半澤正司オープンバレエスタジオ

20歳の青年がヨーロッパでレストランで皿洗いをしながら、やがて自分はプロのバレエダンサーになりたい…!と夢を追うドラマ。

ブルーカーテンの向こう側…(男バレエダンサーの珍道中!)第3話

2021-01-31 07:31:56 | webブログ

バレエ教師の半澤です!
平日は朝は11時から初中級レベルのレッスン、夕方5時20分は
初級、夜7時から中級レベルのレッスンです。
土曜日は朝11時からのレッスン、夕方6時です。ポアントもあります。
日曜日は朝10時から初級のレッスン、12時から初中級のレッスンです。
ポアントもあります。皆さま、お待ちしております!

ホームページ半澤正司オープンバレエスタジオHP http://hanzanov.com/index.html
(オフィシャル ウエブサイト)

私のメールアドレスです。
rudolf-hanzanov@zeus.eonet.ne.jp
http://fanblogs.jp/hanzawaballet3939/
1表紙.jpg
ルイースと写真.jpg






創業36年、本場博多のもつ鍋・水炊き専門店【博多若杉】


連絡をお待ちしてますね!

2020年12月23日(水)寝屋川市民会館にて
半澤正司オープンバレエスタジオの発表会があります。


Dream….but no more dream!
半澤オープンバレエスタジオは大人から始めた方でも、子供でも、どなたにでも
オープンなレッスンスタジオです。また、いずれヨーロッパやアメリカ、世界の
どこかでプロフェッショナルとして、踊りたい…と、夢をお持ちの方も私は、
応援させて戴きます!
また、大人の初心者の方も、まだした事がないんだけれども…と言う方も、大歓迎して
おりますので是非いらしてください。お待ち申し上げております。

スタジオ所在地は谷町4丁目の駅の6番出口を出たら、中央大通り沿いに坂を下り
、最初の信号を右折して直ぐに左折です。50メートル歩いたら右手にあります。

連絡先rudolf-hanzanov@zeus.eonet.ne.jp

ブルーカーテンの向こう側…(男バレエダンサーの珍道中!)
第3話
登場シーンでは王子と友人の4人での僅かな踊りと戯れる
ような芝居が5分ほど…。ここで女王が登場すると、
ショージと女性ダンサー2人がそっと袖幕に消えて行く。
7分あまりの出番を待つ間、ショージは今日自分の踊りが
試されるための精神的な準備をした。

通常、ソリストが踊る「パ・ド・トロワ」(3人の踊り)
の出番はたったの2回だ。王子の友人として場を盛り
上げて次の話に繋ぐだけの役である。が、この役の男性
1人と女性2人はバレエ団でも非常に実力のある者が
選ばれる。

この準主役ともなるべき脇役は女性にしても男性に
しても憧れの主役になるための一つの登竜門でもある。
普通なら喜ぶべき大抜擢なのだが、ショージにとっては
一つの試験であった。ハンガリー国立バレエ団の全ての
ダンサーはハンガリー人だ。そんな中、日本人ダンサー
を客がどのように判断するかだ。

何処からともなく突然この国立劇場にやって来て、
170人編成の大バレエ団の唯一の外国人として
迎えられたのは、ロシア人でも無ければアメリカ人や
イギリス人でも無いバレエ団の中でも最も小さい
日本人のショージだった。

第一幕の開演から20分後にハイライト・シーンである
王子の友人たちの踊り「パ・ド・トロワ」へと続く。
女性2人とショージの3人一緒に踊る場面を終え、
次はヴァリエーションと呼ばれる、女性1人きりでの
踊りが1分30秒。次いでショージの1分12秒の
踊りを終えた。客席から沸き起こる拍手喝采は予想
以上に大きかった。ショージは日本人らしく深々と
頭を下げ、観客に応えた。そして今、2人目の女性の
踊りが舞台上で行われている。

舞台で挨拶を終え、袖幕に走りこんだショージの足の
裏の筋肉が痙攣(けいれん)を起こした。額から汗が
ボタボタと流れ落ち、折角丁寧に時間を掛けて塗った
アイラインやシャドウも滲んで滴り落ちてしまった。
ステージサイドに置かれたスピーカーから聞こえて
来るのはオーケストラピットから勢い良く流れ出る
音楽。次のショージの出番までの時間は残り1分
30秒ほどか…。
(つづく)


