圧倒的な読後感があるとか、抱腹絶倒とかね、そういうことではないのですが、ちょっと読んでみてほしいと思う本。
にやり、と、笑いたいときにお薦めの1冊です。
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フランクを始末するには
著者:アントニー・マン
訳者:玉木 亨
発行:東京創元社
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収められているのは12編。
『マイロとおれ』、『緑』、『エディプス・コンプレックスの変種』。
『豚』、『買いもの』、『エスター・ゴードン・フラムリンガム』。
『万事順調』、『フランクを始末するには』、『契約』。
『ビリーとカッターとキャデラック』、『プレストンの戦法』、『凶弾に倒れて』。
表紙のイラストは、それぞれの作品の扉絵になっています。
おしゃぶりと哺乳瓶は『マイロとおれ』。マイロは赤ん坊なのです。刑事の相棒が赤ん坊。
斧でかち割られた真っ赤なスイカは『エディプス・コンプレックスの変種』の扉。本篇の中でスイカのようになったのは?
この短編集の作品のもたらす「にやり」は、微妙な感じの笑いだと思います。
なんとなくはんぱな感じ。
100か0かという厳しさはなく、32とか、67とかのあいまいな雰囲気。
この作品集は、かなり人が悪い方法かもしれませんが、オチを予想しながら読むのが楽しいと思います。
あたり。
はずれ。
案外優しい終わり方だな、と思うことがわりと多かったのは、私の発想がグロかったり、クロかったりするということでしょうか。
うーん?そんなはずは…。
ちなみに、この短編集の中ではきついとおもうのは『豚』。
扉絵はお気楽そうなのに。
一番素直に「にやり」としてしまったのは『買いもの』。
お買い物のメモが並ぶだけの作品です。
ただそれだけなのですけれども、くっきりと…。
思いがけないところに、証拠ってできちゃうものなんですねぇ。
うっかり、家計簿とかお小遣い帳なんかつけられませんよ、秘密のある方は。
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