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うちらのひとりごと。

酒と映画をこよなく愛する、多趣味な男(ことら)ときまぐれ女(こじか)のブログです。

流星の絆

2008-12-19 23:20:24 | クドカン
※ネタバレなので、録画していてまだ見ていないという方、
 また、原作ファンの方もこの記事は読まないことをお勧めします。
 犯人明かしているので注意!!



基本的に連ドラの記事は書かないことにしてるんですが、この作品に関しては物申したいことありすぎて、書くことにしました。
繰り返しますが、ネタバレです。
犯人もバラしてます。内容も辛辣です。御注意あれ。

今回は、ドラマの途中で原作を読破するという、うちらにとっては異例の作品となりました。
いつもなら、絶対最後まで我慢するんだけどね。
原作物の見方を考えるいい機会となりましたよ。
「流星の絆」に関しては、ことらは、原作読む気があるなら先に読んだ方がいいという意見。
こじかは、むしろ読まない方が幸せという意見。(これには激しく同意)
だって、あまりにアレだからなぁ…。
読むんだったら、先に結末知ってしまって、それを宮藤官九郎が”いかにおもしろく”してくれるかに期待した方がいいと思いました。
先にドラマ、後に原作というのは・・・…最悪かも…ボソッ
…これがベストセラーか…


原作は知らなかったです。ベストセラー小説だってことも知らず。
それよりも「磯山P x クドカンでドラマやるでー。」の比重の方がはるかに大きかった。
なにしろ、「我が輩は主婦である」でクドカン離れした磯山さんが「特急田中3号」「歌姫」と失敗して、再びコンビ組んだんだもん。
背水の陣でもあるだろうし、「やってくれるだろう。」と期待も高まるってもんです。
にしても、プロデューサー2人体制ってのがちょっと気になったけどね…。
失敗が続いたから、お目付役を付けられたのかなぁ?
おかげで、クドカンも今まで程は好き勝手出来ないんじゃないか?って心配になったり。。

キャストは文句無しでした。メグミのようなミスキャストも無いし。
個人的には寺島進にかなり期待でしたね。クドカン脚本にすごく合いそうで。

そんなこんなで迎えた第1回。
期待に違わずおもしろかったです。
「大人になったら3人で犯人探して、ぶっ殺そうな。」
という衝撃的なセリフから始まったこのドラマ。
でも、けっして重たい話ではなく、クドカンらしいバカらしさ満載で、うちらは大満足。
とはいえバカばかりではなく、冒頭のセリフが功一・泰輔・静奈の行動原理であり、作品の主軸になっていて、「これは面白いドラマが始まった。」と思ったもんでした。
…この主軸のおかげで後半がっかりすることになるんだけどね…それは後述。。

キャラ設定も明快で、それを二宮和也・錦戸亮・戸田恵梨香の3人が好演していて、見てて気持ちよかったです。
オタクというか、ある意味変態な功一。
テンション高め・IQ低めの泰輔。
なんだかんだでお兄ちゃんにべったりの静奈。
そこに「陰日向に咲く」以来バケた?と思われる三浦友和や、怪しさ満点の柄本明、要潤、辰ちゃん、チビT、ジェシーなどの個性的な俳優陣が周りを固めていて、毎週金曜が楽しみでしたね~。
(誰か分からんって人はIWGP、タイガー&ドラゴン見ましょう)


んなある日。
さすがベストセラー小説のドラマ化らしく、巷には情報が溢れ、「このままじゃ、なにで犯人知ってしまうか分からん。」という危機感に襲われたんです。
…この段階で、個人的には「ジョージさん犯人説」を立ててたんだが…
その前から「原作読んでみたい。」とは思ってたんだけど、この危機感が後押しして、とうとう誘惑に負けてしまったんですね。



本屋行ってオビ見てびっくり。
「兄貴、妹は本気だよ。俺たちの仇の息子に惚れてるよ。」
って、おもっきりネタバレやん!!しかもその先の展開まで予想できてしまう。
なにするんですか講談社。
気を取り直して読み始めるも…一番まいったと思ったのが、時系列でストーリーが進む点。
ドラマでは過去・現在織り交ぜて構成されており、それを当たり前に思っていたので、なんともかったるく感じました。
それに、けっこう抑揚がないのね。だら~っと進んでる感じ。
ホント「これがベストセラー?」でしたねぇ…。
こじかの感想が全て物語ってるかも。
「ドラマ化とかじゃなかったら、わたしはこの本買わない。」
さもありなん。
それに、あの結末。
…ことらは、読後にあまりに腹立って、本をぶん投げました。
「わたしの本やねんから、投げんとって!」と、こじかに怒られました。

全体的な印象は置いといて。

ドラマと原作では、前半、大きく違う点が2点有りました。

・原作では、警察が犯人を捕まえるのを待っていたけど、
 ドラマでは「警察なんてあてに出来ない。俺たちで捕まえる。
 俺たちで捕まえないと意味がない。」と言っていた点。
・原作では静奈は「血の繋がらない兄弟」と最初から知っていたけど、
 ドラマでは知らなかった点。

