勝手にお喋りーSanctuaryー

マニアックな趣味のお喋りを勝手につらつらと語っていますー聖域と言うより、隠れ家ー

今は少し落ち着いて

2009-03-25 | 胸ときめかすお喋り
この記事を書いているのは、1か月も先。

飲み会の後で気まずい別れ方をした後、ショックでブログどころではなかった。
ここしばらくの彼の話も、花の画像も、ずっと後で入れたものだ。

底のない落ち込みから、どうにか上を見始めたのは10日も経ってから。
でもまだそのことを記事に書く気にはならなかった。

そのうちにまた日が経ち、書いておくべきことがたくさんあるなと思った。
だけど彼のプライバシーに気を使って言葉を選んでいたら、記事は完成しなかった。


プライバシーと言う点で、彼は変わった人だと思う。
PCも携帯も、メアドは本名。
余計なものひとつついていない、覚えやすいメアドだ。

さらには、初めてちゃんとしゃべった時、自分のことを殆どすべて話してしまった。
仕事のことやプライベートのこと。
趣味や生活習慣のあらゆること。
履歴書+身上調査報告をまとめて受け取ったようなもんだ。


彼は嘘をつかない。
彼は見栄を張らない。
そんなことをするには、プライドが高すぎるからだ。


だけどときどき、彼の言葉は難解になる。
解読するのに、ひどく時間がかかる。

あの夜、彼が私に語った言葉は、ほとんどがヒエログリフだ。
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桜よ、心あらば

2009-03-22 | 胸ときめかすお喋り
あの日から、彼と連絡が途絶えている。
気持ちが落ちまくって、立ち直れない。

だけどお花見には行く。
なんかが切れてしまっても、行かない、とは決して言えない。
今はその日だけを心待ちにしている。

今年は桜の開花が例年より早いらしい。
困る。
いろいろ予定があって、花見の日は早められない。

どこか咲いているところを探します。

彼がこう言ったんだから、たぶん本当に探してくるんだろう。
そう言う人だ。

毎日桜の開花状況をネットで調べている。
この辺りだと、開花予定は3月末。
予定より1週間早いと、花見の日は葉桜だ。


彼は花の季節にはまだ早い街にいる。
逢いたい気持ちで時を進められるなら。


春くれど 今年の桜 心あらば 花開くのを 今しばし待て
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気まずい沈黙

2009-03-19 | 胸ときめかすお喋り
今日、彼と逢える予定だった。
だけど彼は仕事で海外。
サンフランシスコから帰ったばかりだと言うのに。

でも、その方がよかったのかもしれない。
この前の飲み会で、気まずい別れ方をした。
翌日、彼から電話があった。

私が行きたいと言ったお花見の話。
なのに、私は前日のしこりがなくならないまま、冷たい答えを返した。

長い沈黙…。

考え過ぎないで。
また彼の得意なセリフだ。

なんか理性の糸のどっかしらが切れた。
言うつもりのない言葉が口から飛び出した。


彼の言葉は丁寧だったが、その口調にちょっとだけいらだちがあった。

もうダメかもしれない…。


気持ちは底なしに落ちていく。
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小さな宇宙

2009-03-18 | 胸ときめかすお喋り

Enoshima aquarium:2007.6


彼の腕の中 そこは小さな宇宙

どこよりも安全な場所

傷が癒され 脈が穏やかなリズムを取り戻す

時が止まった

世界は呼吸をやめた

この小さな宇宙の中に いつまでも包まれていたい



壊したのは私

破壊の言葉を口にしたのは私

小さな宇宙が消え去る

彼の優しい笑みが 戸惑いに変わる



二度と戻れない 小さな宇宙

呼吸がとまってゆく
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ぶきっちょ

2009-03-17 | 胸ときめかすお喋り
植物を育てることはできる。
たとえばバラ。

12月に思い切り強剪定をする。
出ている枝のほとんどを、短く切ってしまう。
葉はまるでなくなり、死んでしまったかのように見える。

冬の間に根を強くする。
たっぷりと栄養をやる。
2月頃にはまた葉が出てくる。
5月にはきちんと花が咲く。

そのことがわかっているから、思い切って枝を切り落とせる。
残酷なほど短くできる。
結果が分かっているから。


私は恋を育てるのがうまくないようだ。
今度こそは、と思うのだが、また同じような失敗を繰り返す。
結果が分からないから。

痛い目に遭ったら、それを教訓にすればいいのに。
経験値に変えていけばいいのに。
失敗したところをうまく調整したつもりでも、次のステップで躓いてしまう。

春になっても、切り落とした枝に芽がつかない。
切り方を間違えたのだろうか。
切る時期を間違えたのだろうか。
そんな疑問ばかりを繰り返す。

ぶきっちょな剪定で、また恋を枯らしてしまう。
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眩暈

2009-03-16 | 胸ときめかすお喋り
彼の言葉が頭の中でクルクル回る。
目眩がしそう。

たくさんの言葉。
いったいいくつ理解出来たのだろう。


自分の気持ちを言葉にするのが苦手な私。
心にあるものを何も口に出来ない。
言ったつもり。
いつもそう。

頭の中には山ほどの言葉があるのよ。
ただそれを口にしないだけ。
そして伝わらないまま終わる。
いつもそう。


彼の言葉の洪水に押し流されてしまう。
彼の優しい笑顔に心が麻痺してしまう。


覚えているのは温もりだけ。
それだけが確かなもの。
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Do you want the truth?

