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リベラルくずれの繰り言

時事問題について日ごろ感じているモヤモヤを投稿していこうと思います.

幼児教育無償化・待機児童対策:政府のペースは遅すぎないか

2018-05-16 | 待機児童
幼児教育の無償化をめぐり,認可園以外はどこまでを対象にするかが検討課題となっていたが,認可外園については保育の質を基準にして決める方向が決まったようだ(朝日新聞2018-5-16).ただ,認可外園向けに国が定めた指導監督基準を満たす施設は6割という調査もあり,基準を満たす園のみとするかどうかは今後議論するという.また,幼稚園での預かり保育も,就労条件などの基準を満たした家庭には無償化の対象とすると . . . 本文を読む

保育園の立地の難を解消する「送迎保育ステーション」

2018-05-07 | 待機児童
熾烈な保活をくぐり抜けて入園できても,場所によっては毎日の送迎負担が大変なことになる.だから待機児童がいる一方で,郊外の保育園には空きがあるなどのミスマッチが生じることになる.そうしたミスマッチを埋めるものとして,「送迎保育ステーション」というものがあるようだ. 保護者は駅近辺などの送迎保育ステーションまで子供を送って,そこからは専用のバスがそれぞれの保育園まで子供を送ってくれる. 千葉県流山市は . . . 本文を読む

フランスの保育園事情

2018-04-13 | 待機児童
フランスは一時は出生率が1.6まで低下したものの,その後劇的に回復して今や2%台を維持している(マーミー「フランスの子育て支援に仰天!共働き育児がしやすい5つの魅力」).やはり出産・育児を支える環境が整っているからだ.その内容も多岐にわたるが,最も重要なのは,残業せずに定時で帰ることが当たり前という「働き方」と,「うらやましすぎる!フランスの子供の預け先」の項にまとめられている「保育園事情」だと思 . . . 本文を読む

保活――選考基準変更で保護者を振り回さないで

2018-04-06 | 待機児童
熾烈な保活を勝ち抜くためには戦略が必要だ.認可保育園の当落は個々の家庭の必要性を自治体がポイント化して決めるため,父母たちは少しでもポイント稼ごうと必死になっている. ネットや経験者,ママ友・パパ友の情報に頼ることも多いと思われるが,気をつけなければならないことは,選考基準は自治体によって異なり,また同じ自治体でも時期によって変わるということだ.だから,ネットの口コミ情報をうのみにする人はいないに . . . 本文を読む

保育園付きマンション,あえて認可外にして入園保証

2018-04-04 | 待機児童
大規模マンションを建設する際に保育施設の設置を促す通知が都道府県と政令指定市に出されている(2017年10月).それに応じて保育園併設のマンションは首都圏の1都3県で約20棟あるが,ほとんどは認可園だという.だが認可園だと,入園の選考をするのは自治体なので,マンション入居者が利用できるとは限らない. そこでこのたび千葉県柏市のタワーマンションで開業した認可外保育園は,あえて認可外にすることで,自治 . . . 本文を読む

無償化の対象とならない「保育園落ちた」組は保育の必要性が低いのか!?

2018-03-03 | 待機児童
政府の幼児教育無償化が迷走を続けている. 当初は無償化の対象を認可園に限る予定だったが,反発を受けて認可外園も対象になった.認可外園は千差万別なので,どこまでを対象にするかの線引きを検討していたが,認可園に落ちてやむなく認可外園を利用している家庭も無償化の対象から外れかねないとの懸念から,市区町村が保育の必要性があると認定した家庭のみを対象とする方針に転換したそうだ(朝日新聞2018-3-2). . . . 本文を読む

保育園数も保育士の待遇も,国の想定が甘すぎる

2018-02-27 | 待機児童
待機児童が一向に解消されず,親たちは理不尽なまでに過酷な「保活」を強いられている.数字を見ると保育施設の受け皿の整備は進んでいるのだが,子育て世代の収入低迷などで共働きが増えて,一向に追いつかないことが今日の朝刊でも解説されていた(朝日新聞2018-2-26).やはりニーズの見積もりが甘かったと言わざるを得ない.誠実に見積もっても需要増がそれ以上だったということなら仕方ないとも言えるかもしれないが . . . 本文を読む

待機児童解消のための基準緩和で保育士の待遇悪化?

