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〈Bon Jovi〉『Nothing』

2016年10月04日 | Bon Jovi

Nothing

We've been through this all before a thousand times
Come on, come on, come on, tell me what's on your mind
Doesn't matter, baby, what I say
It all amounts to nothing anyway

I thought I saw you reach out, thought I saw you try
Waiting here for something, nothing is all I find
Kneeling at your altar, standing on the shore
Waiting out, now listen, I'm outside your door

When push comes to shove, it's never enough
It always comes down to something

How could I live?  Why would I try?
I've been learning to live without you but that's a lie
No giving in or saying goodbye
Seems there's always something but all that's ever left is nothing

I won't give up
I won't give up
No
'Cause you know I won't let you down

How could I live?  Why would I try?
I could learn to live without you but I would die

No giving in or saying goodbye
Seems there's always something but all that's ever left is nothing

Why would I try?

I've been learning to live without you but that's a lie
No giving in or saying goodbye
Seems there's always something but all that's ever left is nothing

I won't give up
I won't give up
No
'Cause you now I won't let you down
You know I won't let you down
You know I won't let you down


これまで何度も繰り返してきたね
ねえ どうかその胸の内を聞かせて
たいしたことじゃない 僕の言うことなんて
結局は何の意味もないこと

僕は君が手を伸ばしているのを見た気がした そうしようとしているのを見た気がした
ここで何かを待ち続けているけれど 結局何もないとわかるだけ
君の前にひざまづき 海辺に立ち
何か変わるんじゃないかと待ち続けているけれど 僕は君の扉の外にいる

いざとなると 心は満たされない
いつも行き着くところは同じ

どうやって生きていける? どうして僕はあがき続ける?
君なしでいいように思えてきた気もする でもそれは嘘
諦めない それともさよならを言う
僕たちの間にはいつも何かがあるように見えて 何もない

諦めない
諦めない
そう
君は僕がそうしないことを知っているから

どうやって生きていける? どうして僕はあがき続ける?
君なしでも生きていける でも 同時に僕は死んでしまう

諦めない それともさよならを言う

僕たちの間にはいつも何かがあるように見えて 何もない

どうして僕はあがき続けるんだろう
君なしでいいように思えてきた気もする でもそれは嘘
諦めない それともさよならを言う
僕たちの間にはいつも何かがあるように見えて 何もない

諦めない
諦めない
そう

君は僕がそうしないことを知っている
知っている
知っているから


※ ※ ※




Bon Jovi新譜
This House Is Not For Sale1021日日本先行発売記念


ということで。


These Open Arms』と並ぶ幻の名曲『Nothing』を訳してみました。

新譜発売記念なら、アルバム先行シングルの『This House Is Not For Sale』をご紹介するのが妥当なんでしょうが
…なんかアレは私的にはちょっち違うっていうか…
まさか新譜もあんな感じ? おいおい、みたいな…
いや、まあ、それでも買うでしょうけど。


さてとりあえず『Nothing』。

この曲はもともとアルバム『Have A Nice Day』収録予定の曲だったのですが、
American Idle(『アメリカン・アイドル』:アメリカのアイドルオーディション番組)で準優勝した
Bo Bice(ボー・バイス)というアーティストに提供され、
結局、
Bon Joviの楽曲としてはアウトテイク(アルバム制作課程で録音されたものの外されてしまった楽曲)となってしまいました。
しかしこれは本盤に載せてしかるべき名曲と思うんですが、どうでしょう?

想っても想っても報われない、
どれだけ一緒の時を過ごしても相手と自分との間には何もない、
わかっていながら断ち切れない気持ち――

Always』も切ない歌ですが、これもなかなか、いやかなり、胸にくるものがあります。

歌詞中に登場する「When push comes to shove」というのは
「いざとなったら、必要なら、いよいよそのときには」という意味で、
When push comes to shove, I always stood up for him.Oxford Online Dictionary
(いざとなったら、私はいつだって彼の味方となった)
というように使います。

この歌でいう「いざというとき」というのは
ふだん目をそらしている現実・事実に目を向けなければならないとき――
「何もない」とわかりつつ誤魔化し続けている関係に疲れたとき、悩み苦しんだとき、
「もう別れたほうがいいのではないか」と考えたとき…そんなときのことのように思えます。

人を恋(こ)うる気持ちというのは難儀なもので、
いくら無駄だと、無理だとわかっていても、
そうそう簡単に思い切れるものではありません。
この歌は、そうした苦しみや切なさを歌い上げています。




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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
感謝です‼️泣けました。。。 (桃吉ボン)
2016-10-04 14:54:00
またまたお邪魔させていただきます。

先週から忙しく、今休み時間にやっと一息。。。
癒やされました、癒やされました、感動ものです‼️
『Nothing』
本当に本当に、ありがとうございます〜〜!

主様の訳詞、神です‼️

よければ、また最高の一曲、いつか、楽しみにしています。
返信する
ありがとうございます (autumngarden)
2016-10-04 23:42:55
桃吉ボンさま

再訪ありがとうございます。

また訳詩を気に入っていただけたようで、よかったです。

実はこの歌の訳はけっこう前からトライしていたんですが、なかなか日本語にするのが難しく。
(若干手直ししました。)

ブログ本文にはサラリと記しましたが、
「When push comes to shove」なんて、直訳すると、「いざというとき決して十分じゃない」。
日本語としてコレじゃあ、何がなんだかわからないじゃあないですか。
日本語のわかるネイティブスピーカーに尋ねたりもしたんですが、なにせ抽象的な表現、
それをどういった日本語にするかは、向こうはこっち以上にわからないわけで、
互いに「ニュアンスはわかるのよ、ホラ、アレアレ、アレなのよ~」みたいな(笑)。

またサビの部分。

ちょっと英語の文法的な話になりますので興味なかったらとばしてほしいんですが、
ここにはcould(canの過去形)やwould(willの過去形)が用いられていますね?
こうした助動詞の過去形は、「仮定法」です。
「仮定法」は高校の英語の授業で聞いた覚えがあると思います、「もし~なら…」というアレです。
ここは「もし~なら」の部分が省略されて、「…」の部分だけが記されているのです。

仮定法というのは「実際の現実とは違うことを頭の中で『もし~なら…』と「仮定」して考えること」。

つまり、
「How could I live?」は
「(もし君と別れたら)どうやって生きていけるんだろう?」、
「Why would I try?」は
「(もしこのまま君といたら、きっとこの先もこのままなんだろう)、どうして(そこまで自分は)あがき続けるんだろう?」
と、頭の中でモンモンモンモン考え込んでいることが表されているんですね。

「I could learn to live without you but I would die」というのも同じです。
ここでは「without you」の部分が「もし~なら」の部分を表していて、
「君がいなくても(きっと)生きていけるだろう、でも、(君がいなかったら)僕は死んでしまうだろう」
と、やっぱり現実には何も起こってない・変わってないなかで、
ただひたすら頭の中でモンモンモンモンと考えている「僕」の状態を表しているわけです。

ちょっと専門的な話になってしまいましたが、
英語も日本語同様、何げない表現にいろいろな気持ちが込められていて、
それがわかるとまた、いろいろと印象も変わってくると思います。

つたないものではありますが、
上記のようなニュアンスが少しでも感じ取れるような訳詩になっていればうれしいです。

重ねて、このたびもご来訪ありがとうございました。
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