2009-03-15 | 胸ときめかすお喋り
彼の家。
彼の家のキッチン。
彼の家のキッチンの黒いテーブル。

お茶、入れましょうね。

白いティーポット。
白いティーカップ。
彼が入れてくれた紅茶。

最近はコーヒーより紅茶をよく飲みます。

黒い椅子。
私には少し高すぎる椅子。
彼の向い側の椅子。

私はそっと切り出した。
彼はそのぶしつけな質問に、よどみなく答えてくれた。

早すぎた結婚。
その理由。
そして離婚。

これは違うなと思って解消を申し出たんですが。

短い結婚生活。
長い別居生活。
そして、裁判。

金出さないと別れてくれなかったんです。

普段の顔とは少し違う。
口調は淡々としていたが、瞳は鋭くなっている。

彼の口から、その本音が語られる。

怖いですね。
はい。

思わず出た言葉に、肯定の返事。

この人を怒らせたら、どんなに謝っても永遠に許してくれないだろう。
嫌われたら、どんなにすがりついても心は遠ざかるだけだ。

大学を出たばかりで、人生の選択を誤った。
彼は今でもその付けを払っている。
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つかまった腕の感触

2009-03-14 | 胸ときめかすお喋り


近くの公園。
この公園の中を彼と歩いたのは、去年の11月だった。
その時、初めて彼にされた質問。

お酒、飲めますか?

酒好きの彼らしい。
最近の学生は缶ビール1本しか飲まない、と怒っていた。
わざわざ泊りがけで合宿に行ったのに。

たくさんは飲まないですけど、夕飯の時にワインを。

この答えを覚えていてくれたのだろうか。
忘年会の時は、わざわざワインを頼みましょうか?と聞いてくれた。

まだ好きだと自覚することもなかった時代。
ちょっと躓いて、彼の腕につかまった。
その時に何かを感じた。
知覚ではなく、感覚。
ずっとつかまっていたい腕。

気付くのがいつも遅い。
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いいとこが見つからない

2009-03-13 | 胸ときめかすお喋り
自分に自信があるかと言えば、密かにあったりする。
他人に認められるかは知らないが、こっそり好きなところはある。
たぶん、誰でも皆そうだと思う。

まったく自分の中にいいところを見つけられなかったら、人生悲しすぎる。
明日から、こそこそ生きなければならない。
と言うか、生きていく自信も失う。

自分に自信がある部分って、長所とは限らない。
これだけは譲らずにやってきたんだよね、なんてことが自信になる。
悪く言えば意地っ張りだったり、頑固だったりの短所がいいところに見える。
かなりの思い込みだから、人からは評価されない。

それでも長いこと、自己評価でやってきた。
特別人からここが優れてる、なんて思われることがなくても大丈夫だった。
だけど今は違う。


彼の前で、私は劣等感に圧倒されてしまう。
どう考えても、アピールポイントが見つからない。
自分が自分で思ってきたより、ダメな人間に感じてしまう。
完璧な負け試合だ。


人と自分を比較することの愚かさを知っているはずなのに、私は今その罠に落ちている。
彼と比較することで、自信を打ち砕かれている。

もう一度初心に戻ろう。
何の欲も衒いもなく、彼に惹かれたいた頃に戻ろう。
優れているから人を好きになるのではない。
相手の長所を数え上げてから好きになるのではない。

自分ではいいところを見つけることが出来なくても、もしかしたら彼が見つけ出してくれるかもしれない。
Comments (2)
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転がる石

2009-03-05 | 胸ときめかすお喋り
 転がる石に苔は生えない

これって長いこと、いい意味だと思っていた。
二十歳過ぎて、苔むした石の方がいいらしいと言うことを知った。
でも未だに納得はしていない。


これしかないと言うものを、人生の早い時期に見つけられた人は幸せだ。
その場に留まり、長い時間をかけて熟成していく。

これしかないと言うものを、見つけるまで探す努力をしてきた人は輝いている。
妥協のない厳しい選択を積み重ね、最後にそれを見つけ出す。

同じ場所に留まって苔むした石。
転がり続けて輝いている石。
どっちだっていいじゃないか。

転がる石が輝くのは、何かにぶつかり、こすれ合い、その摩擦で磨かれるからだ。
ぶつかるのを避けたり、こすれ合うことに耐えられなければ、輝くこともない。


彼は転がる石だ。
そしてまぶしいほど輝いている。
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