Beer & I

ビール好きによる、ビール好きの為のビール記とあれこれ。

伊勢角屋麦酒(三重)2種飲み比べ

2022-01-21 18:00:00 | 日本のクラフトビール
今月に入って、前々から読もうとチェックしていた三重県のクラフトビールで有名な『伊勢角屋麦酒』の鈴木成宗社長の著書である「発酵野郎」を読みました。
ビールや酵母への愛の深さ、ご自身の紆余曲折な人生と日本におけるクラフトビールの在り方の変化…とても面白く為になり、またよりビールに対しての興味が深まった次第でございます。
 
本を読み終わったら、やはり伊勢角屋ビールが飲みたくなり、今回は「ペールエール」と「ヒメホワイト」の2種類を早速飲み比べ致しました^^
この二つの商品は今は結構広く売られていて、職場近くの大手スーパーでも取り扱っていたので即購入!
特に本を読むと「ヒメホワイト」を飲みたい欲に多くの方が駆られるはず(笑)。
 
まずは「ヒメホワイト」から。
ふくみのある小麦の香りは円やかな甘みも醸し出しています。
飲み口は酸味もあり、すっきりしていて。後味に白ビール特有のバナナの様な柔らかな甘みが残ります。
やっぱり美味しい!!このビールが出来たまでの過程を知った上で飲むとより美味しい!!
そして「ペールエール」、ビールの世界大会の一つである“The International Brewing Award”で金賞を2大会連続受賞したビールです!
華やかで賑やかなホップの香り。
舌触りは柑橘系を思わせる爽やかさ、飲み口は苦みもありますがそれがスッと消える様な爽快感で流石の飲みやすさでござました。
この“世界で金賞を!”という社長さんの心意気も、本を読んだからこそ…皆まで言いません。
 
伊勢角屋麦酒は、今までもクラフトビールのフェスなどでよく見かけていましたし、2020年の7月には新宿タカシマヤタイムズスクエアの14階にある直営店『伊勢角屋』にもお邪魔させて頂きました。
今も色んなビールを造られていますし、他の企業さんとコラボしたり、特にtwitterでは本当によく見かけます。
今回の飲み比べをした当日にSNSに軽くアップしたものも、思った以上に反応があり、伊勢角屋さんの人気を改めて実感しました。
私自身、伊勢の町が好きで関西にいた頃は何度か訪れた土地なのですが、それも大分前の事なので新しい取り組みがどんどん広まっている今の伊勢にも思いが馳せるばかりです。
工場見学とか…行きた過ぎるっっ!!
日本におけるクラフトビールの変遷についてもとても興味を持った私であります。



代々木タンネ

2022-01-14 18:00:00 | ビールのお店
2022年初外飲みは『代々木タンネ』さんに初訪問^^
伝統的ななドイツビールとドイツ料理が頂けるビアパブで、代々木駅から本当にすぐのちょっと路地裏に味わいがある店構えです。
勢い余って開店ちょい前に着いてしまいまいした(看板がまだclosedになってた)笑
 
店内も木造の温かみのある空間で、ドイツ音楽がその雰囲気を一層引き立ててくれます。
ここ数年は行ってないけど、オクトーバーフェストを思い出しました。
ゆったりとしたカウンターが15席、テーブルが6つで席数よりも広めの空間。
代々木にこんな隠れ家的なビアパブがあったなんて…。
とても落ち着く内装です。
 
樽生は4種類あったので、その中の二つをファーストドリンクに。
まずはの『シュナイダー・ヴァイス』を。
小麦の甘みもしっかりありますが、コクと重厚感もあってしっかりと味わえる白ビール。
泡ももっちりしていて、見た目にも美しい!!
 
そして『ブデルシップ・ピルス』、初めて聞く醸造所です。
こちらももちもちの泡っ!これがドラフトの魅力の一つであります。
ピルスナーと言えば爽やかな飲み口が特徴のタイプですが、これは苦みとスパイシーさが効いていて個性的。
ガツンとくる程ではないのですが飲み応えがありました。
 
瓶ビールもこの日は2杯。
『パウラナー・サルバトール』は「ボック」というスタイルでアルコール度数も7.9度と高め。
アルコール感はありつつも、そこまでパンチがある感じでもなく思ったより随分飲みやすいです(そういうお酒は後で来る笑)。
こっくりとした味わいは「黒糖の様な」とスタッフさんが仰っていましたが、私はその第一印象は「醤油ぽいな」と感じました(I am Japanese)。
それくらい香ばしいコク、という事です!
このビールは断食の時にパンの代わりとして摂られていた物らしく、栄養価の高さも伺える飲み口でした。
『エルディンガー・ヴァイスドゥンケル』は、色味は濃くても飲み口はさっぱりと。
特に『パウラナー』を飲んだ後に頂いたので、印象が薄くなってしまいました。
小麦の酸味もあるので、後味もスッキリとしてます。
 
