http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2011&d=0506&f=national_0506_013.shtml
【米国ブログ】福島原発、日本政府と東電の情報隠ぺいが世界を混乱 ～ ｂｙサーチナ
健康問題に関する情報を提供する米国のサイト「ｓｔｕｄｉｏｂｒｕｔｔｏｍｅｓｓｏ」では、福島第一原子力発電所事故で、放射線被ばくに関する情報が乏しいことが、精神不安を引き起こす可能性があると記している。
筆者は、福島第一原子力発電所の状況に関して、日本政府と東京電力による明確な情報提供が不足していると批判している。また不確実な情報が錯綜（さくそう）し、混乱したニュースが世界中で報道されたと指摘している。
その一例として、ウィーンに拠点を置く国連放射線影響科学委員会（ＵＮＳＣＥＡＲ）のウォルフガング・ワイス委員長は先月6日、日本政府は福島原発事故はチェルノブイリ原発事故と、米スリーマイル島原発事故の中間程度と述べ、人体に深刻な被害をもたらすとは考えられないと独自の判断で語っていたことを挙げている。
その後、日本政府は先月12日、福島原発事故を国際的な評価に基づく事故評価として最悪の「レベル7」に引き上げたが、求められている情報が不足していることから、憶測が広がるのではないかと批判している。
筆者は健康被害についても語っており、国際原子力機関（ＩＡＥＡ）によると、チェルノブイリ原発事故で、1800件の甲状腺がんが発見されたと記している。
福島第一原発事故：小出裕章 2011.4.28
その後世界保健機関（ＷＨＯ）の調査で、子供や若年層に発生した700件近い甲状腺がんがチェルノブイリ事故と関連付けられたが、ほかのケースは直接的な関連があるかどうか確定されなかったと説明。
筆者は、日本当局が原発周辺地域で子供たちの甲状腺被ばく調査を実施したことについて評価しながらも、しかし、原子力災害でしばしば見落とされがちなのは、被災者の精神的負担だと記している。
ＩＡＥＡは1991年にチェルノブイリ事故における心理的被害が生物学的危険性と比較して不相応に大きいと結論付けていると述べている。
筆者は、事故によるもう一つの健康被害は、放射線被ばくの健康への危険性に関して情報が乏しいことだと指摘し、このことが精神状態の悪化を引き起こすと懸念している。
筆者は、福島原発事故の長期的見通しは立たないままだが、日本は一歩前進して、今後の十分な安全性や管理システム、サポートについて明確に提示し、情報を公開することが求められているとの見方を示している。
福島第一原発 内部映像：青山繁晴 2011.4.22
