漂います。
飲み口もフランボワーズやラズベリーなどの甘みがたっぷり。
アルコール度数も3%と低く、ホップや麦芽の感じが弱いのでジュースの様な感覚で飲めます。
ちょっと前に紹介した『箕面ビール・桃ヴァイツェン』などは、ルーツの風味がビールの中に散りばめられている感じなのですが、
このビールはまずフルーツありきで、ビールの要素の方がほのかな感じです。
ビールが苦手な人には飲みやすいスペシャルフルーツビール。
 
ヒューガルデン・ホワイトにフランボワーズの果汁を加えて造られたものですが、
飲み比べてもベリーの味わいが強いのでベースにあるビールもあまり感じません。
容量も250mlと少な目ですが、これくらいが丁度いいんだと思います。
これよりも多くなったらもしかしたら甘さがくどくなるのかもしれません。
今回ヒューガルデン・ホワイトも一緒に買ったのはもう一つ訳があって、
今働いているお店で、ヒューガルデンを樽生で提供しているのでその違いを感じてみたかったのもあります。
この日2つのヒューガルデンの瓶ビールを飲んだ数日後、お店で樽生を頂きました。
ヒューガルデンは酵母が活きているので、樽生で出していても日によって味わいが変わりますし、
樽から冷えたビールを注ぐのも、専用のグラスで飲むのも、一つ一つの工程が繊細な違いを生み出しているのを感じました!
こんな違いを探求出来るなんて、なんて幸せな境遇んでしょう…。


 

STELLA ARTOIS(ベルギー)

2020-09-27 18:00:00 | ベルギービール

今回はベルギー国内で輸出売上ナンバーワンのプレミアムラガービールである『ステラ・アルトワ』を頂きました^^

キレイな黄金色、草を感じる爽やかなホップの香り(草の様な香りが最近分かってきました)。
飲みやすいピルスナーなんですが、香ばしさもあります。
スッキリとした中に味わいも楽しめる美味しいビールです。

 
今ステラ・アルトワを販売しているのは「アンハイザー・ブッシュ・インベヴ社」なんですが、
ちょっと前に紹介していたドイツの『BECK'S』も同じだったので、ちょっと調べてみました。
今は世界中に拠点を持っていますが、本社は起源となったベルギーのルーヴェンにあります。
元々パブの醸造者だったセバスチャン・アルトワが醸造所を購入し、アルトワという名前に変更。
その後、クリスマスビールとして「ステラ(星)」という銘柄を発売しました。
これが後々ベルギーで最も有名なビールとなったという。
こういう話を聞くと何事も最初は一人の小さな力だったものが、色んな人と共鳴して大きくなっていく軌跡を思います。
このアンハイザー・ブッシュ・インベヴ社、今は約300以上のブランドを所有するほどのビッグカンパニー!
昨日私が働いているお店でもビール会社の話が出たんですが、買収や吸収・権利などの大きな力が働いてるのも感じます。
大きくなればなるほど、個人の力では制御できなくなるし…ビールの事を知る度に興味の範囲も本当に広がります。


 


 

リーフマンス

2020-04-17 18:00:00 | ベルギービール

前回「台湾ライチビール」を飲んだので「フルーツビール」繋がりで、
家にストックしてあったベルギーの「リーフマンス」を開けました^^

私はこれまでも飲んだ事がありますが、ビールをあんまり知らない人には
そのイメージを覆すようなキレイなルビー色にびっくりするかも。
私も初めてリーフマンスに出会った時は「これがビール?!」と驚きました!
薄紅色の泡はきめ細かくて、思わずほぅっとなります。

 

甘いベリーの香りが瓶を開けた瞬間から漂い、フレッシュなフルーツの甘みと酸味が広がります。
熟成したチェリーの深みと程良い炭酸が、絶妙なバランスを醸し出すフルーツビールです。
アルコール度数も3.8%と低い(フルーツビールは低アルコールのものが多い)上に低カロリーと魅力満載!、

ベースとなるチェリーは18ヶ月間熟成され、その後にフレッシュジュースでブレンドされています。
そのジュースは「ストロベリー・ラズベリー・チェリー・ブルーベリー・エルダーベリー」の5種類!!
深さもあり新鮮さもあり、甘くもあり爽やかでもある…。素敵すぎる。

「リーフマンス」は1679年、ヤコブ・リーフマス氏がアウデナールに醸造所を創業した事により始まっています。
今あるリーフマンス醸造所は、ベルギー最古の醸造所の一つ。
1900年頃に地元の農家が、余ったブラックチェリーをビールと交換しに来た事をきっかけに、
ブラックチェリーを発酵タンクに詰め始めたそうです。
ビールの歴史やその成り立ちを知ると(それはビールに限った事ではないのですが)、
何がきっかけになるのかはいつでも分からないし、だからこそその一つ一つが奇跡なんだと熱くなります!

それ以来長い年月をかけて進化し続けているリーフマンス。
その個性的な風味は野生酵母による発酵と長い熟成期間、
そして年代の異なるビールを絶妙なバランスでブレンドする事で引き出されています。
ブレンディングは、淡色モルト・褐色モルト・ローストモルトのそれぞれを使用するというこだわりよう。
冬季に醸造されて夏季に保存できるようにブレンドされているそうです。
「熟成された強い味わいのビール+若くて新鮮なビール→二次発酵」という過程を経て、
この美味しさが作られるというのはすごく納得するところであります。

リーフマンスは「オン・ザ・ロック」という独自の飲み方もあるので、楽しみ方も人それぞれ。
リーフマンスシリーズも他にいくつかあるようなので(飲んだものもありますが改めて)、
これからも飲みたいリスト(増える一方)にアップしました!