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内憂外患時代を勝ち抜こう

2023-02-17 09:39:25 | 戦争
内憂外患時代を勝ち抜こう
“シーチン”修一 2.0

【雀庵の「大戦序章」138/通算570 2023/2/17/金】三寒四温、残雪がすっかり消えてもこのところ寒かったが、15、16日も午前中は寒くて散歩は控え、おやつ用にホットケーキを作ったり、読書、ブログ、部屋掃除でノンビリ過ごした。

午後は寒気が緩むのでチャリ散歩。我が街界隈ではマンションや戸建て住宅がどんどん建てられ、空き地や緑がどんどんなくなっていく・・・人口が急増しても赤の他人ばっかり、人間臭さとか賑わい、触れ合い、ぬくもりがない町。なんとなく刑務所のようだ。建物、戸建て、商店が増えても、隣は何をする人ぞ、個人主義という孤立化・・・

「戦前はこんな風じゃなかった」と父は時々青少年時代を懐かしんでいたが、本来「群れる」人間が孤立化を深めている。発展を目指して結局、人間は個人だらけになる。特に先進国では人口は減るばかり、孤老だらけになる、やがて衰退する。天は「人間増え過ぎ!」と淘汰を進めているのだろうか?

ロシアのウクライナ侵略から1年経った今は「自由諸国とロシアの戦争」になっている。上記の思い、懸念、不安は危機の時代にお馴染みのありふれた単なる終末論ならいいが、こういう時代になると新興宗教や新興政党は稼ぎ時だから元気になったりして・・・ヒトラー率いるナチス・ドイツはあれよあれよという間に無血で政権を握った。内憂外患の時代、おさおさ警戒怠ざるべし。

米国は共和党(小さな政府志向、保守的)と民主党(大きな政府志向、バラマキ容共左派)の2大政党で分かりやすいが、日本もかつては自民党(戦後復興派の保守)と社会党(ピンクの容共左派労働組合系)が2大政党で分かりやすかった。

今は自民(改革系保守、米国のポチ、反共)、公明(銭ゲバナンミョウ池田教)、共産(共産主義革命を目標とするアカ)はそれなりに何を目指しているかは分かるが、それ以外の政党は無為徒食の政治家ばかりのようで、自民党の足を引っ張るだけで何をやっているのか、何を目標にしているのか、小生にはほとんど分からない。

この分からない政党を以下「野党」と表記するが、バラマキ系の無為徒食の“夜盗”みたいではあるな、強盗団「ルフィ」とは言わないけれど。ここ30年の「野党」の来し方をWIKIなどで調べると――

「日本社会党」の低迷は1991年に“労働者の祖国”と信奉していたソ連の自滅で決定的になり、1996年1月の村山内閣総辞職後「社会民主党」(社民党)に改称し、3月には新党として第1回大会を開催、ここに社会主義革命(アカではなくピンク志向が建前)を目指した「社会党」の名称は完全に消滅した。

1998年、社会党の理念を引き継ぐ鳩山由紀夫・邦夫兄弟や菅直人らが中心となり結成された「民主党」は、2009年8月の衆議院総選挙で政権交代を実現した。「社会民主党」「国民新党」とともに連立政権で鳩山由紀夫(鳩ポッポ)内閣、菅直人(カンカラカン、デモで逃げるのが上手い“第4列の男”)内閣、野田佳彦内閣(貧乏くじ)を形成したが、2012年の総選挙で大敗し、再び野党となった。

民主党は2016年の「維新の党」との合流にあたり党名を「民進党」に改称し、これを以て結党以来通算20年の歴史に幕を下ろすことになった。これに伴い民進党は「国民民主党」に引き継がれた。2020年には、国民民主党は旧・立憲民主党などと合流するために解党し、法的にも24年の歴史に幕を下ろした。

合流組は旧・立憲民主党などと共に「新・立憲民主党」を結成し、非合流組は「新・国民民主党」を結成した。野党はガラガラポンを繰り返したものの、国民の多くは鳩山、菅の民主党政権のひどさに「自民党の方が遥かにマシ」と思ったに違いない。

選挙対策で合従連衡を繰り返す場当たり的な野党史はグチャグチャで、キャラが立っている岡田克也・立憲民主党幹事長の経歴を見ると、自民党(竹下派→羽田派)→新生党→新進党→国民の声→民政党→民主党→民進党→立憲民主党だ。(普通の企業では会社を転々とする人はまず採用しないね、信用が置けない)

岡田克也氏は東大法学部政治学科卒、通産省大臣官房総務課企画調査官、自民党議員を経てから野党一直線・・・氏の兄はビジネス界で名を成したが、弟はアカの東京(中日)新聞幹部。「コレ!」と決めたら猪突猛進の血筋なのだろう。克也氏はジグザグコースを選んだが、道を間違えて登頂も下山もかなわない感じ。一種の遭難?

