オータムリーフの部屋

残された人生で一番若い今日を生きる。

東京五輪の憂鬱

2016-08-23 | 国際

過去最高のメダルを獲得したリオ五輪も終わった。卓球女子と男子、男子リレ-など、感動のおすそ分けを享受した競技もあり、それなりに楽しめたが、4年後に東京で開かれると思うと、今から憂鬱である。
安倍総理がス-パ-マリオに変身のパフォ-マンスで閉会式を終えたが、あのような軽い乗りで戦争を始めてしまいそうなことが、空恐ろしい。幕張メッセの自衛隊ブ-スで三原じゅん子などと一緒に迷彩服で戦車から上半身を出して手を振っていた姿は3年たった今も忘れられない。
昭恵夫人に「戦争をするときには、私を殺せ」とまで発言させる・・・・・戦争をすぐ始める総理大臣と言うイメ-ジは消えない。
「政治家にならなければ、映画監督になりたかったという人なんです。映像のなかの主人公をイメージして、自分だったらこうするっていうのを、いつも考えているんです。だから私は、主人は安倍晋三という日本国の総理大臣をある意味演じているところがあるなと思います」・・・・・そう、アニメの主人公になった気分で戦争ごっこをやり始める・・・・腹心は美少女稲田ちゃん。
安保法制を強行し、憲法改正にひた走る。ヒロイックな自己陶酔から覚めたら、持病がひどくなって、逃げ出す。そのあとの責任を取る政治家は見当たらない。


「今や超大国」メダルラッシュに英国沸く 「金」27個で2位 2016年8月23日  東京新聞
 リオデジャネイロ五輪で各国が獲得した金メダルの数は、スポーツ大国で明暗が分かれた。米国は前回のロンドン五輪と同じ46個で首位を維持。2位は英国で27個。ホスト国だった前回の29個から大きく減らすことなく、好成績を収めた。一方で中国は前回の38個から26個へと大幅に減らして3位に転落した。日本はレスリングで4個、柔道で3個、体操、競泳で各2個と基幹競技での活躍が目立ったほか、バドミントンで初めてとなる金メダルを女子ダブルスで獲得。前回より5個多い計12個で6位につけた。ドーピング問題で揺れたロシアが、5個減らした19個で4位。ドイツが17個で5位だった。
 米国は陸上、競泳で量産したほか、体操女子のバイルスが団体総合も含めて4冠と健闘。英国は自転車、ボートの得意競技での活躍が光った。中国はバドミントンと競泳で大きく減らし、ロシアはドーピング問題で前回8個だった陸上の選手がほとんど参加できなかったのが響いた。
 【ロンドン=小嶋麻友美】英国は金メダル獲得数で2位となり、前回のロンドン五輪を上回った。英メディアによると、五輪を開催した国が次の大会で開催時より好成績を遂げたのは、1896年以降の近代五輪史上初。歴史的快挙に英国中が沸いている。
 2012年ロンドン大会では米国、中国に次ぐ3位だった英国は今回、体操競技で初めて頂点に輝いたマックス・ウィットロックをはじめ金27個を獲得し、1個差で3位の中国を退けた。合計メダル数も67個で、ロンドン大会の65個を上回った。政府のスポーツ振興機関「UKスポーツ」のリズ・ニコル最高経営責任者(CEO)は21日、BBC放送で「われわれは今やスポーツの超大国だ」と胸を張った。
 英国は96年アトランタ大会で金1個という屈辱を味わっている。以後、国営宝くじの資金をスポーツ助成に充て、メダリストの育成に重点的に投資。リオ五輪では、00年の約5倍の総額2億7000万ポンド(約355億円)をつぎ込んだ。今回、ロシア選手がドーピング違反で一部出場できなかったことも、英国を押し上げたと言えそうだ。