ブルーカーテンの向こう側…(男バレエダンサーの珍道中!)第2話

2021-01-30 07:57:51 | webブログ

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ブルーカーテンの向こう側…(男バレエダンサーの珍道中!)
第2話
余りにも暗過ぎてショージは両手を前に出しながら
主役の男性の後ろから付いて行った。主役の男が
後ろから恐る恐る付いてくるショージに普通に
喋る時のような声で言った。ここが既に舞台ならば
この声は客席にまで聞こえてしまわないのかと
ショージは躊躇した。「さ、ここで待たなければ…
ここにスピーカーがあって舞台監督から指示が
出るから…」

一体何処からどうやって舞台上に出て行くのか
見当も付かないショージに王子役の主役ダンサーが
「いいかい、気を付けてこのステップ の細い階段を
上がるんだぞ!階段を華やかに見せるためにわざと
工夫してあるんだ。君が思っている以上にステップが
細いからつま先だけで上り切ると階段の頂上で暫し
芝居をする。そして直ぐに踵だけで下る階段になって
いる。絶対に落ちない様に気を付けろよ!じゃ、
グッドラック!」

通常、舞台に出る際は必ず前もって舞台リハーサル
を行ない、舞台セットの位置や踊りのスケールなどを
把握しておくものなのだが、今回ショージは一度も
舞台リハーサルをしてもらえず、言わば ぶっつけ
本番だ。小さな頃より栄養失調のために鳥目の
ショージには暗過ぎて足元が全く見えな かった。

上っている途中で案の定、階段を踏み外してしまい、
登場が遅れてしまった。階段の頂上で観客の前に
現れた王子が小声でショージに言った。「間に合わない
と思ったよ…大丈夫か?」ショージは20段ほども
ある大階段から下を見て「あっ!!」と絶句した。

そこには尋常ではない、驚愕するほど大きな舞台が
現われたのだ。数百台にも及ぶ目も眩むほどの天井
ライトやサイドライト、正面からは強力なスポット
ライトの閃光でショージは身体のバランス感覚を失い
そうになった。

そして遥か向こうにあるはずの客席が遠過ぎて全く
見えなかった。なるほどこれほど大きい舞台ならば
多少大きい声を出して喋っても客席にまでは聞こえ
ないであろう。王子の登場により観客席から盛大な
拍手が起こった。王子とショージ、そして2人の
女性ダンサーの4人が芝居をしながら舞台前面に
進むうちにようやく観客の顔が見え始めた。しかし、
観客の顔つきが一瞬にして変わった。

ショージの顔をまるで宇宙人でも見るかのように
唖然として見ているのだ。きっと王子の友人である
ならば金髪で背の高い白人を期待していたに違いない。
ショージの背丈は僅か王子の喉元ほどしかなく、
観客は日本人ダンサーをまるで異様な存在として
観る眼になっている事がショージにも直ぐに分かった。
(つづく)


ブルーカーテンの向こう側…(男バレエダンサーの珍道中!)第1話

2021-01-29 08:00:01 | webブログ

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ブルーカーテンの向こう側…(男バレエダンサーの珍道中!)
1990年 12月22日 (26歳)
第一話
ハンガリー国立オペラ座
ここは元ソ連の共産国家の支配下にあったハンガリーの
首都ブダペスト。真っ暗な夜空から小さな雪片が
ハラハラと落ちている。寒く静かなアンドラシ大通りの
一角に、一際輝く華やかな建物…それはこのハンガリーが
誇る国立オペラ座!劇場の前には黒塗りの外交官だけに
許される青色のナンバーを付けた外車が次から次へと
乗りつけられ、車からドレスを着たレディとタキシードを
着た紳士が次々に劇場内に入って行く。政界や財界、
大手企業の人間もいればあらゆる芸術家たちもこぞって
この門をくぐって入って行く。何故ならばこの建物の
行く先には人間の英知が結集した夢の世界が待ち受けて
いるからだ。