♪コラッ 克也 何ばしょうとかね この子は 近所の人からいつもおまえ何て噂されようか知っとうとか 岡田の次男はアカぐるいのバカ息子バカ息子って噂されよっつお・・・  

「過ちては則ち改むるに憚ること勿れ」と言うが、70歳(1953年生)では無理か? 学習意欲、思考力、体力は劣化するばかりだから・・・

72歳の小生はこのところ体力はもとより記憶力、気力、憎悪力、罵倒力が急減して、何となく好々爺になりそうだ。戦意喪失したら自分らしくなくなるのだろうか? 穏やかになってきてこのところちょっと困惑している。

たまたま今、曽野綾子氏の「思い通りにいかないから人生は面白い」(2013年)を読んでいるが、10年前の82歳のエッセイで、視力、体力が衰えたので口述筆記によったというが、内容はオブラートに包んでいるものの“過激”、一種の武闘派(カトリックはそういうものか?)。まったく「人間、根性だあ!」の印象。

岡田氏も根性で80歳辺りまでは元気だったりして・・・まあそれなりに頑固一徹、長生きはしそうだな。○○は死ななきゃ治らない。

2月8日に「安倍晋三 回顧録」(中央公論新社)が発刊された。PR文にはこうある。

<2022年7月8日、選挙演説中に凶弾に倒れ、非業の死を遂げた安倍元首相の肉声。なぜ、憲政史上最長の政権は実現したのか。

第1次政権のあっけない崩壊の後に確信したこと、米中露との駆け引き、政権を倒しに来る霞が関、党内外の反対勢力との暗闘……。乱高下する支持率と対峙し、孤独な戦いの中で、逆風を恐れず、解散して勝負に出る。この繰り返しで形勢を逆転し、回し続けた舞台裏のすべてを自ら総括した歴史的資料。オバマ、トランプ、プーチン、習近平、メルケルら各国要人との秘話も載録。

あまりに機微に触れる――として一度は安倍元首相が刊行を見送った、計18回、36時間にわたる未公開インタビューを全て収録。知られざる宰相の「孤独」「決断」「暗闘」が明かされます>

そのうち読んでみよう。今、たまたま小生が併読(いつも5冊ほど枕頭に置いている)しているのは10年前の安倍氏の回想録「新しい国へ」だ(文藝春秋2013年1月号所載)。「外交敗北を乗り越えて」の章から引用すると――

<国外に目を転じると、民主党政権の3年間は、まさに「外交敗北」の3年間でした。北方領土にロシア首脳が、竹島に韓国大統領が上陸する。尖閣諸島周辺の我が国の領海を中国の公船が頻繁に侵犯する。中国政府高官が「尖閣諸島には革新的利益がある」と発言する――、いずれも自民党政権時代にはあり得なかったことです。

なぜこうしたことが起きたのか。一言で言えば、民主党政権が日米関係の信頼を棄損したからにほかなりません。象徴的なのは、民主党政権発足直後、日中韓の首脳会談に出席した際の鳩山由紀夫総理(当時)の発言です。鳩山総理は会談の冒頭でいきなり「今まで日本はややもすると米国に依存し過ぎていた。日米同盟は重要だが、アジアの一国としてアジアをもっと重視する政策を作り上げていきたい」と口走ったのです。

この発言を聞いた、ある知日派の米国防総省高官は、私にこう述べました。

「ハトヤマは日米関係の本質を分かっていない。日米関係と日中関係がまるで同じ重さであるかのように語っているが、日米関係は同盟関係、即ちアメリカの若い兵士が、日本が侵略された際には日本のために命を懸けて戦う、ということを全く理解していない。中国はこの発言を聞いて、飛び上がって喜び、同時にその浅はかさを軽蔑したことだろう。民主党が政権の座にあるうちに日本から奪えるものはすべて奪ってやろう、そう考えたはずだ」

不幸にして、この高官の預言はまさに的中しました。

尖閣問題について、よく「外交交渉で解決していく」という人がいますが、この問題に外交交渉の余地などありません。尖閣海域で求められているのは、交渉ではなく、誤解を恐れずに言えば物理的な力です。日本の実効支配は、12海里の日本の領海に海上保安庁の巡視船を24時間配置し、領海侵犯する中国船を即刻立ち去らせることで成立しています。中国側は一度に7隻もの船を日本の接続水域内に送り込むなどして、この実効支配を奪うチャンスをうかがって、明確にチャレンジしてきている。

私が危惧するのは、ある日、海上保安庁の船を上回る数の船が日本の領海に侵入してきて、24時間居座ると同時に、世界に向けて「中国は尖閣海域の実効支配を確立した」とアナウンスする事態です・・・

そうした事態を招かぬよう今こそ我が国の意思を示すべきときです。まず意図的に主権侵害する船に対しては、領海侵犯罪のようなものを国内法で定める。国際法上は、領海侵犯した船に対しては銃撃が認められていますが、国内法を定めることで明確に国家としての意思を示すわけです。