 五輪種目の中で、練習するには最も競技に伴う用具が最小で設備も不要なのは、陸上競技のマラソンとトラック競技。GDPレベルで下位の国の選手でも、個人の力だけで戦え、マラソンのアフリカ勢やジャマイカのウサン・ボルトのように圧倒的な強さを見せている。 
ソ連崩壊前の東欧諸国では、国威発揚のため幼少期から選手を育てていた。そして、英国が総額2億7000万ポンド(約355億円)をメダリストの育成に重点的に投資したことにより、「五輪を開催した国が次の大会で開催時より好成績を遂げる」という歴史的快挙となり、「国威」が発揚された。
 
<五輪メリットは「国威発揚」 NHKが憲章と真逆の仰天解説> 2016年8月22日 日刊ゲンダイ
 21日のNHKの番組「おはよう日本」。オリンピックを扱ったコーナーで、「五輪開催5つのメリット」としてナント! 「国威発揚」を挙げていた。
 オリンピックを国威発揚の場にしたのがナチス・ドイツだ。聖火リレーの導入やサーチライトを使った光の演出など、ヒトラーは権力を世界に見せつけるため、徹底的に政治利用した。その反省から生まれたのが、オリンピック精神の根本原則を示した「オリンピック憲章」だ。JOC(日本オリンピック委員会)のホームページでも「オリンピズムってなんだろう」と題したコーナーで、こう記している。
 〈『人間の尊厳の保持に重きを置く平和な社会を奨励する』というオリンピック憲章の精神は、戦争や独裁政治、国威発揚とは相いれない〉
 ついでに言うと、同憲章は〈オリンピック競技大会は、個人種目または団体種目での選手間の競争であり、国家間の競争ではない〉ともある。JOCもわざわざ、〈みんなはメダルの数を国別で数えたりして、ついついオリンピックを国同士の競争のように見てしまいがちだろう? でも、オリンピックで勝利をおさめた栄誉は、あくまでも選手たちのものだとオリンピック憲章では定めていて、国別のメダルランキング表の作成を禁じているんだよ〉と説明している。
 NHKを含む大メディアが「メダル41個で過去最高」と大ハシャギしているのも、本来であればオリンピック精神に反する行為なのだ。スポーツジャーナリストの谷口源太郎氏はこう言う。
 「NHKがオリンピック憲章を理解していないことがハッキリした。そもそも国威発揚で国家間競争を煽るような勝利至上主義が、五輪のドーピングの問題を生み、スポーツ競技そのものを壊している。メディアならば、それをきちんと認識する必要があります。影響力があるテレビ、それもNHKが先頭に立って国威発揚をメリットに挙げてどうするのか。許されません」
 リオ五輪で、柔道の日本選手が「銅メダル」を獲得したにもかかわらず、「すみません」と謝罪していた姿に違和感を覚えた人は少なくなかったはず。これも勝利至上主義が招いた悪しき慣習だ。メディアがその片棒を担いでどうするのか。

 

