Beer & I

ビール好きによる、ビール好きの為のビール記とあれこれ。

MARTIN’S IPA(ベルギー)

2021-09-17 18:00:00 | ベルギービール
ヨーロッパビール詰め合わせ、第7弾はベルギーの『MARTIN'S IPA』^^
これで残りも後一本となってしまいました(涙)。
 
鼻を突くホップの香り、まろやかな漂いがあります。濁りもある「IPA(インディア・ペール・エール)」。
口に含むと華やかな味わいが広がって、その華やかさと苦みが絶妙なバランスで美味。
後味にコクが感じられ、程よいフルーティーさが鼻を抜けます。
アプリコットやピーチ・プラムといった、果実感のある甘みとホップの苦みと良く絡み合っていました。
 
ベルギービールでIPAというのも「MARTIN」というネーミングも珍しいなと思っていたら、このビールを作り出したジョン・マーティン氏はイギリスの方でした。

そのマーティン氏が20世紀前半に、ベルギーのアントワープで醸造を開始。
イギリス伝統の「ドライホッピング」と使って風味付けられる香りと、「瓶内二次発酵」という二つの製法を使って、それぞれ個性の異なるイギリス・ベルギービール両方の特徴を併せ持ったビールが出来上がったのです!
飲んだ後にその情報を調べて、すごく納得する味のビールでした。

「MARTIN'S」は他にPALE ALE・IPA55・Orange Crush・NEIPA26があるよう。
名前を見る限りではやはり一般的なベルギービールとは違う種類展開みたいなので、その味が気になる所ですが日本では今回頂いた「MARTIN'S IPA」しかまだ手に入らないようです。
名残惜しいですが、ヨーロッパビール詰め合わせシリーズ残り一本、お待ちあれ!



 

ブルゴーニュ・デ・フランドル(ベルギー)

2021-09-16 18:00:00 | ベルギービール

ヨーロッパビール詰め合わせ、第6弾はベルギーの『ブルゴーニュ・デ・フランドル』^^
第3弾の『ティママン・フランボワーズ』と同じ「ランビックビール」です。
私もちゃんと調べた後だったので、より楽しめました。

が!このフランドル、普通のランビックではないのです!!
ランビックとは野生酵母を使った特別なビールなのですが(これについてはまたちゃんと書きます)、フランドルはその「野生酵母」と培養した「エール酵母」をブレンドした珍しいスタイルのスペシャルランビックビールなのです!
「ランビック」というだけで生産地が限られているスペシャルなものなのに、さらにスペシャルを重ねたビールなのです!!
早速こんなスペシャルビールにありつけるなんて!

 
と、テンションが高くなった所でちゃんと感想を(笑)。
とても深い香りはランビック特有の酸味と樽に熟成された重みを感じます。
ワインに近いけれどワインとは違う、でも所謂普通のビールとも違う、その間を行く様な不思議な感覚。
コクと味わい、酸味のバランスが絶妙でした!
 
この味わいはスコッチエールをオーク樽で半年以上熟成して出来上がったもの。

響きとしてはビールとワインとウイスキーのハイブリッド(笑)。
ビールは勿論なのですが、他のお酒も同時に知る事でより楽しくなりますし、より世界が広がるのを実感しているこの頃です。
第3弾で紹介した『ティママン・フランボワーズ』ですが、私の中ではティママンと言うとランビックでもフルーツビールに特化した印象がありました。
でも調べてみるとこの『ブルゴーニュ・デ・フランドル』も同じティママン醸造所で造られていて、こういう点が線になっていくのを感じるのもとても嬉しいです^^

フランドルのラベルには、ベルギーの産業の中心として栄えたブルージュで13世紀前半に建築された大鐘楼が描かれています。
今でも時計台や貯蔵庫などとして活躍しているブルージュの代表的な建築物だそう。
これもちょっと検索してみましたが、塔の上には47個もの鐘があって、現代でも音色を響かせているのだとか。
歴史は浪漫でお酒は彩り。夢は広がるばかりです。



 

パトラッシュ(ベルギー)

