読んでいると食べたくなるという王道のエッセイ。
るいちゃんにお借りしました。
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寿司屋のかみさんが教える
おいしいもの、まずいもの、どうでもいいもの
著者:佐川 芳枝
発行:幻冬舎
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上質な素材に一手間加えて仕上げる江戸前寿司。
話題にのぼるどれもこれもがおいしそうで、片っ端から食べてみたくなります。
マグロには執着のない私でもトロのヅケあぶりには興味津々ですし、煮蛤なんて想像しただけでうっとり。
でも、それと同じ情熱で納豆巻きも登場します。
そういう「おいしそう」な気分と一緒に人柄も読むような本で、ご主人とおかみさんの働いているところを眺めたり、お話しする声を聴いたりしてみたいとも思わせてくれます。
この店のコレが食べたいと遠方から足を運ぶお客さまがいる一方、カウンターで子どもが「おじちゃん、すごいねぇ」と目を丸くしていたりする幅の広さ。
地元の方の他に、本を読んだことがきっかけのお客さまもたくさんいらっしゃることでしょう。
お店側にしても、お客側にしてもいいことばかりではないのでしょうし、相性の問題も実際にはあるのかもしれませんが、まじめなご夫婦のお寿司屋さんの本は読んでいて楽しかったです。
読みながら、『香菜里屋シリーズ』をちょっと思いだしてしまいました。
おいしいお店の店主とお客、それに謎は相性がいい、ミステリのジャンルですよね。
ああ、よく考えると、それより『裏京都ミステリーシリーズ』のほうかもしれませんね。和食だし。
つくづく惜しいなぁ。北森氏。
自分へのご褒美みたいな。
まあ、私はご褒美もらえるようなことはしてないけど、自分にはアマアマだからいいの。