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人&ライフ 西田直海さん(ドロップス主宰)

2006年07月17日 | コラム
 「変わらないねえ、やっぱりそういうことしてるのね」と同級生にしばらく振りで会うと言われるという。
 「皆が仲良くなれる〝しかけ〟を考えるのが昔から好きでした」
幼稚園教諭の経験を生かし子どもの遊びサークル「はらっぱ」を主宰、運営しながら千葉大学工学部都市環境システム学科に入学したのは4年前。子どもたちとの関わり合いの中で「人が人として地域の中で育まれ成長していく〝仕組み〟を作りたいと思いました」。少し前までは街に普通に存在したその仕組みを建築家や環境システムの専門家から先ずは理論的な「街づくり」を学んだ。机の上で「衰退した商店街や地域の活性化」を模索、レポートとしてまとめながら街にも飛び出した。実際に商店街の一角を拠点に「街づくり」を実践した。常に地元住民たちと対話を持ちながらではあったが、彼らの批判や反発には「外からものを言うことの難しさも痛感した」と話す。
そんな中で昨年4月、「建築、デザイン、教育など総合的なプロデュースによる街の活性化」を目指す組織〝Drops(ドロップス)〟を大学の仲間たちと立ち上げた。いよいよ本番だ。稲毛商店街を舞台にフリーマーケット、コンサート、お話し会、絵画展など、様々な活動を繰り広げている。
 シャッターが下りたままになる店舗が一軒、また一軒と増えていく状態に「待った」をかけられるのは地元住民自身なのである。
 「論文やプランだけでは街はつくれません。自分の住む街をいかに魅力的にできるか、センスが問われるのは私たち自身なのです」と西田さん。
 秋には商店街とともに取り組む「灯りプロジェクト」が予定されている。市や県の助成も決まり、活動に弾みがつきそうだ。
    文 やまもとみどり 

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