ROCKSTARS

all about my favorite Rocks.

ミッキー・ウォーラー

2023-11-12 23:05:33 | drums

ミッキー・ウォーラー Michael "Micky" Waller

 【パート】
   ドラムス 

 【生没年月日】
   1941年9月6日~2008年4月29日(66歳没)

 【出生地】
   イングランド ロンドン、ハマースミス

 【経歴】
   ザ・ファビュラス・フリーラッカーズ/The Fabulous Flee-Rakkers (1960)
   ジョー・ブラウン & ザ・ブルバーズ/Joe Brown & Bruvvers
   シリル・デイヴィス R&B オールスターズ/Cyril Davies R&B All Stars (1963)
   マーティ・ワイルド & ザ・ワイルドキャッツ/Marty Wilde & The Wildcats(1964)
   ジョージー・フェイム & ザ・ブルー・フレイムス/Georgie Fame & The Blue Flames (1964)
   ザ・トリニティ/The Trinity(1964~1965)
   スティームパケット/Steampacket(1965~1966)
   ブライアン・オーガー & ザ・トリニティ/Brian Auger & The Trinity (1966)
   ジン・メイオール & ザ・ブルースブレイカーズ/John Mayall & The Bluesbreakers(1967)
   ジェフ・ベック・グループ/Jeff Beck Group(1967~1969)
   スティームハマー/Steamhammer(1969)

   シルヴァー・メーター/Silver Metre(1969~1970)
   パイロット/Pilot(1970~1971)
   ロング・ジョン・ボルドリー・ブルース・バンド/Long John Baldry Blues Band
   デラックス・ブルース・バンド/Deluxe Blues Band(1980年代)
   テリー・スミス・ブルース・バンド/Terry Smith Blues Band(1980年代)
   サム・ミッチェル・バンド/Sam Mitchell Band
   トニー・アシュトン・バンド/Tony Ashton Band
   ジョージー・フェイム・バンド/Georgie Fame Band
   フラコ・ヒメネス・バンド/Flaco Jimenez Band
   ダウンタウン/Downtown(1990年代)
   ミッキー・ウォーラー・バンド/Micky Waller Band(1993~1997)


 ミッキー・ウォーラーは、1960年代から2000年代にかけて活躍したドラマーである。
 おもにブリティッシュ・ロック・シーンにおいて、ジェフ・ベックなど数々のビッグ・ネームと共演したことで知られる。

 セッション・ドラマーとして、数多くの英米のミュージシャンと仕事をしている。


 1941年、西ロンドンのハマースミスで生まれる。
 1960年にプロ・ドラマーとなる。
 プロになって最初に参加したバンドは「ザ・ファビュラス・フリーラッカーズ」である。ジョー・ミークのプロデュースでリリースしたシングル「グリーン・ジーンズ」は、全英シングル・チャートで23位のヒットを記録している。
 間もなく脱退したウォーラーは、ジョー・ブラウン & ザ・ブルヴァーズを経て、1963年7月にカルロ・リトルの後任として「シリル・デイヴィス R&Bオールスターズ」に加入。当時のシリル・デイヴィス R&B オールスターズのラインナップは、シリル・デイヴィス(vocal, harmonica)、ロング・ジョン・ボールドリー(vocal)、ジェフ・ブラッドフォード(guitar)、クリフ・バートン(bass)、キース・スコット(piano)、ミッキー・ウォーラー(drums)だった。
 ところが1964年1月7日にデイヴィスが死去すると、バンドはロング・ジョン・ボルドリーに引き継がれ、「フーチー・クーチー・メン」と改名する。これを機会にウォーラーは脱退、同年「マーティ・ワイルド & ザ・ワイルドキャッツ」に加入した。ワイルドキャッツ時代には、リトル・リチャードの英国ツアーに2度参加している。


