さよなら三角 また来て四角...日本編☆第二章☆

オーストラリアから10年ぶりに帰国。特別支援教育に携わりながら
市民農園・家庭菜園に励んでいます。

大きな政府と小さな政府

2014年08月23日 18時59分05秒 | Web log
大きな政府と小さな政府という言葉はご存知でしょうか?

大きな政府(Big government)は、政府の市場への介入を強化し(もしくは市場経済を否定した
計画経済の導入を図り)、社会の平等・均等(富の再分配)と個人への高福祉(福祉国家志向)、
更には完全雇用を重視する反面、
個人の様々な自由への制約や規制・官僚・国家運営コスト(国家支出)の肥大化や保護貿易主義に
繋がり易い政策・国策に走りがちになる。

行政府の一形態であり、大きな政府を極限まで徹底した体制は(自主管理社会主義を除いた)
共産主義ともいう。

「大きな政府」では、高福祉、高負担、社会的義務などを元に、歳出の策定や高負担税率はもちろん、
巨大事業の国営化、企業活動に対する規制強化なども含まれる。

小さな政府(Limited government)では、市場の失敗などが起きず民間でも問題なく運営・
供給可能な事業においては、極力民間に行わせることを目指す。

そのため、国営事業の民営化・私企業化(privatization)や、規制の撤廃、国有資産の
売却などを行う。(Wikiより)


要約すると 国民は高い税金を払って、国が国民の様々な面倒をみる体制で、小さい政府は、
政府は最低限のことをして、多くの民間セクターが国民にサービスを提供する体制を言うのかなと
思います。

オーストラリアはイギリスの影響を受けているので大きな政府ですね。

大きな政府であるイギリスは鉄の女で有名なサッチャー政権時に多くの
国営事業を切り捨てました。

大きくなりすぎて、国家財政が思わしくなった結果に、彼女が登場した→財政立て直しのために
国営事業を切り捨てたということなのでしょうが、それでも、イギリスは高福祉、高負担を象徴する
「大きな政府」かと思います。

国営だったからこそ確保できたサービス、例えば利益はあまりでなくても生活弱者等を守るために
死守しなければならない部分があるわけですが、サッチャー時代のイギリスはそういった部分を
ばっさりと切り捨て、国民の反発を買った部分も多くあったかと思います。
今でもイギリス人の多くの人はサッチャー時代の政策を批判しています。

逆に、日本は「小さな政府」かなと思います。ヨーロッパ諸国に比べると税金は安く感じますし
福祉などのサービスもあまり充実していないと思います...税金は低いけれど、結果的にサービスが
行き届いていない部分が多いかな?と思います。

一番わかりやすい例は、高速道路でしょうか?

ま、ずっと問題になってきた例ですけれど、税金を投与して、日本にたくさんの高速道路が作られました。

税金を投与して作ったものなんだから、国民が無料で利用するのは当然と思いますが(イギリスも
オーストラリアも高速道路は無料です)、民営化になってしまった今、もうどうすることもできませんね。
民営化=利益の追求が正当化されたことになります。無料になることは永遠にないでしょう。

毎回利用者が結構なお金を負担しますから、結局最初から国民(利用者)が負担し続けている
ということになります。

で、最近は充実したサービスエリアもあちこちにできつつあるようですが、結局、そこを利用して
お金を落とすのも利用者ということになりますから、結局、損をしているのは国民です。

オーストラリア、イギリスは就学前の教育(日本でいう幼稚園)も無料です。Kindy→Preprimaryの2年間&
小学校の6年、そしてHigh Schoolの6年 合計で14年は無料です。

公立の病院にいくなら、診察&入院も無料。

実家近くの公園掃除は月一回の参加が義務で、参加しないとお金を払わされますが、公園掃除も行政
担当ですし、ゴミも行政の収集車が週一回家まで回収にきてくれますし、専用のゴミ箱も無料で各家庭に
配布されます。

小さな金額かもしれませんが、ゴミ袋を買う=税金を払って毎回ゴミを処理してもらう。しかも自分で
収集ステーションまで持っていかなければならない=分別も細かく規定されている。

