ブログ あさふれ

朝日新聞読者の皆様へ「あさひふれんど千葉」が地域に密着した情報をお届け!

中高年の健康管理「タバコ税 なぜもっと上げぬ」

2006年01月06日 | コラム
私は愛煙家というよりタバコ常習者であることを告白しておいてから話を進める。
与党間ですったもんだしていたタバコの増税が決まった。
1本当たり1円の増税で、マイルドセブンなら20本入り270円(税157円)が290円(同177円)となり、これで国・地方合計で約1700億円の税収増になるという。
しかし、これまでの自民党と公明党のかけ引きをみていて不満に思ったのは、国民の健康についての論議が聞こえてこなかったことだ。
話は5年前にさかのぼる。平成12年3月に「健康日本21」という国家プロジェクトがスタートした。これは国民の健康維持・増進を目的に栄養・食生活、がん、糖尿病など九つの分野で目標を定め、平成22年までに達成しようという新しい国民運動のスタートだった。この運動の特徴は、それぞれの分野で目標を数値で表し、達成率が客観的に把握出来るようになっていたことだ。
たとえば、胃がんなら検診受診者数1400万人を2100万人以上にするといったように。
分野の中にタバコがある。喫煙が健康に悪いことは誰でも知っていることだから、目標は喫煙率の半減という数値で示されるものとばかり思っていた。
ところが、決定された目標は「喫煙が及ぼす健康影響についての十分な知識の普及」、「未成年者の喫煙をなくす」などという生ぬるいもので喫煙率の減少という数値目標はない。
そこで、タバコ分科会のある委員(医師)に聞いたところ、「喫煙率の半減というのが最大の目標だったのだが大蔵省の横槍に厚生省が勝てなかった」と口惜しそうにいう。大蔵省(当時)は増税するとタバコの売り上げが減り、減収になってしまうことを嫌がったというのだ。さらにタバコ葉栽培農家、タバコ小売店に与える影響などへの配慮もあったというが国民の健康は考慮されなかったのだ。
日本のタバコの値段が安いことは海外旅行先でタバコを買ったことのある人ならよく知っている。たとえば、イギリスでは20本入り1箱が982円(税611円)、アメリカ(ニューヨーク市)では736円(同370円)である。
仮にマイルドセブンの税金を2倍にすると1箱427円、3倍で584円、4倍で741円とやっとニューヨーク並みになる。現在のタバコ税収は約2兆2千億円だというから4倍にすれば9兆円近くになり、国庫が大幅にうるおう。
 問題は値上げによってどれだけ喫煙者が減るかということだ。私は、1箱20円の値上げなら喫煙をやめない。1箱500円になったら本数は減らしても続ける。1000円を超したら、うーん、やめるだろう。
 と、ここまで書いてきて金勘定ばかりしていて、健康のことをまったく考えていない自分が情けなくなった。
(ヘルシスト編集部・鏑木長夫)


最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (くまおやじ)
2006-01-06 16:52:57
始めまして。

おっしゃるとおり、国はこれっぽちも

国民の健康は考えてません。

私は禁煙16年になりますが、この際

挑戦されては?

意外と簡単ですよ。
返信する