2021-09-09 18:00:00 | ベルギービール
ヨーロッパビール詰め合わせ、第4弾はベルギーの『パトラッシュ(PATRASCHE)』^^
パトラッシュと言えば「フランダースの犬」。
この作品がベルギーの名作文学なのでパトラッシュがモチーフになっているのです。
 
アルコール度数は8%とちょっと高めのブラウンエール。
黒に近い濃いブラウン、泡もきめ細やかです。
色味にしては香りは控えめですが、ミネラル感があります。
控えめな香りとは裏腹に、飲み口はしっかりとした甘み、焙煎した麦芽の香ばしさが広がります。
そして後味がまた意外にシャープ。
喉の奥を通ったアルコール感がフワッと残りました。
 
ブリュワリー・デ・アレンドは1896年にフランダース地方に創業。
「パトラッシュ」は醸造所の110周年を記念して販売されたビールなので、2006年に造られたようです。
瓶内での二次発酵をしているので、より豊かな味わいが生まれるんですねぇ。
2000年に醸造所はホーボーケンに移転しています。
調べてみると、「パトラッシュ」だけじゃなくて「ネロズ・ブロンド」というビールもあり、また興味を引かれる私でありました。
パトラッシュ、僕はまだ疲れてないよ。


 

ティママン・フランボワーズ(ベルギー)

2021-09-05 18:00:00 | ベルギービール
ヨーロッパビールの詰め合わせ、第三弾はベルギーの『ティママン・ランビック・フランボワーズ』^^
これも友達と一緒に飲みましたが、フルーツビールなので比較的に飲みやすいと思って選びました。
この詰め合わせセットを頂いた当日に飲んだのはこれが最後。
アルコール度数も4%と低めですが、フルーツビールにしては高めかもしれません。
 
華やかなフランボワーズの甘い香りが心地良い。
でも飲み口はランビックだけあって酸味がしっかり効いていてスッキリとしています。
ティママンは他の種類のフルーツビールを飲んだ事がありますが、本当に飲みやすくてビールとは思えない位です。


ティママン醸造所はベルギーの歴史のある醸造所で、1781年に設立されました。
ブリュッセルの西側にある地域ですが、「ランビック」というのは生産地が限られているビールの種類です。
培養した酵母ではなく、空気中に浮遊している野生酵母や微生物を利用して自然発酵させた伝統的なベルギービール。
その酵母が感想でも書いたように、酸味と独特の香りを造り出すんです。
王冠のデザインも可愛い!


ティママンの他のフルーツビールは「チェリー」「ストロベリー」「ピーチ」「ブルーベリー」があり、「ピーチ」は今年訪問した「立川ビアホール」さんで頂きました。
ベルギービールウィークエンドでも飲んだ様な気がします。
フルーツビール意外にもいくつかのランビックビールを醸造していて、その中に「ブランシェ」という白ビールがあります。
白ビールのランビックはティママンしか造っていないそうで、いつか飲んでみたいものです。
今年はベルギービールウィークエンドの開催も危ぶまれているし…いつか機会が訪れますようにっ!!

ORVAL(ベルギー)

2021-05-28 18:00:00 | ベルギービール
ベルギービールの中でもトラピスト会修道院で造られる上面発酵のトラピストビール。
トラピスト会修道院は世界に171ありますが、トラピストビールはその中の12ヶ所でしか生産されていません。
そのトラピストビールの一つである『ORVAL』を頂きました^^
 
これまでも飲んだ事はありますが、改めて…というより実は去年の誕生日に頂いたまま温存していたもの(汗)。
アルコール度数も6.2%と高めで、グラスに注いでも泡が立ちやすく写真の通りあわあわ。
濁りがある濃いブラウンが美しい(キラキラ)。
香りはキャンディシュガーと焙煎されたカラメルモルトの甘みが特徴的で、酸味も感じます。
飲み口もまずは甘み、そして酸味が舌に絡みついてコックリとしています。
ほのかに残る苦みがまた絶妙なバランス。そこにアルコール感もフックとなって効いて美味しい!
スモーキーさも微かにして、奥深さを感じる味わい。
 

 
この王冠に伝説の泉がモチーフとなった、指輪を加えた鱒が描かれています。