細かく分別する=ゴミ袋の種類が増える=それぞれ税金を分けて払うという仕組み。

エコロジーという考えで正当化されているような仕組みですが、ひねくれた私は、少しでもより
税金をとるための手段に利用されているじゃないかと思ったりします。

そりゃぁ、エコロジカルな生活を推進するのは素晴らしいことですけれど。

小さい政府は民間でも問題なく運営・供給可能な事業においては、極力民間に行わせることを
目指すとあります。でも、日本の市場はガラパゴスという言葉で表現されているように、
かなり閉ざされた特異な市場であることは否めません。

日本の企業が日本市場の中でかなり保護されている感がします。

日本は「小さい政府」とは言ったものの、ある部分は「大きな政府」で上げられている「個人の
様々な自由への制約や規制・官僚・国家運営コスト(国家支出)の肥大化や保護貿易主義に繋がり易い
政策・国策に走りがちになる。」という部分に該当するかなと思いますけれど。

企業の利益を守るためにある種規制された自由競争...

携帯電話料金は高い
最近、SIMフリーが登場しましたが、それまではロックが当たり前だった。
こちらでは、SIMフリーは10年以上前から当然でした。

ATMからお金を下ろすのも、自分の銀行のATMからだったら無料で引き落とせます。
例えばスーパーでEFTOPOS払い(クレジットではなく、口座から直接引き落とし。
アメリカではデビット払いっていうのかな?)をするときに、キャッシュアウトも可能で、
あえてATMにいかなくても現金が欲しいときは、ほとんどそうします。

それに比べると、自分のお金を引き落とすのに手数料がとられたり、なんだか変なだなぁ
と思いますね。銀行が異常に守られているような...ね。

ところで、日本では電子マネーが普及しているようですね。

あれも便利なようでいて、商品券みたいなものですから、提携店でしかつかえない。

結局、あれは自分のお金がその電子マネーを提供する会社に「人質」としてとられるようなものですからね。
プリペイドカードで、例えばトップアップするたびにトップアップしただけのお金が企業に行きます。

ま、結局は企業も銀行と繋がっていますから、銀行にしたら、個人のお金がそのまま銀行にとどまるか?
企業経由で入ってくるかの違いだけにすぎず、ま、どうでもいいんでしょうけど。

銀行からしたら、他の銀行にいかなければいいだけの話です。

日本がそういう仕組みで成り立っているということですから、文句を言っても仕方ないと
思いますけど、どうして、銀行と直でできないのか?と思ってしまいます。
どうして、そこに企業が入らなければいけないのか?と思ってしまいます。

ポイント稼ごうが、なにをしようがポイント&還元率というトリックで企業に購買&選択の
自由をある程度コントロールされるということになるわけですよね。

それってどういうもんなの?

それが政府による日本企業を繁栄させる=国内での雇用確保&税金確保するための市場操作の
結果なのか、よくわかりませんが。

こういうシステムでより得をしているのは一体だれなんでしょうか?国民なんでしょうかね?

ま、国家、企業、国民の生活は複雑に絡み合っていますから、一概になんとも言えませんが
国民の94%が将来と老後に不安を抱えているという世論調査の結果からして、少なくとも
国&企業存続というレベルでは何らかの効果を生み出しているのかもしれませんが、国民
は不安を感じているということなわけです。

ま、大きな政府、小さな政府と簡単に言い分けるほどシステムはシンプルではなく、
部分部分、あるいは国によって運用の仕方が微妙に違いますから、いいか、悪いか
なんて簡単に判断できないのですけれど、海外に住んでいるから見えてくる、
そして考えさせられるという部分は確かにありますね。

夏休みが自由にとれないのも、日本国中が、ゴールデンウィーク、お盆、年末年始という
きまった時期に大移動する→ピークシーズンに当たるため、格安チケットもとれず
交通関連業界が大もうけする。

って、どうなのよ?といつも思います。

車の移動が一番安いけど、混雑して時間がかかる。列車もものすごく込む。

国民にとって大変なだけ。でも、ほかに選択肢がない。

本当に不思議です。

どうして休みのときにそこまで苦労しないといけないの???

どうしてそこまでコントロールされないといけないの???と思います。

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