青草俳句会

草深昌子主宰の指導する句会でアミュー厚木での句会を主な活動としています。

青草7号2

2020年03月27日 | お知らせ
芳草集  草深昌子選

松尾まつを
万緑や君とキスせむ丘の上
令和元年皐月朔日鹿島立ち
南州の像高きこと棕櫚の花
赴任してあらぬ彼方に遠花火
病棟の丸き天窓寝待月
色変へぬ松やはるかに即位礼
落鮎や小鮎川から中津川

菊竹典祥
飛んできて落花の一つ鍬に付く
麦こがし口に這入れば静なり
彼と我漉餡をとる柏餅
幼虫のとことんかじるキャベツかな
昼寝覚め謡の稽古また始め
長茄子や盛り過ぎれば丸々と
秋晴や打込む鍬は土深く


青草集  草深昌子選

佐藤昌緒
老鶯や急坂ゆけば行き止まり
昼寝より覚むるや猫のかほ間近
クリムトの金のようなる代田かな
紙魚の書や眠れぬ夜の入り口に
潮浴や遠目に足の透きとほり
黒雲の西は明るき五月雨
深川や飯屋のおやぢ日焼顔

松井あき子
坂道に柏若葉の門のあり
雲の囲や植込みに雨ちらばりて
川縁の斜面の枇杷のたわわなり
虫食ひの青紫蘇毟る日暮かな
丈高き柘榴の花の雫かな
強羅発殿様ばつた同乗す
白桃に老いの掌丸くなりにけり

最新の画像もっと見る

コメントを投稿