特捜の歴史的犯罪に手を貸す小沢控訴  by 永田町異聞

2012年05月14日 | 日記

特捜の歴史的犯罪に手を貸す小沢控訴

近頃はやりの船中八策とくれば、司馬遼太郎がその話の途中、おりょうとのからみの場面で、龍馬に語らせたこのセリフを思い出す。


「人の諸々の愚の第一は、他人に完全を求めるというところだ」


だから、どうでもよいことで、争いが起こる。知恵がないから、いつまでも長引く。


検察が不起訴にし、東京地裁が無罪にしたにもかかわらず、指定と名のつく弁護士から控訴されるという珍現象も、諸々の愚のひとつにあげられよう。


資産家の娘を妻に持つ小沢一郎という政治家が4億円を持っていて、自分の政治団体に預けた。小沢にすればそれだけのことだ。


政治団体の会計責任者がその4億円を定期にして銀行から4億円のカネを借り、その年の政治資金収支報告書に「小澤一郎から借入金4億円」と記載した。


土地の代金を支払った日から、2か月ちょっとずれた翌年の初めに土地を登記し、その日を取得日とした。


これについて、小沢が4億円を持っていたことを隠そうとした工作であるように想像するのは勝手だが、完全隠蔽を企図したものなら、もっと違う手があるだろう。


どうみても、不手際とかミスの類で、従来だと報告書の修正ですんだていどのことである。


それを、いつまでも、果てしなく、統治機構の改革を掲げてきた政治家を悪者だと小突き回し、食いものにし、村八分にしようとする。


正義を勘違いした検察の病いは、指定弁護士とやらに感染し、そのウイルスは、控訴発表の朝まで「弁護士としてやるべきことか」と逡巡した良心の最後のかけらさえ粉砕した。


大手マスコミにとっては長い審理の末の「無罪判決」よりも、三人の指定弁護士が挙手で決めた「控訴」のほうが重大であるらしく、党員資格の復活が時期尚早だと言わんばかりの報道ぶりだ。


前原政調会長の言うように「三審制」に重きを置くならば、判決さえ出ていない段階で、なぜ党員資格を停止したのか、理屈がわからない。一審の判決を軽視する姿勢は政治家としていかがなものか。


それにくらべ野党でありながら、自民党の小野寺五典がツイートした以下の発信はごく普通の感覚で、これこそ人の好き嫌いや政治的思惑に左右されないコメントと合点がいく。


「今回の控訴には疑問が残ります。裁判過程をみても控訴審では無罪が濃厚です。いたずらに審議を長引かせ、選挙でえらばれた議員の活動をさまたげるのは議会制民主主義を否定するものではないでしょうか?」


前原だけではない、消費税に命を懸けるという野田首相、「原発を一切動かさないのは日本が集団自殺をするようなもの」という仙谷政調会長代行も含め、民主党中枢は、もはや精神病理学的に興味深い対象となってきた。


ところで、市民団体にもいろいろある。


検察の小沢不起訴を不服として検察審査会に申し立てた市民団体は代表者名など素性を明らかにしていないばかりか、市民オンブズマンのようにHPを立ち上げて公開することもない。


まさに、市民感情という得体の知れないものを旗印に、気に入らぬ人間を潰そうとする、現代の魔女狩りといえる。


一方、石川議員の聴取に関する虚偽報告書を作成した田代検事や当時の佐久間特捜部長らを最高検に告発し受理された「健全な法治国家のために声をあげる市民の会」(八木啓代代表)は、記者会見まで開き、テレビやネットに姿をさらして勇気ある行動を続けている。


その活動のなかで、重大な事実が判明し、司法記者クラブで発表した。八木代表が入手した東京地検特捜部の捜査報告書。これをダウンロードして目を通すと、田代検事の報告書のほか、木村検事、斎藤検事(副部長)の報告書も含まれていた。


本来、不起訴を問題にしている検察審査会に対しては、なぜ不起訴にしたのかの理由を重点に検察は説明すべきである。ところが、検察審に提出されたこれらの報告書は審査員を強制起訴判断に誘導する目的をもって作成されたとしか考えられない内容だった。


