会食の電話が二つ春隣
季語 春隣 春近しの傍題 冬も終わりの頃になると寒さの緩む日もあり、樹木の姿、日の光にも春の気配が漂う。暦の上ではまだ寒中だが立春まで指折り数えられるくらいに春は間近い。「春待つ」より客観性があると言えよう。
掲句 明日は二月。まだまだ寒いのだが、少しでも寒さが緩むと間もなく春の訪れを感ずる。春を待つ心は北国の人間には強いのかもしれない。友人から後輩の退職祝いの会の開催の電話がきた。まだ,ふた月も先の話だが、共に元気で会えることがうれしい。
例句 俎に切るとんかつや春となり 小川軽舟