アトリエ 籠れ美

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平成27(2015)年5月4日より

クラッシックギター、独学中その6(クラッシックギターの構え方)

2024-05-27 03:00:00 | 将棋、チェス、囲碁、麻雀、花札、クラッシックギター、社交ダンス、乗馬、書道
 どこかで記事を入れようと思ってたんですが、ずるずると延びてしまい、今日になってしまいました。

 前回の記事で

 この2冊も参考にしながらと書きましたが、幸い、

 この教本を(この記事の見出し画像拡大再掲)

 順調に進められているので、上記の2冊の出番は今のところなさそうです(たまに見てたりしますけれど)。

 毎朝の40分に加え、休日に取れるなら3時間でも4時間でも、あるいはそれ以上の時間を充てています。


 実はこの教本の「第一部 基礎編」を2年間かけて習得するという壮大(?)な計画を立ててましたの、私。それぐらいの悲壮感、危機感を持っての再開、三度目の正直でした。

 もしそれがダメなら、つまり2年間で「第一部 基礎編」が難しそうなら、先程の2冊に切り替えるつもりでした。

 これは教室に通い始めたときに思ってたんですが、自分としてはこの基礎編で十分だなと。基礎編さえ無事にできれば、もうこれは御の字。

 この気持ちは今でも変わってません。この教本では基礎編の次に、初級編、中級編、上級編とあるんですが、とてもとても。そんなことはできなくてもいいです、っていう。

 基礎編さえ習得できれば、簡単な曲なら練習して弾けますので、それで十分。

 もちろん、人間には欲がありますので、基礎編を卒業できたら、はい、次、初級編ということになりますけれども。

 そしてもしやれるんだったら、どんどん進めて、この本一冊何とかしたいですよ、そりゃ。


 そんなつもりで地道に、こつこつ、急がずにやってます。納得するまで先には進まないと決めてますので、実にのんびりしたものです。

 再開して約2ヶ月経ち、現在は基礎編の練習16をやってます。どうやらこの分だと、年内には基礎編を終わらせられそうです。ひょっとしたら、もっと早いかもしれません。


 こうして再開してみて、つくづく思うのは、クラッシックギターって、構えるまでが大変なんですよ。

 つまりは椅子に座り、足台を使い、ちゃんとギターを膝に乗せられるか(弾いているときにぐらつかないか)、右腕の位置(ギター側面のどこに乗せるのか)、そして左親指の位置(フレット裏側のどこに当てるのか)。

 これらがちゃんと決まれば、あとは勝手に自分で練習できます。つまりギターを構えるという、この初歩の初歩を、手取り足取り、懇切丁寧に、教えるのが、本来の先生の仕事。ところが、これをちゃんとやらない、だからダメ。

 はっきり言って、私が先生できますね。大してどころか、ほとんど何も出来ない、弾けない私が。断言できます。

 身長や腕の長さ、手の大きさは人によって違いますから、個々人に合わせて、構え方を徹底的に細かく変えていくのが大切。そこさえ決まれば、もう卒業なんですよ。あとは好きにやりなさい、っていう。

 指を開く練習なんて不要ですよ、これは完全に科学的、人間工学的な問題なのであって、練習するもんじゃないですよ。ネックの高さと、それに合わせた、左手の角度、そして肩の上げ下げ、肘、つまり脇の開け閉め、こういったことで解決します。

 解決しますっていうか、そういうことをちゃんと弾ける人はもう無意識にやっているんですよね、だからそれを初心者には意識して教えないといけないんだけど、自分は弾けるもんだから、まさに無意識なもんだから、それに気づかない、教えられない。はっきり言って先生失格ですよ、こういう人たちは。

 そしてそういう人たちが先生やるもんだから、みんな挫折してやめていくという。当然ですよ、当たり前ですよ。だから私も苦労しました。

 こっちは膝に乗せたギターがぐらつくまま、右手はうまく動かないし、左手は指が開かない。全てが不安定で、不安なまま。挙げ句の果てに音符も覚えて、早くテンポ100で弾けるようにと言われる。自分が弾けるのと教えるのが上手なのは別。

