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岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

ツルウメモドキ - 東アジア

2023-01-11 18:04:02 | みんなの花図鑑
見出し画像は新幹線のフェンスに群れていたもので、手前に河川があり近寄れないので、コンデジの望遠側で撮ったものです。


こちらは毎年撮影する平針街道沿いのツルウメモドキです。




矢作川河川敷に雑木林があったときは林のあちこちにこのツルウメモドキが伸びていて、それを撮るのが楽しみでした。
いつぞやは ごっそり採取されていたこともありました。たぶんですが、業者のかたがリースにしたりするために採っていったのだろうと思います。




ツルウメモドキの分布ですが、みんなの花図鑑サイトには「北海道から沖縄にかけて分布」とあります。
庭木図鑑 植木ペディアでも「日本全国の山地に分布する」とだけ記してあります。






EVERGREENの「分布または原産地」には「日本(北海道~琉球)、朝鮮、中国、南千島」とあります。
三河の植物観察には分布は「北海道、本州、四国、九州、沖縄、朝鮮、中国」とあります。
関東森林林野局のサイトでも「北海道、本州、四国、九州、沖縄、朝鮮半島、中国に分布し」とあります。
なぜ日本だけ「北海道、本州、四国、九州、沖縄」と島の名前を書きその他は「朝鮮、中国」なのでしょうか?
「日本列島、朝鮮半島、中国大陸」くらいのほうが客観的な気がしますけど?





一方、Wikipedia には「日本を含め東アジア一帯に自生し」とあります。
Wikipediaで「東アジア」とはどの範囲かを調べると、

「モンゴル高原、中国大陸、朝鮮半島、台湾列島、日本列島など」とあります。
ツルウメモドキがモンゴル高原に分布するかは置いておいて、「東アジア」と一言で言えば台湾列島もおのずから含むことになるので適当なのです。
(台湾にもツルウメモドキが自生することは https://www.hkd.mlit.go.jp › kds › ikimono › pdf を根拠としてます)






いずれにしても 昨日話題に挙げたツバキ属の分布域がアジアの熱帯~亜熱帯を主とし、ヤブツバキなどのように雪の中で花を咲かせる種類は例外的な種だったことと比較すると、ツルウメモドキの分布域は東アジアの温帯とひとまとめにできそうな気がします。
コメントを書く前は、ツルウメモドキの分布は「漢字文化圏」と重なると予想を立ててましたが、残念ながら亜熱帯のベトナム(越南)は生育がなさそうなので、いさぎよく撤回します(´v_v`)






オニツルウメモドキという蔓性植物があるそうです。果実はツルウメモドキと全く同じようで、「違いは、葉が大きく、葉の裏面の脈上に突起毛があることで区別する」そうです。
オニツルウメモドキの分布はツルウメモドキと比べると狭く 「北海道、本州近畿地方以北の山地の林縁、朝鮮に分布」とあります。
もっとも福島、群馬、埼玉の各県では絶滅危惧 Ⅰ類に、千葉県でもⅡ類に指定されています。





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