17音の記録 やぶにらみ

気が向いた時の記録

 俳句・無季の句 川柳と 関連記事

春隣

2023-01-31 09:16:47 | 日記
会食の電話が二つ春隣

季語 春隣 春近しの傍題 冬も終わりの頃になると寒さの緩む日もあり、樹木の姿、日の光にも春の気配が漂う。暦の上ではまだ寒中だが立春まで指折り数えられるくらいに春は間近い。「春待つ」より客観性があると言えよう。

掲句 明日は二月。まだまだ寒いのだが、少しでも寒さが緩むと間もなく春の訪れを感ずる。春を待つ心は北国の人間には強いのかもしれない。友人から後輩の退職祝いの会の開催の電話がきた。まだ,ふた月も先の話だが、共に元気で会えることがうれしい。

例句 俎に切るとんかつや春となり   小川軽舟

煮凝

2023-01-30 09:15:33 | 日記
煮凝や魔法使いの若き母

季語 煮凝 煮魚を一晩おくと、煮汁が固まる。これわ煮凝という。煮凝にになるのは小魚か骨のついた切り身魚で、骨に多量に含まれているゼラチン質が冷えると凝結するのである。鯛・鰈・鮫などを煮て流し箱に流し固める。寒中の鮒は特に美味で凝鮒という。肉では鶏肉にゼラチンが多い。 歳時記抜粋。

掲句 昨夜食べた煮魚の残りが冷えて固まっている。煮凝を暖かいご飯に乗せると氷塊する。それを子供のご飯でして見せる。その時の子の表情を思い出してほしい。

例句 煮凝やちちははの世が透けてゐる  山田弘子

寒牡丹

2023-01-29 09:08:08 | 日記
雪国に来たる心地や寒牡丹

季語 寒牡丹 冬牡丹の傍題 十二月から一月にかけて咲く牡丹。春、若い蕾を摘み取って花期を遅らせ、冬期に入ってから花を咲かせるのが冬牡丹である。花には藁苞をし、根本にも敷き藁をして保護する。一般的には初夏に咲く牡丹より花は小さいが真冬の園の中では華やかである。

掲句 藁細工の防寒具を身に着けた牡丹は 昔の雪国の女の人の服装を思い出した。戦後の田舎の雪の日、角巻という毛布に身を包み外出をした婦人もこうだった。

例句 米寿とは第四楽章冬牡丹  石野冬青

jマスク

2023-01-28 09:08:41 | 日記
無駄口の女が外すマスクかな    川柳

掲句 俳句では冬の季語ではあるが 、コロナの流行により今では通年使用され、季語としての役割はうすれた。五月八日以後はマスクの着用は個人の自由になるとのこと。  

氷柱

2023-01-27 08:26:29 | 日記
軒下の歯並びわるき氷柱かな

季語 氷柱(つらら)水の滴りが寒い気候のもとで順に凍って成長したもので、軒端や木の枝、岩石などから円錐状に垂れ下がる。寒冷地では庇から地面までの大氷柱になることも。歳時記抜粋。

掲句 屋根に積もった雪が氷柱になった。条件のちがいでその大小が違う。その状況を句にしてみた。茅葺の屋根では色が付き、その色まで違っていた。

例句 みちのくの星入れ氷柱吾に呉れよ  鷹羽狩行