Beer & I

ビール好きによる、ビール好きの為のビール記とあれこれ。

JAPAN BREWERS CUP2020

2020-01-29 18:00:33 | ビールのイベント記

先週の土曜日に横浜の大さん橋ホールで開催されたJAPAN BREWERS CUP2020に行ってきました。


 

JAPAN BREWERS CUPには去年も行ったのですが、クラフトビールの大きなイベントで
ブルワー(ビール職人)による「ビール審査会」と「ビアフェスティバル」の2本立てとなってます(熱い!)。
去年はあんまり審査会というのは意識してなかったし、行き当たりばったりだったし、
何にせよ人が多かったので(本当にもまれます)、その記憶も参考にしつつ
今回は行く前から参加店をチェックして、最初に飲むものの目途を立てて行きました。
大抵のお店が飲み比べセット(各店で作ったビールを少なめに注いだ4~5杯)を出しているのも知っていたので、
今回はそれを狙って飲み友達と二人で繰り出しました。

私が最初に飲もうと思っていたのが「奈良醸造」(奈良に住んでた事があるので)。
「ライムゴーゼバイ」「クオヴァデイス」「フレミング」「オートマティズム」の4種類。
それぞれに味の個性があって楽しい味わいでした。
私は特にセゾンビールの「フレミング」が好み。
アルコール度数は7.7%と高めなのに、フルーティーでふんわりと甘みのあるビールでした。
ポーターの「オートマティズム」はダークビール部門で5位を受賞していました(これも飲みやすかった!)。

友達は「横浜ベルブルーイング」の4種類をチョイス。
全体的に飲みやすかったけど、クセがなくパンチに欠ける印象を受けました。


次は賞を獲ったビールに狙いを定めました。
ビール審査会では「小麦系部門」「ピルスナー部門」「ペールエール・ゴールデンエール部門」「IPA部門」「濃色系部門」の
5種類に分かれていて、それぞれ上位5位が表彰されます。
前回書いたように私は白ビールが特に好きなので「小麦系部門」の1位をチェック。
今回は「箱根ビール」が1位だったようで、ここの4種セットをゲットです。
 


この「足柄ヴァイツェン」、なんと2年連続「小麦系部門」で1位を獲ったそうで、飲んだ瞬間「これは美味い!」の一言でした。
濁り方も、色味も美しいっ!!
これは何度もリピートしたい。2年連続受賞するのも納得の味でした。
他のもホップが効いてて、味わいと個性のあるビールばかり。
 
友達はアメリカのEvergreen Importsの5種セットをセレクト。
エール系が強い印象で、全体的な味の傾向があるのを感じました。
 
という事で4店舗17種類のビールを楽しんだJAPAN BREWERS CUP2020!!
私達が会場を後にした15時頃には入場券の購入にも長蛇の列が並んでました。やっぱり早めに行って正解でした。
今回は飲めなかったけど飲んでみたいビールも沢山あったし、今後の参考になりました。
いつかこういう審査会で審査する立場になってみたいなと思いつつ、横浜の夜に繰り出したのであります。

白ビール

2020-01-23 18:00:40 | ビールの種類

ヒューガルデン」と「ブルームーン」の種類として紹介した「白ビール」。
個人的に大好きなビールで(当然どのビールも大好きですが)
実は今、一番追っている種類です!

一般的に知られるビールは「大麦麦芽」を使用しているのですが、
白ビールは「小麦」を多くの割合で醸造しているところが大きな特徴。
それによって、普通(という単語を使うのも何ですが;)のビールに比べて
白っぽかったり濁ってたりするので「白ビール」と言われます。
ビールの発酵方法は「上面発酵」と「下面発酵」の2つがありますが、
白ビールは通常上面発酵で、複数のスタイルがある奥深いビール(どれも奥深いんだけど!)です。

大きく分けるとまずはベルギーのヴィット(Witbier)。
ベルギー式白ビールと呼ばれ、大麦麦芽・小麦麦芽と麦芽化していない小麦で造られる上面発酵のエールで、
以前紹介した「ヒューガルデン」と「ブルームーン」はこのスタイルのビールです。
コリアンダーやオレンジピールで風味付けしていて、フルーティーな味わいが特徴的。

