~step by step~[ 側弯症ライブラリー]患者の皆さんへ

側弯症(側わん症/側湾症/そくわん)治療に関する資料と情報を発信するためのブログです

日本にも心のケアの専門家の協力が欲しいものです

2009-11-27 01:05:41 | 側弯症患者さんの経験
今回も医学情報とは直接関係はしませんので、ご了承ください。

一般論としていえることだと思いますが、日本では病気は病院の医者が治すもの。
という画一的システムと形式が完璧なまでに完成してしまっているために、病気の
治療のもうひとつの面、「心.....患者の心理/気持ち」に対するケアとキュアは
完全にぽっかりと抜け落ちてしまっているのが、現実の姿だと思います。

最近でこそ、少しづつ、ターミナルケア(終末期に対する対処)の一部として、
患者さんの心に向き合うことにも目が向けられてきているようですが、日本の精神
風土として、「死はタブー」という風潮がありますから、実際にその仕事に携わ
っている方々は苦労の連続なのではないかと想像されます。

心のケア、という意味で、側弯症も患者さん(こども)の心のケアがとても重要な
治療の一部を占めていると思います。
特発性側わん症治療の広場へ寄せられましたコメントを読み、あらためてその事に
思いをはせているところです。

学校(担任の先生)にどこまで頼れるのか、何を依頼したいのか、できるのか、
できたのか、こういう面での情報が絶対的に不足しています。
ことばの抽象性のあやうさがあるのですが、あえてそのことを無視して述べるなら
ば、学校(担任の先生、保健室の先生等)の協力は、側弯症の治療にとって必要不可欠
です。学校の協力抜きでは、治療の輪の一部が欠けていることになります。
では、どうやって学校に話をすればいいのか ? ここの部分の情報、知識、
ノウハウが絶対的に不足しています。
残念ですが、august03の力ではこの部分を補うことはできません。仮に私がその
情報をほしいと呼びかけても、集めることは困難です。私が自分がどこの誰である
かを明らかにすれば、状況はまた変わるかもしれませんが、それをしますと、
自分も含めて家族の身に何が起こるか不安ですので、名を明かすことができません

そのことが自分でも非常に残念なのですが現状では Step by stepもこの部分の
情報や対応方法を構築することができません。
そして、その部分も含めて情報を集め、経験者の知識とノウハウを集め、この日本
という土壌の中で、学校と皆さんがどう向き合えるのかを提供できること。
それが求められていることは確かです。

そして、その中には、心理学を専門とする先生との協力を得て、日本の環境の中で
患者さん(こども)とご両親の心のケアをどうしていくべきか、そういう面での研究
と実践も必要です。

私も仕事として研究、調査を生業としているものなので言えることがひとつあります。
それは、「事実を集めること」。すべての問題の解決の第一歩は、「事実を集める」
ことからスタートするということです。

このブログを読まれている多くの皆さんご自身が、学校との関係や対応では悩まれ
苦労しながらやってこられたと思います。皆さんがとても貴重な経験をし、ノウハウ
をもっておられます。
それをなんとか、集計し、分析することで見えてくるものがあります。事実とは
ひとつの事実だけからは見えないことも、それが10件、50件と集まることで
そうか、こういうアプローチをすればいいのか、こういう言い方をすればいいのか
というようなことが見えてくるのです。
日本の学校には日本の学校の事情がありますから、たんなる米国事情比較だけでは
解決にはなりません。 現実を変えるのは、現実に何が起こっているのか、何を
したのか、何ができたのか、そういう事実を集めることで、現実を「変える」チカラ
になりうるのです。

そして、その事実の上に、心理ケアを専門とする専門家による分析と、対応方法の
アドバイスを付与することで、患者さん(ご家族)のニーズは単なるひとつの家庭の
特殊な要求ではなく、科学的背景を持つこの病気に対する学校が実施すべき処方箋
となるでしょう。

病院の先生もこの面では何も対応はできないことはみなさんもご理解できると
思います。 ましてや、測わん整体が口をはさむなどは言語道断です。この日本の
側弯症治療現場を混乱に陥れ、いまだにその混乱の元凶になっている側湾整体は
決して許される存在ではありません。

この問題も含めて、日本の側弯症治療の現場を正常化する道をリードするのが
側弯症患者の会だと思います。
ひとりではできないことも、何人かが集まれば道は開けます。10万人の力があれば
厚生労働省にも働きかけうる力となります。

側弯症の治療は、病院の先生が担う部分、家庭(お母さん)が担う部分、学校が担う部分。
という具合に、幾つかのピースがひとつのサークルを形成することが治療の
効果を高めることに繋がります。
そのサークルをサークルとして認識させ、さらにそこに専門家によるアドバイス等
を付加させうる媒体は何か、と考えるとき、そこにでてくる答えは、ひとつ
「患者の会」ということになります。

患者の会に参加して何か情報を得ようということもいいでしょう。
それが一番求めることだと思います。
でも、さらに、もう一歩踏み出して、ご自身の経験をいま悩んでいる方のために
これから発症してくるこども達のために役立たてば、と考えてみられてはいかが
でしょうか

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「患者さん同士の助け合いによって」
 http://blog.goo.ne.jp/august03/e/352dc8b12373e613647524dde28384f6

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手術適応外の患者にも… (とまと)
2009-12-04 23:28:37
私は症候性側湾症患者です。現在40代ですが、私が子供の頃はまだ手術より、装具での矯正が主でした。
当時は学校の理解がなく、トラブルも多かったですが、整形外科の主治医が、「何か問題になった時はいつでも力になる」と味方になってくれました。この言葉が私の心の支えになって、学校生活を送れていました。            今は心臓病と呼吸器に影響が出ているため、100度は有に越えた側湾の手術をすることは不可能ですが、
それでも、今の側湾症専門医である主治医は、毎月
私の腰痛や背痛などに耳を傾けてくれます。
手術ができない私にとって、精神的に落ち着く大切な時間です。

症候性側湾症の友人の中には、何とか手術ができないかと、超有名な側湾症専門医の診察を受けましたが、「なんでこんなになるまで放っといたの?!これじゃもうムリ。」と鼻で笑われたそうです。
私も含め、好きで放っといたわけではありません。

年代によっては、手術ができなくなってしまった人達がかなりいると思うんです。手術ができない自分の体を受け入れ、痛みと戦ってる人達も多いんです。

これから手術をしようと思っている人、手術をした人…だけではなく、手術適応外になった人達の精神的ケアもぜひ、してほしいと思います。
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