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谷津田は野鳥のサンクチュリア

2006年02月02日 | 話題
「あっ、ウグイスだ」「ほら、あそこに、シジュウカラ」
 雲一つない、快晴の1月8日、下大和田谷津田(千葉市緑区)観察会が行われた。この日のテーマは「鳥の観察」。
 冬は鳥をたくさん観られる季節だ。時季によって花や昆虫も観察する。暖かくなったら参加してみませんか。
観察会はちば・谷津田フォーうム、ちば環境情報センターの共催。2000年2月から毎月第1日曜日に欠かさず続けられてきた。
 午前10時、現地に集合した会員は約40人。越川重治さん(国分高校)を先導役に「では、始めましょう」という一同の頭上に早速全長約1㎡のアオサギが悠然とはばたく。
 「ジャッ、ジャッ」と鳴くのはウグイスだ。シジュウカうが雑木林やアシ原で活発に飛び回っている。「おっ、ノスリ(タカの一種、渡り烏)がいたL。スコープで精かんな姿を観察する。突然、ハンターと2匹の猟犬が谷津田に入り込んできた。危険なので観察コースを変更する。結局、1時間半の観察で21種の烏たちを観察した。「例年に比べ少ない。ハンターが入ったのとノスリのせいでしょう」と越川さん。
 「冬の谷津田は越冬する渡り鳥(冬鳥)や山から降りてきた烏たちがたくさん観られる。環境も良好だし、エサが豊富なのです」。鳥たちの隠れる場所も多い。ポカポカと暖かい冬の下大和田谷津田は鳥たちのサンクチュアリ(聖域)だった。過去に観察された烏たちは52種に上る。ちば・谷津田フォーラムの立ち上げにも参加してきた田中正彦さん(憤橋高校)は下大和田谷津田について語る。
 「コンクリートでない土水路であって、なおかつ田んぼと水路の高さが同じ。メダカをはじめ生きものが行き来できる。それに米を作っている田んぼ。この3つの条件が揃うことで生物多様性が維持されている」
 谷津田は昔から米づくりをしながら草刈りや水路の管理など人が自然に手を加えることによって良好な環境が維持され、人問と生きものが共存できていた。その環境が圃(ほ)場整備、耕作放棄や残土産廃による埋め立てなどで荒廃しつつある。人問が手を入れないと谷津田は消滅する。
 「観察会を通して谷津田の良さ、かけがえのない貴重さが分かってきた」という。
 恒例のどんど焼きも行われ、参加の子供たちも昔ながらの火起こし器で火起こしにトライした。
 ◇谷津田観察会は毎月第1日曜日。「中野操車場」バス停前、午前10時集合。参加費300円。問い合わせは℡043-553-7807、センター。交通はJR千葉駅から10番バス停「中野操作場」または「成東」行き「中野操車場」下車。所要時問45分。


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1 コメント

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はじめまして! (しじゅうから)
2006-02-05 14:33:58
しじゅうからを名乗っていますが、去年、一度だけ家にやってきてくれました。庭の餌場にはメジロとウグイスがよく来てくれます。千葉にはいいサンクチュアリがあるようで、うらやましいです。
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