半澤正司オープンバレエスタジオ

20歳の青年がヨーロッパでレストランで皿洗いをしながら、やがて自分はプロのバレエダンサーになりたい…!と夢を追うドラマ。

ブルーカーテンの向こう側…(男バレエダンサーの珍道中!)第121話

2018-12-07 09:47:58 | webブログ
おはようございます、バレエ教師の半澤です!

発表会の練習が始まったよ~っ!
ホームページhanzanov.com/index.html?fbclid=IwAR0N6HGMSSAzzoBZ2J-ybmCZXtxWjVp-iknr0Ey5N9iXooomPpoaHOzH9Tk
(オフィシャル ウエブサイト) http://hanzanov.com/official/?fbclid=IwAR3-HRL_1BvC2peK0wdVefG1sXeSHY9qgW9TgpYn7j7gD_n0H509wBN1QSQ
皆様、2018年12月26日(水)に私の発表会があります。
もし、良かったら出演してみませんか?バリエーションでも良いですし、
グランパドドゥでも良いですよ!もちろんコンテンポラリーでも
良いですし、オペラでも舞台で歌います?
どうぞ、どんどん出演してください。
私のメールアドレスです。
rudolf-hanzanov@zeus.eonet.ne.jp

連絡をお待ちしてますね!!

朝は11時から初中級レベルのレッスン、夕方5時20分から初級レベルの
レッスン、夜7時から中級レベルのレッスンがあります。
皆さま、お待ちしております!

Dream….but no more dream!
半澤オープンバレエスタジオは大人から始めた方でも、子供でも、どなたにでも
オープンなレッスンスタジオです。また、いずれヨーロッパやアメリカ、世界の
どこかでプロフェッショナルとして、踊りたい…と、夢をお持ちの方も私は、
応援させて戴きます!
また、大人の初心者の方も、まだした事がないんだけれども…と言う方も、大歓迎して
おりますので是非いらしてください。お待ち申し上げております。

スタジオ所在地は谷町4丁目の駅の6番出口を出たら、中央大通り沿いに坂を下り
、最初の信号を右折して直ぐに左折です。50メートル歩いたら右手にあります。

日曜日のバリエーションは眠りの森の見所から妖精リラのバリエーションです。
ではクリスタル・ルームでお待ちしておりますね
連絡先rudolf-hanzanov@zeus.eonet.ne.jp

ハピタス
その買うを、もっとハッピーに。 | ハピタス

ブルーカーテンの向こう側…(男バレエダンサーの珍道中!)
第121話
ショージは口をあんぐりと開きながら、「は、はい…、聞いて
おります…」老紳士は続けた。「顎の上げ方も角度が大事だし、
目線も大事なのだ…ま、いいか。それで私に何の用だと
言ったかね?」「げ、ぎょえ~っ!もう忘れてしまったの
ですか!?」ショージの方こそ何でここにいるのか分から
なくなりそうになった。

「僕はこのボリショイ劇場でバレエ団のダンサーたちと
一緒にレッスンしたいのですが、何とか許可は得られま
せんか?」すると老紳士はあっさり「それは無理だ。
レッスンは団員しかする事が出来ない」ショージはその
返答に項垂れた。が、直ぐに「分かりました。レッスンの
事は諦めます。が、僕はどうしてもロシアでバレエの
勉強がしたいのです!けれども僕は日本人なのでロシアで
勉学するための学生ビザをソ連の大使館に申請しても
却下されてしまうのです。僕はどのようにしたらこの
ロシアで勉強する事が出来るのでしょう?」

老紳士を上目づかいで見ながら、その答えが頂けるか先生を
見たが、「あっ!」と思い出して、ショージの踊っている
写真2枚をバッグから取り出して先生に見せた。一つは
アントルラッセでジャンプ(空中で足を180度開く技術)
しているもので、もう一つはピケアラベスク(片足を身体の
真後ろに上げてバランスを取るポーズ)で静止している写真だ。
それを老紳士に手渡した。老紳士は黒い眼鏡を片手で押え
ながらその写真じっと見つめた。

写真を見た感想…

「これ、君?ふ~ん…手の位置が良くないね…」そうボソッと
呟くと、「ふ~っ…じゃ、ここでは通る人の邪魔になるから
こっちに来なさい…」通路から離れたスペースで老紳士は
止まった。「ここなら通行人の邪魔にならない…」ショージは
この老紳士がバレエ団、またはバレエ学校できっと先生を
しているのだろうと思った。先生は眼鏡を片手で上に上げると、
着ていたジャケットを脱いで置いた。

普段着のまま、靴を履いたまま先生が突然バレエの動きの
説明を始めたのだ。「え、ここで?このままの恰好で!?」
「じゃあ、始めるとしよう…プリエ(両足の膝を曲げて
踊りの練習に必ずする屈伸運動)はこうで、ポールドブラ
(腕の動かし方)はここ…注意点は顔の向き…つまり鼻先の
方向だ。指先を追いかけるように…分かるかね?」

ショージは意外に長い先生の手先や動きに見入りながら「あ、
あ、はい…」そして「次に、タンドュ(足のつま先を床の上に
這わせて延ばす運動)はこうで、この動きにも注意点はこうだ。
足をこんな風にしては駄目だよ、分かるかね?」「あ、はい…」
ジュッテ(つま先を床から離して、勢い良く前に出す運動)や
ロンデ・ジャン・パールテール(足先を床の上から離さず、
半円を描く様な運動)、フォンデュ(両膝を曲げてから片足を
上に上げる運動)やフラッペ(片足を曲げて前、横、後ろに
勢い良く蹴り出す運動)、ロンデ・ジャン・アンレール
(片足を宙に浮かせて回す運動)とアダージオ(ゆっくりな
音楽に乗せて片足を動かす運動)

この問答はおよそ、30分以上は続いた。先生は必ず、注意点を
言うのだが、ショージは先生からの「分かるかね?」の質問に
対して日本語の返事のように「あ、はい…」を繰り返したのだ。
先生はじっとショージの顔を見て言った。
(つづく)