 こうした人たちは忘れちゃってるんですよね。かの巨匠、イエペスは科学的に弾こうとした、合理的に、つまりできるだけ無理しない弾き方を追究したそうじゃないですか、ほら見たことか。



 もしクラッシックギター初心者で、ギターの構え方で困ってこの記事を読んでいる方がいたら、必ず足台を使い、膝に乗せたギターは、右肩の力を抜き、右腕の重み(抜いた右肩の力が右腕に伝わる)で押さえて、安定させること、ネックの高さは人それぞれで構いませんが、左親指は左人差し指ではなく、左中指と左薬指の間の反対側に置いてみること、脇を締めてみること、これらで改善、あるいは解決します。

 左手がうまく使えず困っているなら、一度わざとネックを低くして弾いてみて下さい。そうすると左肩の上げ下げ、脇の開け閉めを意識してしないと弾けないのがよくわかると思います。そして左手首をある程度前に出し、指板に対して左手のひらを平行にするのではなく、ある程度開かないと(斜めにしないと)弾けないことにも気づくでしょう。

 要するにギターは体全体を使って弾くものです(おそらくギターに限らず楽器全般に言えるはずです)。だからギターを弾いて音を出す度に、つまり一音、一音出す度に、実は、ごくわずか、微妙で気づかないときも往々にしてあるいでしょうが、手首や肘、肩は動いているのです。

 左手の押弦には古典的(オープン)と現代的(クローズ)がありますが、後者が誕生したのは、左親指を左人差し指の反対側にどうしても置きたい、置かないといけない、という考えからだと私は思ってます。必ずしも左人差し指の反対側である必要はありません。

 また左手の押弦は、ネックを高くすればするほど、左肩の落とす(左肩の力を抜く)ことになり、左肩の重みで行うことになります。これを省エネとか言う人もいます。

 これはネックを低くしても可能です。指で押さえるのではなく、弦を引く感じでしょうか。弦に指をぶら下げる、とでも言えばいいでしょうか。

 ということはクラッシックギターでは、右手でも左手でも、結局は、肩の力、抜いた肩の重みで、弾くということになります。これは究極的、理想的というわけではなく、これが本来です。本質的にそうなのです。



 話を戻しまして、前回の記事で「音符を忘れてます、いつか思い出すんじゃないかと」って書きましたが、ちょっと苦労しましたが無事に思い出しました。また「指が開かない」とか書いてましたが、上記の通り解決。

 そして前々回の記事で「ギターの構え方でなぜうまく構えられなかったのか、とてもここでは書けない恥ずかしい理由がありました」と書きましたが、これはわたしの勘違いでした。ここで言う構え方とは膝に乗せてぐらつかないようにすることですが、それも上記の通りで解決。


 それと肝心なことをひとつ。私は爪を伸ばしてません。職業上、それが難しいということもありますが、単に爪を伸ばすのが嫌。好きでない。不衛生とは言いませんが、そんなことに気を遣うのが嫌。なので私は爪でなく指で弾いてます。


 まだまだ初心者で初級者にもなってない身ですが、この2ヶ月ほどで随分、私のクラッシックギターの腕前(?)も成長しました。

 今進めている教本の練習23が終わったら、また記事にしたいと思ってます。


 付)クラッシックギター初心者のために書くべきことがまだまだありまして、それは初見演奏や譜読みなどについてなんですが、日を改めて。


 注)ネットにかなりの情報が落ちてます。しつこく検索して拾い上げていけば、手助けになってくれます。左親指の位置を中指と薬指の間にするというのは、自分で出した結論でしたが、似たような話がネットにありました。


 蛇足)繰り返しになりますが、ちゃんとギターを構えることができれば、あとは勝手にやればいいだけです(現に私がそう)。逆に言うと、そこに辿り着くまでが大変。

 私の場合、幸か不幸か、とんでもなく苦労したので、今やっている教本の難しさなんて、ギターをちゃんと構えられるようになった喜びに比べれば、たかが知れてます(って気分、気分はそうなんだけど、実際は、ひぃーひぃー言って練習してます)。