先述した様に樽生は常時4種類。
ヒューガルデン・ホワイト』と『ピルスナー・ウルケル』が常駐で、他の2本はゲストビールとしてその時毎に替わるそう。
『ヒューガルデン』はベルギー、『ウルケル』はチェコのビールですが、ヨーロッパの代表的なビールなので樽生として扱っているという事です。
『ピルスナー・ウルケル』はまだ樽生で飲んだ事がないので、今度是非とも試してみたい。
瓶ビールは今まで30種類位は取り扱っていたそうですが、やはりコロナ禍で輸入自体難しいみたい(涙)。今は20種類位。
客足も現状は中々戻らないのは同じ飲食店員としても、ビール愛好家としても悲しい所。
 
フードもドイツ料理の代表格であるソーセージやシュニッツェル、ザワークラウトなど豊富な品揃え。
今回は前菜の三種盛り合わせを頂きました。
ポテトサラダにゴルゴンゾーラが入っていて、これは自分でも真似してみたいです。
 
店名になっている「タンネ」とはドイツ語で「もみの木」という意味だそう。
広ーいカウンターは実は一本のもみの木から造られたテーブルで、それを知った上でカウンターを改めて見てみると思わず「すげー!!」と言わずにいられませんでした。
角の方がお客さんが座る頻度が高いので、木が擦り減っているのも歴史を感じさせます。
お店自体も創業33年と流石の重みがあります。
今のビール業界はクラフトビールが主流となっていますが、こういう伝統的なビールに触れるのも私は大好きだし今後も大事にしたい所です。
今年の一件目がこんな由緒ある(?)お店で良かったなぁと思えるお店でございました^^
 

ビールのスタイル

2022-01-10 18:00:00 | ビールの種類
2022年も無事に迎え、何やかんやでもう10日が経過。
年末、というより師走は文字通り走る様に過ぎ、年始も3日には仕事初め。
飲み初めは勿論元旦からしましたが、外飲みはまだこれからです。
遅くなりましたが、今年もよろしくお願い致します^^
 

今年の初投稿は基本的なビールの種類「スタイル」について。
私自身も気持ち新たに基礎から紹介・勉強していこうと思います!

ビールの「スタイル」は、その酵母によって大きく3つに分けられます。

一つ目は「上面発酵」【エール】と呼ばれるタイプ。
発酵の時に、酵母が炭酸ガスの泡と一緒に上に浮かび上がるので“上面”発酵なんですねー。
特徴としては、豊かな味わいと香りがあるので、じっくりと味わって飲むのに適しています。
発酵温度が15~25℃と高めで、発酵期間は3~5日と短め。
歴史的には次に紹介する「下面発酵」タイプよりも古いのですが、世界的に飲まれているのは「下面発酵」タイプの方が今の所多いです。
有名所ではイギリスの「バスペールエール」やアイルランドの「ギネス」、最近のクラフトビールでは主流になっているスタイルの“IPA(インディアペールエール”もエールタイプになります。

 
そして二つ目が「下面発酵」【ラガー】と呼ばれるタイプ。
こちらは発酵の時に、酵母が凝集して下に沈むので“下面”発酵なんですねー。
特徴は、爽快で飲みやすいのでクイクイ行けます(私は行きます笑)。
発酵温度が10℃前後と低めで、発酵期間は1週間~10日程と長め。
今市場に出回っている多くがこのタイプで、日本の大手ビールはラガーなので一般的なビールとも言えますね。
「スーパードライ」「一番搾り」「黒ラベル」「プレミアムモルツ」などがそう。
海外ビールでは「ハイネケン」「バドワイザー」などなど、有名なものは今の所多くがラガータイプなのです。


三つ目は「自然発酵」と呼ばれるタイプ。
これは空気中や土の中などあらゆる所にいる野生酵母を使って発酵する、特別なタイプです。
主にベルギーで造られていて、基本的にビール醸造の現場にはいない特別な(繰り返して言ってみる)酵母で、醸造所によって香りや味が変わります。




と、ビールのスタイルは以上の「上面発酵」「下面発酵」「自然発酵」の三つに分けられますが、近年ではその他のタイプも出てきているのです!
ビール業界も日進月歩であります!!
例えば下面発酵の酵母を常温で発酵させた「ハイブリッド」、上面発酵の酵母と下面発酵の酵母を一緒に入れた「ミックス」、ハーブやフルーツなどの特別な原料をブレンドした「ハーブスパイス」「フルーツビール」などがそう。
ミックスタイプはアサヒビールさんが「アサヒ・ザ・ダブル」という商品を出していて、一度飲んだ事があるのですが記事にはしていませんでした。
丁度数日前に店頭で見かけたので、今度改めて飲んでみようと思います。

このブログも開設から2年が経ち、その間で自分の環境も変わりビールに対しての取り組み方や姿勢も都度都度変わっています。
今までと同じ事を続けるのではなく、その時に応じた方法でよりビールの世界を深め・広げて行く所存でございます。
皆様にとっての2022年がより良い年となりますように。
そして楽しいビールライフを送れますように。