そしてドイツでは二つ、ヴァイスとヴァイツェンに分かれます。
伝統的に50%以上の小麦麦芽を使用した明るい色のエールビールです。
以前「デュンケル」の記事でもチェックしていたバイエルン州ではヴァイスと呼ばれていて、
ドイツ西部および北部ではヴァイツェンと呼ばれています。
まだまだビールの種類も勉強し始めたばかりですが、
ドイツでもバイエルン州というのはよりビールの歴史が深そうな印象を受けますね。

ヴァイツェンにも種類が分かれていて、
ヘーフェヴァイツェンはろ過していない白ビール、
クリスタルヴァイツェンはろ過した白ビールだそうな。
私も今まで白ビールの細分化を意識して飲んでいなかったので、
今後飲み比べてみたい種類です!!

ビールは基本的に、麦芽・ホップ・水で造られているのですが、
白ビールはホップはあんまり使ってないみたい。
それも今後調べて行きたいところです。

最初に「今一番追っている種類」と書きましたが、
ビールのイベントやお店に行った時に私が最初に飲むのがこの「白ビール」なんです。
白ビールの味が好きというのは勿論あるのですが、
副原料が色々あるから味わいが全然違うし、そこに繊細な振れ幅を感じるんですよね。
だから酔ってしまう前に(笑)その違いを知りたいのであります。

ビールが苦手な人でも意外にいけるの白ビール。
そもそも大麦じゃなくて小麦だし、下面発酵じゃなくて上面発酵だし、ホップよりも副原料だし…。
と、いわゆる日本で飲まれているビールとは根本的に違ったりするので面白いところ。
私は今後も追って行きたいし、その違いを飲み比べるのが、とにかく楽しみです!!


正直ビヤホール

2020-01-19 18:00:00 | ビールのお店

前回の記事に書いた「エビスツアー」の後に、浅草にある「正直ビヤホール」に行ってきました。
このお店、東京の2大ビール注ぎ名人の店として知られている名店なんです!
浅草には何度も訪れた事はありますが、浅草寺から花やしきの向こう側に行ったのは初めて。
メイン通りの人込みも通り抜けて、浅草の新しい一面を垣間見た感じです。
行く前からチェックしていたガラス張りの入口は、イメージしてたよりずっと年季が入っていました(すげー)。

 
「ビヤホール」と銘打っていますが、カウンター8席の小さなお店。
ちゃきちゃきでいて品を感じる女将さんが一人で切り盛りしています(笑顔に気持ちもほぐれます)。
歴史を感じるサーバーは真鍮製!
以前ははキリンだったそうですが、今は女将さんの好みでサッポロ黒ラベルに。
因みにお店の看板も昔の名残で「KIRIN」と書いてあります。


女将さんこだわりのうすいグラス。

最初に水で洗い、その後なんとビールで洗浄!

そうしないと「水の臭いがするから」という女将さんの繊細な嗅覚には脱帽です。

キレイなグラスと極みの注ぎ方で入れられたビールのきめ細かい泡!美しい!!
シンプルで完璧なビールです(キラキラ)。



メニューもシンプルにビールだけ。1杯700円の潔さ。
でも最初におつまみのチーズが出ましたし、途中でゆで卵と都こんぶを頂きました^^


正直ビアホールのルールがこれまた潔い。
「一杯はダメよ!二杯はお別れ 三杯は身を切る 四杯は死に損ない 五杯はごきげんよう
六杯からはさぁガンガン呑もう!!」
女将さんにも飲んでもらいつつ(お元気!)、話の軽快さに舌を巻きつつ。

何杯飲むかは…あなた次第?!



 
 

ヱビスツアー

2020-01-18 18:00:00 | ビールのイベント記

恵比寿のガーデンプレイス内にあるヱビス記念館へ二度目の来館^^
そこで行われている「ヱビスツアー」に参加してきました!