たとえば木村検事が平成22年5月19日付で作成した捜査報告書の「捜査により判明した事実等」には以下のように記されている。


1.小沢事務所が受注業者の決定に強い影響力を有すると目されていた胆沢ダムの二つの工事の入札時期に、陸山会に各4億円の不自然な現金入金があったこと。


2.小沢事務所が胆沢ダムの2工事に関して水谷建設から合計1億円を受領し、最初の5000万円が本件4億円に含まれている可能性が高いこと。


3.小沢らは、本件4億円及び平成17年3月の4億円の各出所について不合理な説明に終始して、出所を明らかにしないこと。


証拠もなく、勝手に検事が当て推量しているだけの内容を、「捜査で判明した」としている。これでは素人の審査員が騙されるのも無理はない。


読売新聞でさえも、5月5日に次のような記事を掲載した。


「当時の東京地検特捜部長だった佐久間達哉検事が、同部副部長が作成した別の捜査報告書について、小沢一郎元代表の関与を強く疑わせる部分にアンダーラインを引くなど大幅に加筆していたことが分かった」


当時の佐久間部長以下、特捜部の強硬派が、不起訴処分に納得できず、検察審を利用して小沢起訴に持ち込もうと躍起になっていた様子がうかがえる。


まさに、歴史に残る東京地検特捜部の組織的重大犯罪といえる。


最高検は、大阪地検特捜部よりはるかに悪質なこの身内の犯罪を厳正に受けとめ、歴史に恥じぬ捜査を進めるべきである。


迷える指定弁護士の三人には、一刻も早くこの佐久間グループと同じような呪術的な精神症状から脱け出し、ことの本質が見える眼力を取り戻されるよう祈るばかりである。


新 恭  (ツイッターアカウント:aratakyo)


民主党・小沢元代表の政治資金問題

2012年05月11日 | 日記

民主党・小沢元代表の政治資金問題

<石川議員再聴取>担当検事「供述維持、幹部が指示」

小沢一郎・民主党元代表の政治資金規正法違反事件に絡み、元秘書で衆院議員の石川知裕被告(38)を10年5月に再聴取した際に「虚偽」の捜査報告書を作成したとされる田代政弘検事(45)が検察の内部調査に「(元代表の関与を認めた)石川議員の捜査段階の供述を維持させるよう一部幹部から指示された」と話していることが分かった。検察当局は指示の意図を確認するため、田代検事の当時の上司らから聞き取りを進めている模様だ。(毎日新聞)

 【特集ワイド】「小沢元代表は推定有罪」の罪

 石川議員への再聴取は、東京第5検察審査会が元代表について最初の起訴相当議決(10年4月)をした後の再捜査時に行われた。複数の検察関係者は「通常こうした再聴取では相手に自由に話をしてもらう」と指摘する。

 だが、関係者によると、田代検事は「石川議員の供述を維持させろという一部幹部からの指示があった。別の上司からは『(再聴取を)頑張れ』などと言われた」と内部調査で説明しているという。

 実際に行われた再聴取では、石川議員が冒頭から「無罪になるわけないですから」などと発言。自身が「隠し録音」したICレコーダーの内容をおこした文書によると、5時間を超える再聴取のうち約20分経過した時点で「今までの(供述)を全部翻すことにはならないでしょ」などと、大筋で供述を維持する姿勢を示した。

 しかし、田代検事はその後も「検審、ま、うち(検察)の方針もそうだけど、石川さんが今までの話を維持してきちっとね、話をしている限り、多分、(元代表が)起訴だということにはならないんだろうと思うんだよ」などと繰り返し念押ししていた。

◇「虚偽」報告書…故意の立証困難

 田代検事は、実際にはなかったやりとりを捜査報告書に記載したことについては「逮捕時の取り調べと記憶が混同した」と述べ、故意の虚偽記載を否定している模様だ。

 捜査報告書には石川議員の発言として「検事から『ヤクザの手下が親分を守るためにうそをつくのと同じようなことをしていたら選挙民を裏切ることになる』と言われ、小沢先生へ報告し、了承を得たと話したんです」などと記載されていたが、実際には再聴取時にこうしたやりとりはなかった。この捜査報告書は東京第5検察審に送られ、2度目の起訴議決の根拠の一つになったとされる。

 このため元代表への無罪判決で東京地裁は「事実に反する捜査報告書を作成し、検察審の判断を誤らせることは決して許されない」と厳しく批判。「経緯や原因の究明については検察が十分調査し、対応することが相当」と調査を求めていた。

