安倍政権が幕を閉じてアベノミクスに関する総括が当ブログも含めあちこちで行なわれているが、「多事奏論」(朝日新聞2020-9-16)が端的にまとめていた。
「輪転機をぐるぐる回して日本銀行に無制限にお札を刷ってもらう」
「建設国債を大量に発行し、日銀に全部買ってもらう」
これがアベノミクスの本質だ。安倍氏自身が、自民党が政権に返り咲いた2012年の総選挙に向けた全国遊説で触れ回ったことだ。「アベノミ . . . 本文を読む
安倍首相が潰瘍性大腸炎を理由に辞任を表明した。第一次安倍政権で1年で政権を投げ出したときも、後日この持病が理由であったと公表された。病気はある意味不可抗力なのだから、「大事な時に体壊す癖」(石垣のりこ氏)という批判はやはりまずい。だが記者会見での首相の様子を見ても一刻一秒を争うようには見えなかったというから、「なぜ今なのか」という疑問は残る。
「桜を見る会」問題で次々に疑惑が持ち上がっていた時、検 . . . 本文を読む
中国が資金力にものを言わせて、アジアやアフリカ、ヨーロッパにまで影響力を広げているが、借金漬けで中国に支配される「債務のわな」に気づいて中国頼みを見直す国も多い(過去ブログ)。今回はチェコだ(朝日新聞2020-9-2)。
投資事業が予定通り進まないなどの理由でチェコでは中国への失望が広がり、プラハ市で北京市や上海市との友好関係を犠牲にしてまで台北市と友好関係を結ぶ動きまである。そんななか、前上院議 . . . 本文を読む
安倍首相が辞意を表明し、最長政権となった安倍政権の総括があちこちで行なわれているが、野村総研の木内登英氏、大和総研の熊谷亮丸氏の見解が私の実感に合う(朝日新聞2020-8-29)。
木内氏は、アベノミクスは「財政規律を緩めたり、市場機能を損ねたりと弊害の方が大きかった」という。金融「異次元緩和」については、金利低下による景気浮揚効果をもったのは2013年に始まって最初の半年程度であり、「その後は、 . . . 本文を読む