リベラルくずれの繰り言

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カジノ:横浜市長は市民の反対多数でも「国の動向」しか顧みないのか

2018-09-13 | 政治
横浜市の意見公募でカジノを含む統合型リゾート(IR)に対する反対意見が多数寄せられたが,林文子市長は「市民の関心が大きいことを表わしている」というだけで,反対の声に向き合う様子がない(朝日新聞2018-9-12横浜版).
「中期4カ年計画」というものの「素案」に対して5月に意見公募を行なったのだが,830の個人や団体から寄せられた計2129件のうち,IR関連が433件で,その9割以上が反対する内容だったという.それにもかかわらず,市議会に提出された「原案」では,「国の動向を見据え,検討」と素案と表現が変わっていない.これでは何のための意見公募だったのかわからない.
林市長はもともとはカジノ誘致に積極的だったが,市長選を機に「白紙」にトーンダウンした経緯がある.だがその後も「国の動向」ばかり気にしていて,市民の思いをくみあげる気配はない.「カジノをやったら次の選挙で落ちる」くらいの危機感を覚えさせなければ,政府にすり寄るつもりだろう.
そもそもカジノについて市民から意見を募るべきだとの声も以前からあるが(今回のは「中期4カ年計画」についての意見公募だった),市長は「IR実施法は成立したが,政省令などで定められる項目が数多く,現時点で市民に意見をいただく段階ではない」と突っぱねたという.だが事業者からの情報収集はすでに始めている(過去ブログ).林市長はいったいどちらを向いているのか.
(それにしても,「政省令で定められる項目が数多」いというのは,法案審議の段階でも問題視されていたことだが,自民党・公明党は先の国会での法成立を強行した.政令指定都市の市長が市民に問うこともできないあいまいな内容の法律だということがはからずも露呈した.)

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関連リンク:
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