 この時期のウォーラーは短期間にいくつものバンドを渡り歩いている。
 ワイルドキャッツを短期間で脱退すると、1964年7月にフィル・シーメンの代役として「ジョージー・フェイム & ザ・ブルー・フレイムス」に加入。この年はさらに11月に「ブライアン・オーガー・トリニティ」に加わっている。
 1965年7月、ロング・ジョン・ボルドリーによって結成された「スティームパケット」のメンバーとなる。このバンドは、フーチー・クーチー・メンにトリニティが合流して発展したもので、ロング・ジョン・ボルドリー(voval)、ロッド・スチュワート(vocal)、ジュリー・ドリスコル(vocal)、ヴィック・ブリッグス(guitar)、ブライアン・オーガー(keyboard)、リック・ブラウン(bass)、ミッキー・ウォーラー(drums)がそのラインナップであった。
 スティームパケットがスチュワートとボルドリーの脱退により1966年5月に解散すると、ウォーラーはブライアン・オーガーがドリスコールを加えて再び組んだトリニティに参加。この時のメンバーは、ジュリー・ドリスコール(vocal)、ブライアン・オーガー(keyboard)、ヴィック・ブリッグス(guitar)、リック・ブラウン(bass)、ミッキー・ウォーラー(drums)であった。
 1967年4月には「ジョン・メイオールズ・ブルース・ブレイカーズ」のメンバーとなり、ステージを数回共にした。この頃のメンバーは、ウォーラーのほかジョン・メイオール(vocal, guitar, keyboard)、ピーター・グリーン(guitar, vocal)、ジョン・マクヴィー(bass)、ミッキー・ウォーラー(drums)である。
 しかしメイオールが必要としていたのは常任のドラマーだったため、ウォーラーはすぐにキーフ・ハートリーと交替している。


 1967年8月、ウォーラーはスティームパケットでバンドメイトだったロッド・スチュワートとともに、エインズレー・ダンバーの後任として「ジェフ・ベック・グループ」に加わった。この時のメンバーは、ロッド・スチュワート(vocal)、ジェフ・ベック(guitar)、ロン・ウッド(bass)、ミッキー・ウォーラー(drums)である。このメンバーでイギリス、アメリカへのツアーを行った彼らは、1968年にアルバムの制作を開始する。
 1968年8月、ジェフ・ベック・グループのファースト・アルバム『トゥルース』が発表される。
 のちのハード・ロックに通ずるよりヘヴィなブルースは支持され、ビルボード15位のヒットを記録したが、音楽的な妥協をしないベックはより重厚なドラマーを求めるようになっていた。これを受けてマネージャーのピーター・グラントは、1969年2月11日にウォーラーとウッドを解雇した。ふたりは新たなバンドの結成を考えたが、ウッドはベックの希望によって呼び戻されたため、その計画は消滅した。
 ウォーラーはジェフ・ベック・グループを離れた直後の1969年2月に、マーティン・ピュー(guitar、のちアルマゲドン)が在籍していた「スティームハマー」に加入したが、同年6月には脱退している。



ジェフ・ベック・グループ。右からミッキー・ウォーラー、ジェフ・ベック、ロン・ウッド、ロッド・スチュワート


 同じく1969年、ウォーラーはロッド・スチュワートの初のソロ・アルバム『ロッド・スチュワート・アルバム』の録音に参加。このアルバムにはロン・ウッド(guitar)、イアン・マクレガン(keyboard)、マーティン・ピュー(guitar スティームハマー、のちアルマゲドン)、キース・エマーソン(organ)、マーティン・クイッテントン(guitar スティームハマー)なども参加している。
 ウォーラーはその後の『ガソリン・アレイ』『エヴリ・ピクチャー・テルズ・ア・ストーリー』『ネヴァー・ア・ダル・モーメント』『スマイラー』の4枚のアルバムにも参加している。なお『スマイラー』のオープニング曲「スウィート・リトル・ロックンローラー」ではウォーラーの愛犬の鳴き声を聞くことができる。


 1969年6月にスティームハマーを離れたウォーラーは、その年ロサンゼルスに渡り、「ブルー・チアー」のギタリストとして知られていたリー・スティーブンス、のちジェファーソン・エアプレインのメンバーとなるピート・シアーズ(bass & keyboard)、ジャック・レイノルズ(vocal)とともに、新バンド「シルヴァー・メーター」を結成。
 彼らはロンドンのトライデント・スタジオでアルバムをレコーディングした。これはマネージャーでFMロック・ラジオのパイオニアであるトム・ドナヒューがプロデュースを担当し、ナショナル・ジェネラル・レーベルからリリースされた。
 シルヴァー・メーターは1970年11月に解散したが、ウォーラーとスティーブンスは元スティームハマーのマーティン・クイッテントン(guitar)、元ブルー・チアー~ミント・タトゥーのブルース・スティーブンス(keyboard, guitar)、元キース・ティペット・グループ~ロバート・ワイアット~エルトン・ディーンのネヴィル・ホワイトヘッド(bass)を加えて「パイロット」を結成するが、アルバム『Pilot』を制作した後、ウォーラーはバンドを離れた。