静奈の件はともかく、警察をあてにするかしないかってのは大きな違いだよね。
特に、証拠ねつ造工作があるから、そこをどうするのか、非常に興味がありました。ストーリーを大幅に変えるのか?とか。
だってね、「自分達で犯人捕まえる」っていう執念は、かなりしつこく描かれてましたよ。
「裁判にでもなってみろ。何の関係もない検事とかが出てきて、俺達は端っこに座らされて犯人を睨むだけ。殴ることも出来ない。」
って語るあたり「本気で殺す気なんだな。」って思ったし。
ところが…とてもあっさりと主旨替え。
「兄貴…やっぱ俺たちで出来ることには限界なくね?やっぱ警察に頼った方がいいんじゃ?」
「実は俺もそう思ってた。」
って、おいっっっっっっっっっっっっっ!!!!!
主旨替えの前フリはあったけど…あんだけの執念覆させるほどのフリとは思えなかったなぁ。。
これは
・「マンハッタン ラブストーリー」の最終回のごとく、クドカンがヤケになった。
・大胆にストーリー変えてたが、検閲が入った。
・パソコンのデータが消えた。(いいとも参照)
の、どれかだと思いたい…。
原作読み終わったのと、この主旨替えの回がちょうど重なって、もう大暴れでした。
たしかに、そうしないと全然違う話になってしまうけどさぁ…。
もうちょっと、こうねぇ~…。
これは、たとえ原作読んでなくても大暴れしたかも。。



さて、本をぶん投げるほど腹立った結末。

だってね、原作じゃ柏原は全然印象無いですよ?
当然、動機に繋がるような前フリも全く無し。
それに戸神も戸神で。
決定的な証拠である傘を14年も持ち続けるかね??
そんなモン、気色悪くて、すぐに届けるか手放すかすると思うんだが。
いくら警察が来ないたって、状況的に一番疑われるのは目に見えてるし。
毎日気が気じゃないじゃない。
プンスカ

ホント、突然新キャラ出てきて「実は私が犯人です。」って言ってるのに等しいよ。
ジョージさんが犯人の方がまだ納得できたよ…怪しさ醸し出してたし。
そもそも柏原も、わざわざ指紋消すとかしないで、あの傘を処分すりゃ良かったんだ。いくらでも出来たろうに。…って、これはそもそも話の作り方が間違えとるっ。

この辺りはクドカンも頭抱えたんでしょうね。
柏原の動機に繋がる点をいっぱい前フリしてたし、苦労の跡があちこちに見受けられるのよね。見直すと。
「いじり甲斐のある原作。」と言ってたけど、はたしていい意味か悪い意味かと穿ちたくなりますねー。


中島美嘉はうちら的にはOKでした。
クドカン的バカらしさを端的に表してるキャラだったと思われ。
「どこまで世間に受け入れられる?」と心配にはなったけど…。
現に、どんどん視聴率落ちてたねぇ。
それはともかく、挿入歌の使い方はもうちょっと考えていただきたい。
毎回毎回流すのは「タイガー&ドラゴン」からだと思うけど、あちらは一話完結だったからね。
あの曲が流れて、茶店で取り立てがあって、それで毎回起承転結が成り立ってたから、なんの違和感もなかった。
それに、話が続くときは流してなかったよ。(虎児が逮捕された回)
これはどちらかというと、「歌姫」からの悪しき習慣だね。
特に「流星」なんてずーっと話が続いてるんだもん。毎回毎回オチ付けなくてよろしいっ。
エンディングテーマにすりゃよかったのにねぇ。


とりあえず、ほとぼり冷めたらもう1回見直そう。
なんだかんだ言っても、おもしろかったことは確かだし。
「失敗だった。」とは言わないけど、なんとももったいないなぁ~と思わざるを得ない作品でした。
同じスタッフ&キャストで、オリジナルのドラマを作ってもらいたいです。
原作の選択間違ってるよ。。


…これがベストセラーか…




で、最終回。
結論から言うと
「原作なんかよりも、むっちゃくちゃ良かった!!!!!」
です。
クドカン苦労したなー。ものすごい苦労の跡が見て取れました。
…これは原作読んだ者の特権か?
結論知る者のやるせなさは、すべて”二宮”が代弁してくれたし。
(あえて”功一”とは呼ばない)
柏原を死なせなかったのも良かったし、なにより3人で「アリアケ」を再開したのが良かった。
一時はどうなることかと思ったけど、ちゃんと微笑ましくラストを迎えましたね。
で、思ったんだけど、やっぱこれ、原作読まない方がいいッスよ。いや、マジで。
まぁでも、原作読んで大暴れしたうちらも、納得できるラストでした。
むしろ大満足。

「いやぁー、終わっちゃいましたねー。」

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