2018-02-07 | 待機児童
政府が待機児童対策のための法案を閣議決定したそうだ(朝日新聞2018-2-7).だが預かる子供に対する保育士の人数や部屋の広さなどに関し,国基準より手厚い基準を設けている自治体に,国並みに引き下げるよう促す方向性が盛り込まれているようだ.保育士を減らせばそれだけ子供に対するケアが手薄になるし,安全に関する懸念も増すだろう.ここまでは当然の懸念と言えるが,基準を「緩和すれば保育士の負担が増し,離職に . . . 本文を読む

待機児童解消:保育園以外の選択肢~ベビーシッター,保育ママ,送迎保育園

2018-01-28 | 待機児童
待機児童解消に向けて東京都は,ベビーシッターを認可保育園と同額で同じ時間利用できるシッター派遣制度を支援し,独自に導入している4区以外に拡大するという(朝日新聞2018年1月27日夕刊).小池知事は「待機児童解消への最後の決め手」と言っているらしいが,シッター派遣が「最後の決め手」では困る.1日最大13時間をカバーするには2人~3人が入れ替わることになり,1週間では10人もが交代で担当することもあ . . . 本文を読む

限られた予算で保育士の待遇を改善する

2018-01-26 | 待機児童
「待機児童」解消のために保育園新設もさることながら,保育士不足とならないよう保育士の待遇改善が大切だ(2017年10月12日).そのためにどのくらいの予算が必要かの試算も出ている(2017年12月14日). この方面の予算の拡充が望まれることは言うまでもないが,保育所運営費の使い方などのゆがみを是正すれば,現在の補助金額でも保育士の待遇改善が可能だとする論考が出たという(小林美希「職業としての保育 . . . 本文を読む

安倍首相も「待機児童解消が最優先」

2018-01-25 | 待機児童
自民党の選挙公約で出てきた「幼児教育無償化」.保護者らの間では「無償化より待機児童解消が先」との声が強く,私も「待機児童」カテゴリーを設けてたびたび主張してきた.ところが今日の新聞で知って驚いたのだが,安倍首相も国会の代表質問の場で「待機児童解消に最優先で取り組む」と言ったそうだ(朝日新聞2018年1月25日). だが政府の動きを見ていても,選挙公約で掲げた急ごしらえの看板「無償化」にこだわるあま . . . 本文を読む

幼児教育無償化の有識者会議:要望する側だった横浜市長が加わっていた

2018-01-24 | 待機児童
議論が紛糾していた幼児教育無償化について,有識者会議の初会合が昨日行なわれたという(朝日新聞2018年1月24日).「有識者」というのはどういう人が選ばれるのか気になっていたが,増田寛也・元総務相が座長で,労働経済学が専門の樋口美雄・慶応大教授,待機児童対策に取り組む林文子・横浜市長,幼児教育を専門とする無藤隆・白梅学園大特任教授を含めて計4人だそうだ(毎日新聞). 横浜市長が加わっているのを見て . . . 本文を読む

良い政策であっても優先順位を間違ってはいけない

2018-01-21 | 待機児童
政策の良し悪しはその政策単独で評価することはできない.それ自身としては良い政策であっても,もっと優先すべきことがそのために犠牲になるのであれば,やはりそれは誤った政策と言わざるを得ない.昨年10月の衆院選を機に政府が言い出した「幼児教育無償化」はその最たる例だ. 何度も書いてきたが(「待機児童」カテゴリーの記事一覧),無償化より前に,そもそも預けたくても預けられない状況をなんとかしないと,不公平の . . . 本文を読む

幼児教育無償化vs待機児童解消の問題はどこへいった?

2018-01-12 | 待機児童
政府の幼児教育無償化が,待機児童解消が先という声が相次いで迷走していたが,このところさっぱりニュースにならなくなった.もろもろ指摘された問題に対しては有識者会議を設置して検討し,今年の夏までに結論を出すということで先送りしたのだったが(mainichi.jp),その後議論がどう進んでいるのかに関する報道を見ない. 私も無償化より先にすべきことがたくさんあると指摘してきたが(「待機児童」カテゴリーの . . . 本文を読む

待機児童問題:「小1の壁」も忘れずに

2017-12-28 | 待機児童
「小1の壁」という言葉がある.就学前は保育園の延長保育を利用できても,小学校に上がると学童保育の時間が短かったりして共働きがしづらくなることだ.そしてそもそも,その学童保育すらはいれない待機児童が多数いるという(朝日新聞12月28日). このところ,政府の進める「幼児教育無償化」よりも,そもそも預けたくても預けられない待機児童問題の解消が先だと訴え続けているが,幼児だけでなく,小学生の対策も忘れて . . . 本文を読む