大聖堂 (上)
著者:ケン・フォレット
訳者:矢野 浩三郎
発行:ソフトバンク クリエイティブ
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上・中・下の文庫3巻。
それぞれが厚さ3cmはありそうなボリューム。
12世紀のイングランド生きる人々の運命が絡み合い、織り成す物語だ。
大聖堂をつくりあげることを生涯の夢とする石工棟梁のトムとその家族。
憎悪と愛を抱えながら、何にも縛られず生きるエレンとその息子ジャック。
由緒ある修道院の再興に尽力する聖職者フィリップ。
奪われた伯爵領を取り戻すことを誓うアリエナ。
夢が叶いかけるたびに彼らを襲う陰謀と悲劇。
物語の中で流れる時間は40年にも及ぶ。
内乱のさなか、入り乱れる多くの登場人物の思惑。
希望と絶望。
愛情と憎悪。
祈りと呪い。
栄光と凋落。
相対する人々の欲望のうねりを静かに眺めながら、大聖堂は徐々にその姿を現していく。
久しぶりに長編を読んだ。
壮大な物語。
読み終えると満足感がある。
ゆるゆると高まっていく物語に惹きつけられ、その終結を見届けずにはいられない気持ちになった。
全世界で1200万部というのは伊達ではない。
物語に厚みを持たせる登場人物の多彩さ。
群像劇の醍醐味だ。
誰に軸をおいて読むかで印象がだいぶ違ってくる。
この長大な作品、1度読むだけではもったいない。
時をおいて読み返したい作品だ。
…長いが。
読んだら、はまりそう・・・なにもかも放棄して・・・。そんな雰囲気の話はかえって手が出しづらかったりします。やっぱり面白そうですね。読んでみます。
それ、わかります。とっても。結局買っちゃうんですけど…。
『大聖堂』おススメです。私はわりと時間をかけてよみました。…文字、いっぱいです。
感想、お待ちしていますね。