 この捜査報告書を巡っては、市民団体が田代検事や当時の幹部ら計7人を最高検などに刑事告発。検察当局は今月中にも処分を決めるが、「故意」の立証は困難として、不起訴の方向で検討を進めている模様だ。


【関連記事】
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クローズアップ>小沢元代表、復権遠く かすむ倒閣戦略
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指定弁護士側が小沢氏控訴へ

2012年05月10日 | 日記

指定弁護士側が小沢氏控訴へ

今日は雨の中バッファローで知り合いに会ってランチしてきました。やっぱりカナダと違ってアメリカは建物にお金がかかってるなという印象を持った。大学や普通の民家などカナダよりも大きくて立派だった。最近、ワシントンに行ってきたカナダ人の友人も美術館や博物館の規模の大きさに度肝を抜かれたと言っていた。



さてさて、いよいよ今日の午後、小沢裁判で無罪判決を受けた小沢一郎氏について、検察官役の指定弁護士側が、控訴した。指定弁護士が、控訴を断念すれば小沢元代表の無罪が確定するはずだったが、控訴したので東京高裁で審理が続くことになる。

無罪判決が出た直後に大室弁護士は「問題意識は3人とも同じだった」と説明。「自分たちは弁護士だから、有罪を求めて控訴しにくい」とし、「心証としては黒(有罪)だと思っているから控訴したいという思いがあるが、(判決を)覆せる確実な見通しがないのに、長く被告の立場に置いていいのか、という思いもある」と話していたにもかかわらず、控訴したということは、アメリカ様からの指令があったのか、野田政権からの命令だったのかわからないが、よほど小沢氏を裁判にしばりつけておき、身動きがとれないようにしたいのだろう。

一方、控訴期限の3日前に、民主党がというか、輿石幹事長の独断のようだが、小沢氏の党員資格停止処分が解除された。民主党員の中には、小沢氏の党員資格停止処分を解除することに意義を唱えたものがいたとか。下の会見でお馬鹿な記者が、意義を唱えたのは誰かと聞いていたが、そんなことを輿石幹事長が教えるわけないだろ。それにしても、報道と実際の会見の様子が全く違うのには、いつもながら、メディアは信用できないとの思いが強まった。

輿石幹事長定例会見 2012年5月7日

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それにしても、有罪にできる可能性も低いのに控訴するとは、ただの小沢氏に対するいやがらせにすぎない。悪意だけが感じられる指定弁護士側の判断にあぜんとした。



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民主:小沢元代表の党員資格停止処分の解除了承・・・戦々恐々の議員たち

2012年05月09日 | 日記

民主:小沢元代表の党員資格停止処分の解除了承・・・戦々恐々の議員たち (政経徒然草) 
http://www.asyura2.com/12/senkyo129/msg/815.html

 

民主:小沢元代表の党員資格停止処分の解除了承・・・戦々恐々の議員たち
http://haru55.blogspot.jp/2012/05/blog-post_08.html

当然と言えば当然の話で、異論を唱える議員がいたら、「小沢さんの面前で言え!」と言い放てばいい。小沢さんの面前で異論を唱えられる議員は、いないだろう。威勢のいい前原氏でも小沢さんの前では「借りてきた猫」状態だろう。

民主党は7日の党役員会で、政治資金規正法違反事件で無罪判決を受けた小沢一郎元代表について、党員資格停止処分の解除を了承した。8日の常任幹事会で正式決定される。
輿石東幹事長が党役員会で処分解除を提案。輿石氏はその後の記者会見で「異論もあったが最終的に一任を受けた。明日の常任幹事会で党内手続きに入る」と語った。
(毎日新聞 2012年05月07日 18時40分)

では、なぜ野田首相や前原氏、岡田氏、仙谷氏らは小沢さんの復権を恐れるのだろう。簡単に言えば「小沢さんの政治家としての実力を無意識に認めている。」からに他ならない。
自分たちより実力が上だと無意識のうちに認めているからである。(彼らは否定するだろうが・・・)

