リベラルくずれの繰り言

時事問題について日ごろ感じているモヤモヤを投稿していこうと思います.

待機児童解消:保育園以外の選択肢~ベビーシッター,保育ママ,送迎保育園

2018-01-28 | 待機児童
待機児童解消に向けて東京都は,ベビーシッターを認可保育園と同額で同じ時間利用できるシッター派遣制度を支援し,独自に導入している4区以外に拡大するという(朝日新聞2018年1月27日夕刊).小池知事は「待機児童解消への最後の決め手」と言っているらしいが,シッター派遣が「最後の決め手」では困る.1日最大13時間をカバーするには2人~3人が入れ替わることになり,1週間では10人もが交代で担当することもあるという.記事でも指摘されているように,小さな子は特定の人との愛着が大切であり,このように担当者が頻繁に変わるのは望ましくない.(もちろん保育園でも保育士は交代するだろうが,これほどではないのではないか.)
それにベビーシッターは保護者が不在の間に他人を自宅に入れることになる.一人か二人の特定の人ならともかく,10人もが入れ代わり立ち代わり自宅にはいるというのはやはり不安がある.(もちろん保育園でも人員不足などから劣悪な環境の園はあり,仕事を辞めて自分で育てようかとまで思ったという記事も最近読んだ.数だけでなく質も大切なのはベビーシッターも保育園も同じだが,記事ではシッターの不足も懸念されているとあり,なおさら不安が募る.)
あくまでも「シッター派遣」は「最後の決め手」ではなく,「緊急避難的な策」と位置付けるべきだろう.
ただ,待機児童解消のために保育園にこだわらない対策を講じるという視点は悪くない.保育者が自宅で預かる「保育ママ」(ウィキペディア)を導入している自治体もあるという.(保母が保育士になり,看護婦が看護師になった現代に似つかわしくない名称だが,仙台には男性の保育ママもいるという.)※その後知ったが、「保育ママ」も含めて「子育て支援員」という制度が2015年にできたらしい(保育の求人あるある)。

追記:町田市では「送迎保育園」というサービスがあるらしい.待機児童が約140人いる一方で郊外の認可施設には空きがあるというミスマッチを埋める策だそうだ(朝日新聞).うまいアイデアだとは思う(よって本稿タイトルにも組み込んだ)が,長時間の送迎は乳幼児には負担だと思う.そのあたりの事情を知りたい.(※「保育園の立地の難を解消する「送迎保育ステーション」」も参照.)

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