<千葉遺産>/20 アラビヤン焼そば 絶妙、粉末ソース /千葉
2008年7月24日 毎日jp
◇なぜか県北東部で愛されて
パッケージには頭にターバンを巻いた可愛らしい子供のイラスト。水とフライパンとガスコンロがあれば、調理時間はわずか数分。「アラビヤン焼そば」は銚子市や旭市などを中心に約40年間にわたって愛され続けている千葉を代表するB級グルメだ。というより、むしろ県外で見ることは珍しい。製造・販売元の「サンヨー食品」(東京都港区)が千葉県民のために作っているといっても過言ではないアラビヤン焼そばの秘密に迫った。【柳澤一男】
アラビヤン焼そばの最大の特徴は味付けに粉末ソースを利用していること。乾麺(めん)タイプの焼きそばは、液体ソースが主流だが、同社広報宣伝部の福井尚基課長(45)は「使っている香辛料はシナモンやタイムなど8種類。その味がじかに麺に絡むのでスパイシー感がある。液体ソースではこの味は出せません」と胸を張る。
発売は1967年。商品名は「アラビアン」ではなく、「アラビヤン」とした。「不思議なくらいおいしくできる」というキャッチコピーから、「魔法のランプ」や「アラビアンナイト」などのイメージを連想し、そこから「アラビヤン」と命名されたらしい。
当初は全国展開をもくろみ、テレビコマーシャルも頻繁に流したが、数年後に販売を始めた「サッポロ一番」シリーズの「ソースやきそば」が主力製品になったという。
しかし、アラビヤン焼そばは販売中止になることはなく、現在も千葉県北東部から茨城県南部を中心に販売されている。
◇居酒屋メニューに
匝瑳市横須賀の居酒屋「らすた」では、メニューにアラビヤン焼そばを取り入れている。「袋に書いてある説明の通りに作っても、おいしくできないよ」とマスターの林栄一さん(48)。早速、林さん流の作り方を披露してもらった。フライパンに水を5~6分目入れて沸騰させ、その中に麺を入れる。1~2分たったら湯を捨て、再びフライパンで炒めて、ソースと混ぜてでき上がり。
林さんの周辺ではごく一般的な作り方。「小学生の時から作っていたからいろいろ試したよ。説明書きの通り、水200ミリリットルがなくなるまで炒めると水気が多すぎて、しなってしまう」とこだわりを見せる。
店では麺のみを「スタンダード」(350円)、魚肉ソーセージ入りを「デラックス」(450円)として提供している。出し始めたのは今から2~3年前。常連客と作り方のあれこれで盛り上がった。
「一度お湯を切るとおいしい」という説に異を唱えた客がいて、林さんは「じゃあ、店で出してみる」とメニューに加えた。常連はもちろんのこと、店のホームページを見てわざわざ食べに来る客もおり、1日で10食余り出る日もある。
◇「濃い味」受ける?
なぜ県北東部にだけその味が残ったのか?
同社マーケティング部第1課の斉藤慎介係長(36)は「明確な答えは出せないが、当時の県北東部の営業担当者が頑張って販売したと聞く。それで定着したのではないか」とみる。
一方、「らすた」の林さんは「私たちの世代にとっては子どものころから食べ慣れた味。『インスタント焼きそば=アラビヤン焼そば』だった。もう一つ理由があるとすれば、アラビヤンは味が濃い。このへんの人は濃い味が好き。それも影響しているのでは」と話す。
一方、売り手側の事情もあるようだ。同市横須賀で父親の代からアラビヤン焼そばを販売する「やまざき商店」の山崎聖さん(46)は「問屋から買い付ける時にはまとまった量でないと卸してくれない。この地域では昔からインスタント麺を箱ごと買う習慣があり、問屋に注文しやすかった」と解説する。いくつもの条件が重なって、アラビヤンは県北東部に定着したのだ。
◇再び「全国」へ照準
アラビヤン焼そばを再び全国に展開しようと、同社は6月下旬、カップタイプ(190円)の販売を始めた。発売から約40年を経た懐かしの味に新たな歴史が刻まれる。
・・・・・・・・・・
お湯を途中で捨てるのは基本ですね。
カップの焼きソバよりフライパンで作るのが美味しいのも常識。
でも今は値段が高いですねぇ。
たまにスーパーで安売りする時、買っておきます。
忙しい時、面倒臭い時は重宝します。
しかし、このアラビヤンってのは見たこと無いです。