 1970年代以降のウォーラーは、主にセッション・ドラマーとして活動するほか、ロックとブルースのフィールド両分野で活動を続けた。
 1971年には「ロング・ジョン・ボルドリー・ブルース・バンド」に加わる。このバンドは、ボールドリーの初のアメリカ・ツアーのために結成されたものであり、メンバーにはイアン・アーミット(piano)、ロッド・スチュワート(vocal)、サム・ミッチェル(guitar)、ピート・シアーズ(bass)らが名を連ねていた。
 1980年代初頭には、ジョー・アン・ケリー(vocal)、トニー・アシュトン(organ)とともに「テリー・スミス・ブルース・バンド」のメンバーとなった。また「サム・ミッチェル・バンド」でも演奏している。
 また1980年代には、ディック・ヘクストール=スミス(sax)とボブ・ブランニング(bass)とともに「デラックス・ブルース・バンド」にオリジナル・メンバーとして加わった。この時のラインナップは、ダニー・アドラー(vocal, guitar)、ボブ・ホール(piano)、ディック・ヘクストール=スミス(sax)、ボブ・ブランニング(bass)、ミッキー・ウォーラー(drums)である。
 一時期ウォーラーは「デラックス・ブルース・バンド」から離れてイタリアで演奏していたが、その後ロンドンに戻り、復活したデラックス・ブルース・バンドに参加してヘクストール=スミスとブランニング、そして新メンバーのデイヴ・ボーモント、アラン・ヴィンセント、フィル・テイラーとともに演奏した。
 その後はジョージー・フェイム・バンドや、自己のバンド「ミッキー・ウォーラー・バンド」などロンドン地域の多くのブルース系・バンドで演奏を続けた。晩年には法律の学位を取得し、未払いの使用料に対しての請求、それに対する支払いを勝ち取った。


 2008年4月29日、肝不全のため、ロンドンで死去。66歳だった。



 
ミッキー・ウォーラー(中)



【ディスコグラフィ】(☆=ライヴ・アルバム ★=コンピレーションアルバム)

 <スティームパケット>
  1970年 Rock Generation Vol.6-The Steampacket ※France1965年

 <ジェフ・ベック・グループ>
  1968年 トゥルース/Truth US15位

 <シルヴァー・メーター>
  1971年 Silver Metre

 <パイロット>
  1972年 Pilot
  1973年 Point of View

 <デラックス・ブルース・バンド>
 ☆1981年 Live At The Half Moon, Putney

  1981年 A Street Car Nemaed De-Luxe
  1983年 Urban De Luxe
  1988年 De Luxe Blues Band
  1988年 Motorvating

 <トニー・アシュトン・バンド>
 ☆1984年 Live In The Studio

 <参加アルバム>
  1968年 
   Don’t Send Me No Flowers(ソニー・ボーイ・ウィリアムソン/Sonny Boy Williamson)
  1969年
   Red Weather(リー・スティーブンス/Leigh Stephens)
  1970年
   An Old Raincoat Won’t Ever Let You Down(ロッド・スチュワート/Rod Stewart)
   ガソリン・アレイ/Gasoline Alley(ロッド・スチュワート/Rod Stewart)
   Befour(Brian Auger & The Trinity)
   Fly On Strangewings(Jade)
  1971年
   エヴリ・ピクチャー・テルズ・ア・ストーリー/EveryPicture Tells A Story(ロッド・スチュワート/Rod Stewart)
   And A Cast Of Thousands(リー・スティーブンス/Leigh Stephens)
  1972年
   ネヴァー・ア・ダル・モーメント/Never A Dull Moment(ロッド・スチュワート/Rod Stewart)
   Everything Stops For Tea(ロング・ジョン・ボルドリー/Long John Baldry)
   Gone To My Head(アンディ・ボウン/Andy Bown)
   Somewhere(Mike Hugg)
  1973年
   Stress And Strain(Mike Hugg)
   Unfinished Picture(Rupert Hine)
  1974年
   スマイラー/Smiler(ロッド・スチュワート/Rod Stewart)
   The Adventures Of Valentine Vox The Ventriloquist(Chris Jagger)
   I’ve Got My Own Album To Do(ロン・ウッド/Ron Wood)
  1976年
   Mahoney’s Last Stand(ロン・ウッド&ロニー・レーン/Ron Wood & Ronnie Lane)
  1978年
   The Dragon(ヴァンゲリス/Vangelis)
  1981年
   Down The Road Apiece(Bob Hall & Dave Peaboy)
  1986年
   Earl’s Caught(Earl Okin)
  1988年
   Working Playtime(Billy Bragg)
  1997年
   Summerland(Pete Miller)※録音1966~1968年

 <シングル>
  1972年 ローリング・ストーン/Rolling Stone(スージー・クアトロ/Susie Quatro)


この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 『イクウェイター』(ユーラ... | トップ | 『レイジング・サイレンス』... »
最新の画像もっと見る

drums」カテゴリの最新記事