青草俳句会

草深昌子主宰の指導する句会でアミュー厚木での句会を主な活動としています。

「第20回 毎日俳句大賞2016」受賞作品発表される

2017年02月27日 | トピックス

昌子主宰より「第20回 毎日俳句大賞2016作品集」が届きましたので青草会員を中心に入賞作品のお知らせします。
作品集によると、一般の部応募総数約7600句から青草会員の予選通過者の人数が8名で数ある結社の中でなんと第6位です。凄いことです。
(結社名を「青草」と記載されてない方も居たようで実際は10名でした)

○毎日俳句大賞・大賞
 噴煙を縁側で見る帰省かな 鈴木成夫
○毎日俳句大賞・準賞
 人間は言葉に汚れ炎天下 西嶋恵子

一般の部入選作品(以下、青草会員作品を抜粋)
○大串章選 秀逸
 バス降りてみな芒野に吸はれけり 新井芙美
○大峯あきら選 佳作
 風強くありて日向や冴返る 小川文水
○金子兜太選 佳作 
 無花果や埃まみれの乳母車 松尾まつを
○正木ゆう子選 佳作
 無花果や埃まみれの乳母車 松尾まつを

予選通過作品
(大地の俳句)
●宇宙船浮かんでをりし星今宵 松尾まつを
(一般の部)
●薄氷を宝の如く翳しけり 藤田若婆
●水仙と松を活けたり子らを待つ 加藤洋洋
●梅雨空やあれこれ出して白を着る 加藤洋洋
●雨雲のつぎつぎ流れ夏に入る 間 草蛙
●あの人は焼いも好きな人だつた 吉田良銈
●風強くありて日向や冴返る 小川文水
●濡縁に作付話日脚伸ぶ 新井芙美
●ワイシャツに汗のにじめる光堂 森川三花
●春の水小さき影のうごめけり 森川三花
●一発の父の拳骨暖かし 鈴木一父
●朝寒の馬突然に嘶けり 斎藤座禅草
(作品集の掲載順)

入選及び予選通過作品の皆さんお目出度うございます。
そして今回は惜しくも予選通過にまでいたらなかった皆様にも挑戦するという勇気を教えられた思いがします。
まずは投稿しないことには大賞も佳作もないのですから、私も次回は是非挑戦したいと思っています。

折角の機会ですから、大串章先生秀逸選の新井芙美さんの一句を鑑賞させてもらいます。
一句鑑賞 坂田金太郎
バス降りてみな芒野に吸はれけり 新井芙美
 下五の「吸はれけり」に感嘆しました。芒野を詠んだ秀句は多くありますがこの表現に出会ったことはなく新鮮な驚きでした。
箱根の仙石原の停留所でバスを降りて芒原に向って立った時に私も同じような感覚に襲われたことがあるような気がします。
風の強い日で、あの広大な芒原が波立つているようででした。
でもそこで出て来る言葉は「飛び込む」とか「潜る」と月並み言葉ばかりで斬新な表現が出来ないもどかしさに苛立っていたはずです。
言われてみれば、ああ、そうか「吸はれけり」だと大きく頷き納得しました。
逆転の発想で、まさに秀逸です。
言葉の発見とはこういうもので、これが俳句の醍醐味でもあります。
素敵な俳句を鑑賞できたことを喜びびとし打倒「月並み」の励みとします。
有難うございました(金太郎)


結社「青草」総会開催

2017年02月18日 | トピックス

平成29年2月16日、厚木アーバンホテルにおいて俳句結社「青草」の総会が開催されました
(出席者24名、委任状(欠席者)35名、合計59名)
草深昌子主宰、松尾まつを編集長、間草蛙同人会長、他役員及び会則、決算予算の執行部原案が全員一致で承認されました

結社誌「青草」創刊号が2017年2月16日付けで発行され、会員に配布されました。
2015年発足の「青草」は、本日をもって、名実ともに俳句結社として新たなスタートを切ることになりました。

「青草」創刊のことば 
「青草」はあをあをとしています。
「青草」はいきいきとしています。
春は芳しく、夏は茂って、秋は紅葉し、冬は枯れ、やがてまた萌えはじめます。
四季折々の変化こそがもののあわれです。

二度と還らない私たちの命は、変わることなく巡ってくる永遠の命の中にあるのです。
さあ、今を生きる「命のよろこび」を詠いましょう。
主宰 草深昌子

総会の後、青草念句会が催され以下の方が受賞されました
◇主宰賞◇
◎句集繰る寒明けの日の輝きに 結季
◎春泥やおほき子犬の歩きぶり 昌緒
◎蛤や上潮引潮五十年     まつを
◎駅舎から見ゆる御苑や春の星 翔風
◎二十年振りの集ひや春立つ日 文水
◎春耕の鍬追ふ鳥の眼の丸く  春香

◇高得点賞◇
【天】春耕の鍬追ふ鳥の眼の丸く    春香
【地】天空がありどころなり鳶の春   翠
【人】オリオンの落ちてきさうな藍の空 博祥




懇親会では主宰の選評、受賞者の喜びの声やカラオケで自慢の声を競い目出度く終了しました。

写真 狗飼乾恵
文章 坂田金太郎