私はモヤシや、キャベツの千切りと一緒に炒めて食べるのが好き。
2008年7月24日 毎日jp
◇なぜか県北東部で愛されて
パッケージには頭にターバンを巻いた可愛らしい子供のイラスト。水とフライパンとガスコンロがあれば、調理時間はわずか数分。「アラビヤン焼そば」は銚子市や旭市などを中心に約40年間にわたって愛され続けている千葉を代表するB級グルメだ。というより、むしろ県外で見ることは珍しい。製造・販売元の「サンヨー食品」(東京都港区)が千葉県民のために作っているといっても過言ではないアラビヤン焼そばの秘密に迫った。【柳澤一男】
アラビヤン焼そばの最大の特徴は味付けに粉末ソースを利用していること。乾麺(めん)タイプの焼きそばは、液体ソースが主流だが、同社広報宣伝部の福井尚基課長(45)は「使っている香辛料はシナモンやタイムなど8種類。その味がじかに麺に絡むのでスパイシー感がある。液体ソースではこの味は出せません」と胸を張る。
発売は1967年。商品名は「アラビアン」ではなく、「アラビヤン」とした。「不思議なくらいおいしくできる」というキャッチコピーから、「魔法のランプ」や「アラビアンナイト」などのイメージを連想し、そこから「アラビヤン」と命名されたらしい。
当初は全国展開をもくろみ、テレビコマーシャルも頻繁に流したが、数年後に販売を始めた「サッポロ一番」シリーズの「ソースやきそば」が主力製品になったという。
しかし、アラビヤン焼そばは販売中止になることはなく、現在も千葉県北東部から茨城県南部を中心に販売されている。
◇居酒屋メニューに
匝瑳市横須賀の居酒屋「らすた」では、メニューにアラビヤン焼そばを取り入れている。「袋に書いてある説明の通りに作っても、おいしくできないよ」とマスターの林栄一さん(48)。早速、林さん流の作り方を披露してもらった。フライパンに水を5~6分目入れて沸騰させ、その中に麺を入れる。1~2分たったら湯を捨て、再びフライパンで炒めて、ソースと混ぜてでき上がり。
林さんの周辺ではごく一般的な作り方。「小学生の時から作っていたからいろいろ試したよ。説明書きの通り、水200ミリリットルがなくなるまで炒めると水気が多すぎて、しなってしまう」とこだわりを見せる。
店では麺のみを「スタンダード」(350円)、魚肉ソーセージ入りを「デラックス」(450円)として提供している。出し始めたのは今から2~3年前。常連客と作り方のあれこれで盛り上がった。
「一度お湯を切るとおいしい」という説に異を唱えた客がいて、林さんは「じゃあ、店で出してみる」とメニューに加えた。常連はもちろんのこと、店のホームページを見てわざわざ食べに来る客もおり、1日で10食余り出る日もある。
◇「濃い味」受ける?
なぜ県北東部にだけその味が残ったのか?
同社マーケティング部第1課の斉藤慎介係長(36)は「明確な答えは出せないが、当時の県北東部の営業担当者が頑張って販売したと聞く。それで定着したのではないか」とみる。
一方、「らすた」の林さんは「私たちの世代にとっては子どものころから食べ慣れた味。『インスタント焼きそば=アラビヤン焼そば』だった。もう一つ理由があるとすれば、アラビヤンは味が濃い。このへんの人は濃い味が好き。それも影響しているのでは」と話す。
一方、売り手側の事情もあるようだ。同市横須賀で父親の代からアラビヤン焼そばを販売する「やまざき商店」の山崎聖さん(46)は「問屋から買い付ける時にはまとまった量でないと卸してくれない。この地域では昔からインスタント麺を箱ごと買う習慣があり、問屋に注文しやすかった」と解説する。いくつもの条件が重なって、アラビヤンは県北東部に定着したのだ。
◇再び「全国」へ照準
アラビヤン焼そばを再び全国に展開しようと、同社は6月下旬、カップタイプ(190円)の販売を始めた。発売から約40年を経た懐かしの味に新たな歴史が刻まれる。
・・・・・・・・・・
お湯を途中で捨てるのは基本ですね。
カップの焼きソバよりフライパンで作るのが美味しいのも常識。
でも今は値段が高いですねぇ。
たまにスーパーで安売りする時、買っておきます。
忙しい時、面倒臭い時は重宝します。
しかし、このアラビヤンってのは見たこと無いです。
私はモヤシや、キャベツの千切りと一緒に炒めて食べるのが好き。