私たちの実生活でもよくあることだが「自分より頭のいい人」や「自分より顔がいい人」には、心のどこかで潜在的に対抗意識を燃やすものである。
つまり、彼らは自分たちは小沢さんと同等の実力を持っていると表面上では装っているのだが、心の片隅には「妬み」や「嫉妬」に近い気持ちが存在し、小沢一郎の存在自体が邪魔だという意識をもっているのだろう。
実際には実力は「月とスッポン」くらいの差があるのだが・・・。

この問題で本来、問われなければならないのは小沢さんの党員資格停止処分解除ではなく、党員資格停止処分が妥当であったかどうかでなければならない。その決定方法が妥当であったかどうかでなければならない。
なぜなら、検察が2度に渡り不起訴処分にしている。検察審査会はその名の通り、検察の捜査や判断の妥当性を審査する会であり、強制起訴(この名前自体がおかしいと思うのだが・・・)は裁判で検察の判断の妥当性を問う為の手続き上の起訴でしかない。以上からも、当時の民主党執行部の党員資格停止処分は、妥当であったのか。
そして、この処分を下したことが、その後の民主党内にどのような影響を与えたかのかも検討されなければならない。
一貫して、「挙党一致」を訴え続けたのは小沢さんであり、鳩山氏であり輿石氏である。それを拒否したのが菅前首相であり前原氏であり、仙谷氏であり岡田氏らである。
党員資格停止処分が、彼らの「小沢排除」の手段の一つとして使われたことは、ほぼ間違いのない事実で、このことにより党内に決定的な亀裂を生みだしたことも、また事実である。
そして、このことが民主党に甚大な悪影響と損失を与えたことも、まぎれのない事実であり、処分を受けるのは当時の幹事長であった岡田氏であるというネット上にある批判には理がある。

これらのことからもわかるように、菅前首相を始めとする反小沢と呼ばれる議員達には、「党内をまとめる」という意識は薄く「小沢さんを民主党から追い出す」ということしか頭にないようだ。
つまり、彼らこそが「反党行為」をしている当事者である。彼らにそういう認識があるのかどうかはわからないが「党内がまとまらない元凶」は彼らの方である。それが、事あるごとに「党内がまとまらないのは小沢一郎のせいだ」と叫ぶ。
「都合の悪いことは、なんでも小沢一郎のせいにする」という彼らの人間性こそが問われるべきではないのか・・・。これらのことからも本来、民主党から出ていくべきは彼らでなければならない。小沢さんがどう動くか・・・。不安で眠れない議員もいるに違いない。

さてさて、相変わらず小沢さんを国会で証人喚問するという動きが野党の中にあるようだが、この話は根本的におかしい。証人喚問するならば本来、国会に招致すべきは、本人には申し訳ないが石川議員であろう。(・・・と思う)
つまり、一審で有罪判決を受けた石川議員はスルーして無罪判決を受けた小沢さんを招致するという矛盾に野党の議員たちは気づかないのだろうか・・・。
当然、石川議員に証人喚問を要請しても本人は控訴中なので、出席を断るだろうが・・・。
ここにも「小沢一郎を出汁に使う」という政党や議員たちが存在する。
彼らもまたマスコミと同じレベルの人たちである。

反小沢と呼ばれる「既得権益維持派」の人たちに共通する要素の一つとしてあげられるのが「発想の柔軟性がない」という点である。そして「戦略性」が無い点である。
今回のフランス大統領選で勝利したオランド候補の政策にはいくつかの面白い政策がある。
二つほど取り上げてみたい。
一つが「公務員の3万人増員」であり、もう一つが「年金受給年齢の60歳引き下げ」である。
一言で言うなら「逆転の発想」である。
この二つの政策には、明確な戦略が見て取れる。
一つが前政権との明確な政策方針の違いを打ち出し国民の関心が高い「雇用」に力を入れることを具体的に表現したことである。
二つ目が、「心理的経済効果」に焦点をあてたことである。
つまり「年金の受給年齢の繰り上げ」は国民の心理的不安を増大させる。それにより経済や雇用にも悪影響を及ぼす。
「バラマキ」という批判もあるようだが、財政一辺倒の発想から「国民の心理効果」にまで踏み込んだ発想での政策立案には注目する必要がある。

フランスに限らず多くの国で「変革」が求められている。
「財政一辺倒の発想からの脱却」ことが、今、求められて最大の政治課題ではなかろうか。