私は日本の大手ビール会社(アサヒ・キリン・サッポロ・サントリー)の工場見学にも行きましたが、

このヱビスツアーは工場見学とは違ってヱビスビールの歴史を教えてくれます。

ガイドが20分、テイスティングタイムが20分の全40分の工程です。

ヱビスビールが出来た時からビヤホールの誕生、戦争で一度なくなってしまってからの再興、
そして今のヱビスビールに至るまでがギュッと濃縮されています。
何と言っても今年で130周年(!!)のヱビスビール。
日本のビールの歴史の中に欠かせない存在と言っても過言ではありません!
以前行った時にも驚いたのが漫画「美味しんぼ」とヱビスビールの関係。
「美味しんぼ」に取り上げられたのをきっかけにヱビスビールが再び脚光を浴びたと言うのだから、
その時の「美味しんぼ」の影響力の大きさを感じると同時に、
「よくぞ取り上げてくれました!」と感謝の念すら湧いてきます(拍手)。



あっという間のガイドの後は(本当にあっという間でした)待ちに待ったテイスティングタイム♪

今回は通常の「ヱビスビール」と「プレミアムエール」の2種類の試飲。
本当に単純にヱビスビールは美味い!!
そして注ぎ方の妙、きめ細かい泡の秘密も教えてくれました。
「フロスティミスト」を実感しながらのヱビスビールを味わいましたよー。

 
「プレミアムエール」は上面発酵の香りとコクを感じるビール。
通常のヱビスビールは下面発酵のラガービールなので、また違う味わいを楽しめました。
前回は「華みやび」だったのでコミュニケーターさんに聞いてみたら「その時によって違うんです」との事。
毎回(そんなに何回も行かないって?笑)違う味を楽しめるなんて、リピートする気持ちも分かり過ぎます!


テイスティングは2杯ですが、じゃんけんに勝ったらもう一杯
飲めるかもしれませんよ^^
おつまみにも塩えんどう豆がついてます。
参加費は大人500円、中学生~20歳未満300円、小学生以下は無料です。
ちょっとラグジュアリーな空間でお勉強(?)出来て2杯のヱビスビールを飲めるのですから本当におススメ!
今年はもう一度各ビール会社の工場見学にも行こうと決意を新たにした私でありました。

ブルームーン

2020-01-14 18:00:55 | アメリカビール

アメリカのビールなんだけど「ベルギースタイル」の白ビールというブルームーン。
個人的には以前働いていたバーで私の判断で入荷していたビールの一つだし、
その時はまだ今ほど有名ではなかった事もあり、とても思い入れがあります。
それが今や全米ナンバー1のクラフトビールですから、びっくりです!

濁りのあるちょっとブラウンがかった黄土色。酵母が活きてる!!
コクとオレンジの香りが特徴的です。
飲み口にもコクがあり、柑橘系の酸味を感じます。
酸味の後に白ビール特有の甘みが残る、爽やかさとクリーミーさのあるビールです。

“アメリカのベルギースタイル白ビール”と書きましたが、
ベルギーのブリュッセル大学で醸造の博士号を取得したキース・ヴィランが1995年に始めていて、
元々はコロラド州で醸造されていて、それがカナダを経てアメリカや外国に輸出されるようになったそうです。
「白ビール」についてはまた後日記事にしますので、そちらも参考にしてくださいね^^
製法は麦芽化しない小麦と大麦麦芽の両方を使用して仕込み、
味の特徴となっているコリアンダーとオレンジピールを入れています。

私がビールに興味を持ち始めた頃に知ったビールなので、
その時は単純に「アメリカのベルギービールって面白い!」と思っていました(笑)。
今回このブログを始めた事で、より深いビールの世界に少しずつ触れて、
歴史やスタイルを一つずつ紐解いている感じが本当に楽しいです。
このブルームーンも、前回紹介した「ピルスナー・ウルケル」を購入した時に
セットとして入っていたので、思いがけない早いタイミングでの再会でした。
この数年間にここまで有名になるとは思っていなかったし、
また一層思い入れの深くなるブルームーンなのでありました。