<日本の恥! リオ五輪閉会式で安倍首相がアスリートをさしおいて政治宣伝…背後に官邸と組織委のグロテスクな思惑> 2016.08.22 リテラ
 北京五輪閉会式でのロンドンのプレゼンテーションのクライマックスにはベッカム、ロンドン五輪閉会式のリオのプレゼンテーションにはペレが登場しており、今回の東京のプレゼンテーションにも、日本を代表するアスリートが抜擢されるのだろうと思われていた。ネットでも、北島康介、高橋尚子、中田英寿、イチロー、錦織圭の名前、さらにはキャプテン翼などアニメキャラの名前などが飛び交っていた。
 ところが、登場したのはアスリートでもなんでもない、総理大臣・安倍晋三だったのである。ショーではまず、君が代斉唱パフォーマンスが繰り広げられ、続いてプロモーション映像が流された。その映像は、水泳の北島康介や、マラソンの高橋尚子らメダリストが赤いボールをパスしていくというものだが、ここで最後にボールを受け取ったのが安倍首相だった。そして、ボールを受けとった安倍首相は、永田町の国会議事堂から黒塗りの車でリオに向かうのだが、このままでは間に合わない、と車内で突如マリオに変身。前述の現地会場のショーにつながるわけだ。この映像に映っている時間も北島らアスリートよりはるかに長く、しかも、世界的にほとんど顔を知られていないことへの対策か、安倍首相が登場するカットにだけわざわざ「SHINZO ABE」
「PRIME MINISTER」というテロップまで付ける特別扱い。
 ようするに、このショーは最初から最後まで、完全に安倍首相が主役だったのである。東京という都市で行われるスポーツの祭典をアピールする映像であるはずなのに、なぜ、アスリートを隅に追いやり、国家の政治権力者を主役にする必要があるのか。しかも、五輪は「都市」で開催される祭典であって、「国家」のものではない。スポーツと平和の祭典であり、事実、競技中の宗教的、政治的アピールの一切が禁じられている。
 過去の五輪閉会式の例をみても、セレモニーでその都市が位置する国の政治権力のトップがメインを張るなんていうのは前代未聞だ。北京五輪の中国ですらこんなことはやらなかった。ソチ五輪のロシアでもプーチンがショーに登場することはなかった。これから先も、北朝鮮などの独裁国家でオリンピックが開かれないかぎり、こんなショーはありえないだろう。
 それにしても、いったいなぜ、次期五輪開催都市のプレゼンテーションが安倍の政治宣伝パフォーマンスに堕してしまったのか。この東京セレモニーのクリエイティブスーパーバイザーを担当したのは、ソフトバンクのCMで知られる元電通の有名CMディレクター・佐々木宏氏と歌手の椎名林檎で、総合演出と振り付けはPerfumeのライブ演出などで知られるMIKIKO氏だが、安倍首相の起用は、彼らだけのアイデアでなく、東京五輪組織委員会との相談で決まったらしい。「目玉のサプライズキャストについては、当初、アスリートを起用する案の他に、ゲームやアニメキャラでいくという案が出ていると聞いていた。それが、いつのまにか安倍首相がマリオをやることになったんです。そんなところから五輪組織委と電通が裏でプッシュしたんじゃないかと言われています」(JOC関係者)
 五輪組織委は、安倍首相の元ボスである森喜朗元首相が会長として君臨しており、役員や理事にも、御手洗冨士夫経団連名誉会長やプロデューサーの秋元康など、安倍応援団がずらりと名を連ねている。しかし、今回、安倍首相の出演の仕掛人は、側近の組織委理事に送り込まれた安倍首相の側近中の側近、萩生田光一内閣官房副長官ではないかといわれている。
 「いま、安倍首相は自民党総裁の任期を延長して、東京五輪まで首相を続けることを狙っている。側近の萩生田氏が動いて、安倍首相に閉会式の主役をはらせ、それを既定路線にしようと考えたんじゃないでしょうか」(全国紙政治部記者)
 しかも、スーパーバイザーの佐々木宏氏や椎名林檎もこうした安倍周辺の意向を率先して取り入れていった気配がある。安倍首相の登場以外でも、今回のショーでは、やたら日の丸が出てくる、国威発揚、国家主義的演出が露骨だったが、これはおそらく、政権の空気や国旗・国歌にこだわる森喜朗会長の意向を汲んだ結果だろう。
「今回、評価が高ければ、2020年の東京五輪本番の開会式・閉会式のプロデュースや演出を任される可能性が高くなる。明らかに今の組織委の意向や、そのバックにいる安倍政権の好みを反映させるでしょうからね」(前出・JOC関係者)
 いずれにしても、リオ閉会式でのプレゼンテーションが、この国の歪んだ空気感を反映したグロテスクな政治宣伝だったことは間違いない。そのことの危険性に気づかず「安倍ちゃんがマリオのコスプレwwうはwww」と喝采しているようでは、2020年東京五輪がナチスドイツ下で開催されたベルリン五輪の再現になる可能性だってゼロではないだろう。

