アトリエ 籠れ美

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平成27(2015)年5月4日より

風景画追試その13

2016-10-03 13:30:54 | 絵画制作記、スケッチ記、版画制作記
 「第4技法テスト(油絵最終テスト)その9」と「風景画追試その12」に続いて、この「風景画追試その13」をやりました。

 とはいっても今日は、次の模写2枚のための下準備。つまり再利用カンバスを塗り潰しておく作業。でその写真がこちら。



 今回はP12号とP8号を用意。今までは再利用カンバスを塗り潰すのに、新規カンバスを使うのと同じように独自の下地作りをしていましたが、「第4技法テスト(油絵最終テスト)」の成果を踏まえ、単に白で塗り潰すだけにしました。シルバーホワイトだけで良かったのですが、敢えてチタニウムホワイト(写真右上、ミノーではなく普通のクサカベ)も使ってみました。両者を適当に混ぜたり、あるいは単独で使ったりと、大した意味はありませんが、あれこれ楽しんでみた次第。

 2枚とも元の絵(左は油絵を独りで描き始めた頃の最初期の作品、右は昔の風景画だがうまく油絵具を使いこなしていない時期の作品)が、透けて見えていますが、私はこの程度でいいと思っています。逆さまにしてイーゼルへ乗せ、茶系絵具で下描きしてしまうつもりです。見づらいといえば見づらいですが、所詮模写習作ですし(つまり発表する気はありませんし)、ひとつの実験、または経験としては面白い。

 そして今回の模写作品はこちら。


「ヴァルモンドワの下草」シャルル=フランソワ・ドービニー


「池」フランソワ=ルイ・フランセ

 もちろん、どちらも「フランスの風景 樹をめぐる物語」展の図録から採っています。P12号は「ヴァルモンドワの下草」、P8号は「池」に使います。

 今回は前回の2枚とは違い(とはいえ、うち1枚はまだ制作中ですが)、茶系や黄土系、つまり土性絵具でしっかり下描きするつもりでいます。前回と同じことをしてもつまらない。とはいえ元の絵は2枚とも土性絵具でしっかりとデッサンして描いていくような描き方はしていないはずですが、今回は敢えてそれをしたいのです。

 というのも特に「ヴァルモンドワの下草」は、実物が写真とは違って緑が強くないですし、写真の色彩はあまり美しくないので、今回は色彩は好きに変えてしまおうと思っています。「池」の方はそのまま色彩の再現を狙いますが、土性絵具でしっかり下描きしても色を似せられるのかを試したいのです。

 10月の中旬から下旬にかけて指触乾燥も遅くなってくるので、制作速度は落ちると思われますが、急ぐものではないので、また勉強でやっているのですから、じっくり楽しんで取り組みたいと思っています。

 付)本当は今日下描きを始めるはずだったのですが、予定がずれ込んでしまいしました。済みません。

 蛇足)この「風景画追試」は制作過程を写真掲載しているので、私の絵が上手か下手かはともかく、実際に油絵を制作している人にとって何かの参考にはなるかと思います。特によそゆきの描き方はしていませんので、私にとって、いつも通りの仕上がり具合です。


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