劇場の正面玄関を入れば輝かしい朱色と象牙色の大理石で
見事に演出された麗しい社交界の世界…。更に奥へと
進むとそこは黄金の装飾で包まれた目も冴えるほどの
巨大な円形状の客席空間!黒檀の木のフレームに真っ赤な
ベルベット生地のがっしりとした椅子が整然と舞台に向いて
並んでいる。

真正面に目をやれば、金糸銀糸をふんだんに使った
ルネッサンス時代のバロック朝を思わせる贅を尽くした
ゴブラン織りの言葉を絶するような幕が遥か高い所から
垂れ下がっている。まるでパリのオペラ座がそのまま
このブダペストに移されたかのように実に見事な
オペラ座なのだ。

この夜、バレエ「白鳥の湖」全幕公演が夜7時に
時間通り始まった。巨大な劇場の内部には定員数の
1200もの客席が全て埋め尽くされ、立ち見席まで
出て超満員になった。

これは一人の日本人の男バレエダンサーの話である。
男の名はショージ・ハンザワだ。夢を追い続け、日本を
離れて6年の間ヨーロッパを流浪した後、ようやく
この劇場のバレエ団とソリスト契約を交わし、そして
今夜はいよいよ男のデビューの日。

ようやく念願であった「ソリストダンサーとして踊って
みたい…」という夢が叶ったのだ。しかし、今からが
本番であり、それが成功しなかったらその先はどうなるかは
分からない。

奥行きが90メートル程もある舞台の背後の暗闇に
主役の王子、準主役である王子の友人役のショージ、
そしてショージのパートナーの女性2人がスタンバイ。
主役の男性ダンサーがショージを登場場所までエスコート
している最中だ。

「この真っ暗な空間は一体何処ですか?」ショージの
問いに王子役の男性が「もう舞台の上に来ているのさ。
ここは舞台の後ろ半分さ…。今回の演目では舞台の前半分
だけを使って上演するのさ…」
(つづく)


ブルーカーテンの向こう側…(男バレエダンサーの珍道中!)第132話

2021-01-28 07:54:32 | webブログ

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ブルーカーテンの向こう側…(男バレエダンサーの珍道中!)
第132話
紙に目をやれば「ウラディーミル・ワシリエフ、ミカエル・
ラブロフスキー」のロシアの偉人たち両名の連署の名で
締め括られた、大使館に宛てた推薦状だ。ショージの
両目から涙が滂沱(ぼうだ)の様に溢れ出た。

「来て良かった…ああ…来た甲斐があったんだ…!」
マイナス38度以下の極寒の見知らぬ街で寒さに震え
ながら本当の温かさを知る事が出来た。廊下の向こうに
消えて行った神々。もう居なくなってしまった2人に
向かって何度も頭を下げて涙が頬を伝った。また、
ここには現れなかったが、謎の老紳士の先生に感謝を
忘れる事は一生ないだろう。

ショージは頂いた大事な封筒を仕舞うためにバッグを
床に降ろし屈んだ。ふと廊下の反対側を見ると、そこには
さっきの偉大な神々とは次元が違う4人の神々が苦瓜か
渋柿でも思いっきり噛み潰したような顔つきで、綺麗に
並んで座って全員がそっぽを見ている。ショージはバッグに
封筒を仕舞うと立ち上がり、静かに「ドスビダニエ…」
(さようなら)と言うと、4人がショージなんかとは目も
合わせもしないまま、まるで四つ子のように揃って言った。
「ドスビダニエ~ッ!」(さようなら!)

ショージは思わず笑いが込み上げた。「ハハハ!そんな
ところで声を合わせなくてもいいのに…」そしてショージは
またスウェーデンへと帰って行った。ショージには一生涯
忘れる事の出来ないモスクワから。
「ヤ リューブル…ヤ リューブル ラシヤ…!」
(私の愛するロシア…)

それから数十年が経ち、ショージは大事に仕舞っていた
ボリショイの神から頂いたこの原文を初めてロシア語
翻訳家に翻訳してもらった。それはショージが想像して
いたものを遥かに超えた、感謝し切れないほどの綴りで
あった。

親愛なる 半澤正司様
あなたのクラッシックバレエに対する未来に向けての
根強い向上心と、また、芸術における進歩を期待させる
ような肉体的条件を考慮し、我々はクラッシックレパートリー
の役と踊りに関し、こちらで出来る全てのサポートを
約束します。
幸あれ!

