アジアはでっかい子宮だと思う。

~牧野佳奈子の人生日記~

日系社会への第一歩。

2012-10-27 | お知らせ


再来週1週間、フィリピンに行きます。

目玉は2つ。

・ミンダナオ島・ダバオで、日系フィリピン人のこどもたちと文化交流
・市民運動で廃止にしたという原発&米軍基地の取材

ダバオの方は、今年7月に出会った人たちとの交流事業が実現するもの。
5年程前に日系フィリピン人の存在をガイドブックで知って以来、いつかコミットしたいと思っていたのがついに叶います。

チャンスをくれたのは福井県AALA(アジア・アフリカ・ラテンアメリカ協会)のK先生とY先生。
3年前に中国・南京に一緒に行って以来のお付き合いです。
先生方の目的は原発の方だったんだけどね、そこに半ば無理矢理ダバオをねじ込み、ツアーとして訪問・交流できることになったのであります。

“日系人”ということに昔から妙に惹かれているのですが、…なんでだろう、と改めて考えてみる。
すると、恐らくなんですが、自分はアイデンティティの問題にとても興味がある人間なんだろうと思えてきます。
自分の中に流れる血、ルーツ、存在意義、そういうものに、なぜかこだわってしまうタイプの人。

もし自分が異国に住んでいて、自分の中に日本人の血が流れていたら。
もしくは、今の自分に別の民族の血が流れていたら。

…どんな風に感じるのか全然わかんない。

その分からなさが、私の行動の大きな力になっているんだと思う。


ひとつ想像するのは、自分が本当に心地いいと感じられる“居場所”を見つけるのが、とても難しいんじゃないかな、ということ。
日系フィリピン人の人たちも、戦争を境にフィリピン人社会からはじき出され、肩身の狭い思いと生活を強いられてきた。
つまり居場所がない。物理的にも住む場所がないから、山奥に身を潜めて、学校にも行かずに何十年も貧困に耐えてきたんだそうです。
(ちなみに、戦前からフィリピンに住んでいた開拓日本人たちは、戦中に徴兵された後、他の日本人兵と一緒に強制帰国させられ、その時連れて帰れなかった家族や子孫が今の日系フィリピン人になっているのだそうです。日本政府は未だ「全ての日本人とその家族を帰国させた」との見解で、フィリピンに当時の日系人はいないという立場なんだとか。(日系人会前会長のプレゼンより))

そんなこんなで、自称・アイデンティティと居場所探し研究家は、新しい境地を求めて再びフィリピンを目指します。

原発もちゃんと見てきますのでね。
市民組織の代表にもお会いできる予定です。すごーい。