朧
唐崎の松は花より朧にて 芭蕉
行き交ふるひとみな美人朧かな 拙
夕方買い物に出かけた。駐車場で合った人は皆美人に見えた。そんなに美人が多いわけではないのに
などと失礼なことを思い出した。年齢で目が見えなくなったか、化粧がうまいのか年頃の女の人は
みな美人に見えるが・・・。春宵一刻値千金のなせる業か・・・。
唐崎の松は花より朧にて 芭蕉
行き交ふるひとみな美人朧かな 拙
夕方買い物に出かけた。駐車場で合った人は皆美人に見えた。そんなに美人が多いわけではないのに
などと失礼なことを思い出した。年齢で目が見えなくなったか、化粧がうまいのか年頃の女の人は
みな美人に見えるが・・・。春宵一刻値千金のなせる業か・・・。
朧は水分の多い春の夜に万物の姿が朦朧と見えることである。琵琶湖に面した唐崎の松が桜の花より朧に見えると詠った芭蕉の名句。花が朧に見えるのは当然であろうが、松の朧を引き出すことによって、湖畔の桜並木や松林のおぼろおぼろとした夕景を愛でる気持ちが伝わってくる。
行き交ふるひとみな美人朧かな 阿部
芭蕉が花や松の朧を詠っているのに対して、阿部句では「行き交ふるひとみな美人」と朧に見える女の美しさを詠っている。春の朧は万物を夢幻の世界に引き入れて人を酔わすのであろう。作者の言うごとく『春宵一刻値千金のなせる業』に違いあるまい。今日は美しい句を読ませていただき有難うございます。
唐崎の松の句はて止めなのに、発句だということがわかりました。芭蕉の句は漢詩・古典が裏に控えているから難しいてすね。 まだ菜の花は咲きませんがそちらはなたね梅雨ですか。「おぼろ月夜」を口ずさんでいます。