87.12.26 ウラディーミル ワシリーエフ
87.12.27 ミカエル ラブロフスキー
                       
ロシア語翻訳 山川詩保子

どんな人間でも夢を持ち、その夢に…そして僅かで
あってもその可能性に挑戦する権利がある。どんな
苦境があろうとも、どんなに大きな壁が立ちはだかろう
とも決して怯まずにそれらを乗り越えて、空に高く
舞い上がる雲を目指すが如く自分の足で駆け上がって
行くのだ。人は夢があるからこそ人生は楽しいので
ある。ショージは小さな希望を胸に遠くを見つめた。
迷い悩みそして少しずつの強さを掴んで行く。果てなき
夢への挑戦は明日の風に乗せ、まだまだそれからも
続いた。




ブルーカーテンの向こう側…(男バレエダンサーの珍道中!)第131話

2021-01-27 07:56:48 | webブログ

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ブルーカーテンの向こう側…(男バレエダンサーの珍道中!)
平和的な関係
第131話
翌朝、ショージが性懲りも無く劇場の関係者入口に
来ると、もう爺ぃ4人は何も言わないし、ショージも
潜り込もうとはしなかった。彼らとも平和的な関係を
保ち、入り口でワシリエフ氏を待つ事が出来た。

そしてある程度時間が経った時に、メルセデスに乗って
現れた金髪の男性、世紀のスーパースターダンサーの
ウラディーミル・ワシリエフ氏!

「やあ、ショージ、昨晩は悪かったな!忘れた訳では
ないのだよ…どうしても行かなければならない用事が
出来てしまってね…」ショージはワシリエフ氏の顔を
見た瞬間に嬉しくなり、緊張も解けて「いえいえ、
僕の方こそお忙しい時にとんでもない事をお願い
してしまい、申し訳なく思っております…」
頭をペコッと下げると「ちょっとそこで待っていて
くれ給え、今すぐに君の為の手紙を持って来るから…」
そしてワシリエフ氏は劇場内へと消えて行った。

1987年12月27日 感謝を忘れない

暫くするとワシリエフ氏が再び現れて、「さ、これを
君に渡そう!いいかい、君が本当に願えば、必ず君の
夢も叶うに違いないから頑張りなさい!じゃ、私は
忙しいから行くぞ…」ショージの胸がこれほど一杯に
なった時は未だかつてなかった。異国人のショージの
ような者に、ボリショイの神様が同じダンサーとして、
そして同じ人間として人の温かみを教えてくれたのだ。

ショージは深々と頭を下げ、「スパシーバ、スパシーバ 
ボリショイ!」(ありがとうございます)ワシリエフ氏の
笑顔がいつまでも目に焼き付いた。ピタッピタッと歩いて
行く美しい後姿に見惚れた。

ショージは封筒を見るとその表には堂々と「ウラディー
ミル・ワシリエフから、ショージ・ハンザワへ」と書か
れてあり、中を開いて見れば素晴らしく美しいキリル文字の
流れる様な文体で文字が綴られてあった。やはり、これも
ショージには読めなかった。

丁度その後に、もう1人の神であるミカエル・ラブロフ
スキー氏も現れ「おー、お早う!誰かを待っているのかい?」
ショージは再び頭を下げると「ワシリエフさんからこれを
もらうために待っていたのです。」持っていた推薦状を
見せると「うん、これは素晴らしい推薦状だな…よし、僕も
ここにこうして名前を書いてあげよう!ロシアに来れると
いいな!」

ラブロフスキー氏は持っていたペンで紙に自分のサインを
書き込んだ。ラブロフスキー氏は颯爽としていて、すっと
ショージに手を出し、握手をすると「じゃあ!」また
劇場内にやはり入って行った。
(つづく)