 
「担ぐ神輿は軽くてパーがいい」 小沢一郎の名言である。
後は野となれ山となれ。これから4年、東京五輪狂騒曲が始まり、日本の崩壊で終わる。

当初の予算の3倍にはなりそうな東京五輪。そんな金があるなら、選手強化に投入して、獲得メダル数を増やすことの方が、よほど意義がありそうだ。2兆円もの大金を大手ゼネコン、広告会社に貢ぐ政権。

非開催国としての経済効果の方が庶民にとっては大きい。(ロンドンオリンピックの場合)
オフィシャルスポーツウェア。日本選手が活躍した競技は特に売上が伸び、卓球用品全体で見ると前年比約2割増加したという。
また飲食物を購入し自宅で観戦した人が、コンビニエンスストアの売り上げを押し上げた。ローソンでは、ファストフード類・おつまみ類・アルコール類等が開幕前に比べて約2割売り上げが増加し、全国の住宅地にある店舗では夕方5時から夜12時にかけての来客数が5%上昇した。また時差があったためか、深夜の観戦も多く、常盤薬品工業の眠気覚まし飲料「眠眠打破」は二桁で売り上げが伸びた。
開催前にオリンピックの経済効果を約8,000億円と試算した電通総研では、バドミントンや卓球など、初めてメダルを獲得した競技が増えたことで日本人の観戦機会が増え、事前予想より大きな経済効果があったとみている。
 一方でたっぷりとお金をかけて開催した肝心のイギリスでは、経済効果はイマイチだった。
 英中央銀行は、五輪による第3 四半期のGDP(国内総生産)の押し上げ効果はわずか0.2%と予測。マービン・キング総裁は、「結局は、根本的な経済状況を変えるものではない」と言う。経済効果は期待外れという声も相次いだ。開幕当初、英国メディアは客足が遠のいた「ウエストエンド」と呼ばれるロンドン中心部の商店やレストランの悲鳴を取り上げ、「ロンドンがゴーストタウンと化した」と騒ぎ立てた。ウエストエンドが閑散とした背景には、様々な理由がある。観戦客の行動範囲が五輪会場のあるイーストエンドに偏ったことや、交通機関の大混乱を警戒して市民が都心に寄りつかなかったこと、ホテル代の高騰で一般観光客が大幅に減ったこと、多くの市民が混雑を避けるために海外に脱出したこと、などだ。
 一方、英国政府は93億ポンドの五輪関連の支出に対して、今後4年間で130億ポンドの経済効果があると主張する。その効果の半数近い60億ポンドを、海外からの直接投資としたい考えだ。そのため、政府は海外投資家に対して英国の売り込みに必死だった。

 ロンドンに投資した成功企業の1つとして紹介されたのが、オーストラリアに本社があるショッピングモールの運営会社、ウエストフィールド・グループだ。同社は、五輪誘致が決まる前の2003年にイーストエンドへの投資を決断し、オリンピックパークに通じる歩道を取り囲むように欧州最大のモールを建設した。同社の英国・欧州担当の責任者、マイケル・ガットマン氏は、「五輪期間中の来客数は平時の2~3倍の600万人に達したと思われ、期待を上回った」と五輪効果を絶賛した。
 英国は今後10年でエネルギーや交通などの基盤整備に2500億ポンドの投資が必要とされており、五輪を契機にその恩恵にあずかった企業もある。
 GEは2006年以降、夏季・冬季4大会で総額10億ドルを超える受注を獲得。ロンドン五輪では175件のインフラ事業に関わった。会期中は同社の事業を紹介する展示場を作り、1000人以上の主要顧客を五輪観戦に招待して商談の推進に余念がなかった。

 英国は、3四半期連続で景気が後退していた。英国にとって、投資先としての魅力維持は死活問題だが、五輪開催による有形無形の遺産が威力を発揮したという記事は見つからない。

 オリンピックの招致活動は負けるが勝ちだろう。特に庶民にとっては・・・・・マイナスが多い。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