もうひとつ(大事なこと)は、海上保安庁や防衛省の予算の増額です。海上保安庁は、領海と排他的経済水域を合わせて世界第6位にあたる広大な海を守っていますが、その予算規模は年間わずか1800億円。これは東京消防庁の年間2400億円にも及びません。巡視船や人員も全く足りていないのが現状です。巡視船の新規建造には約2年かかるので、緊急措置として退役した自衛艦を海上保安庁に転籍させることも考えられます・・・>

良きリーダーを失ってしまったが、志をつなぐのが我らの責務だ。

上記の論考から10年、令和5/2023年度の「海上保安庁関係 予算概算要求」は総額2530億円(前年度予算額2231億円、対前年度比1.13倍)。防衛省の「令和5年度歳出概算要求」は5兆2826億円(納品が次年度以降にかかわる分を含めた防衛力抜本的強化「元年」予算は6兆6000億円らしい。海保の予算を含めているのか? 素人には分からない)。

読売2022/9/30によると米国の国防費(2022年度)は7410億ドル(1ドル120円として88兆9200億円)、中国は3470億ドル(41兆6400億円)、日本は535億ドル(6兆4200億円)だ。「1998年度から2022年度の伸び率は、中国の10.7倍に対し、米国が2.9倍、日本は1.8倍にとどまる。 習近平国家主席は、今世紀半ばまでに『世界一流の軍隊』を築くとの目標を掲げており、今後もさらに軍拡を続けるとみられる」(読売)

2023年2月6日、フィリピン沿岸警備隊によると南シナ海の南沙諸島にあるアユンギン礁付近で、中国海警局の船からフィリピン沿岸警備隊の船に向かってレーザー光線照射された。中共・漢族は弱い者には強く出る、強い者にはへりくだるのが初期設定である。侵されたくなかったら日本は「パンツ一枚になっても」(毛沢東)戦争能力を高めなければならない。平和は銃口から生まれるのだ。
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中国の明日、日台の明日(2)

2023-02-14 06:32:25 | 戦争
中国の明日、日台の明日(2)
“シーチン”修一 2.0

【雀庵の「大戦序章」137/通算569 2023/2/14/火】日本共産党に限らないが、共産主義政党は基本的に異論を許さない。党首(とその側近)が決めたことに対して党員は批判できないのが初期設定だ。批判したら除名、追放、最悪の場合は裏切り者、階級の敵、反動、スパイとして牢獄や収容所に送られたり処刑されたりする。

日共は党にとって不都合な事を書いて出版した党員を党内規則により除名処分したが、党の味方、シンパと思っていた朝日新聞、毎日新聞にこの処分を批判されると切れた。朝日、毎日は容共左派が売りだったが、暴れまくる中露北に寄り添っていたら部数は減るばかりだから、容共左派路線を修正し始めたのだろう。背に腹は代えられない、座して死を待つわけにはいかない、と、遅ればせの転向。今さら何やってんだか、と小生はバカにしているが、まあ、部数減少が多少は抑えられるかもしれない。

「共産党は異論を許さない」、これをルールにしたのはレーニンで、トロツキーも賛同した。党や独裁者の決定に逆らう者は殺しても良いということで、スターリンもライバルのトロツキーをピッケルで殺したり、政権基盤を盤石にするためもあって恐怖政治を敷き、誰でもいいから反革命の罪人として処分していった。各支部に「反革命分子○○人を処刑せよ」と命令すると各支部は自己保身のためにその通りにする。ソルジェニーツィンは10年のシベリア送りになった。まったくの蛮族だ。

<1918年7月17日午前2時33分、元皇帝一家7人(ニコライ2世、アレクサンドラ元皇后、オリガ元皇女、タチアナ元皇女、マリア元皇女、アナスタシア元皇女、アレクセイ元皇太子)、ニコライ2世の専属医、アレクサンドラの女中、一家の料理人、従僕の計11人は、イパチェフ館の地下で銃殺された。これにより、元皇帝夫婦ニコライ2世とアレクサンドラの血筋は途絶えた>(WIKI)

レーニンとトロツキーはこの処刑を暫く隠蔽していたが、国民の反発を恐れていたからだろう。不都合な真実は隠す、嘘をつく、共産主義者の常套手段だ。

久し振りに最近の「フォーリン・アフェアーズ・リポート」からサワリを引用するが、米欧の識者は表向きは反中露の旗幟を鮮明にし始めたようだ。
☆まずは「中国は国際秩序を破壊しかねない、戦争に備えよ」派の論から。

【レッドチャイナの復活――習近平のマルクス主義】2022年12月号 ケビン・ラッド アジア・ソサエティ会長
<習近平の中国は、トウ小平路線に象徴される改革開放路線、プラグマティズム路線と完全に決別した。改革時代の終わりの儀式を司ったのが第20回党大会だった。マルクス・レーニン主義の信奉者である習の台頭はイデオロギー的指導者の世界舞台における復活を意味する。

共産党による政治・社会の統制時代へ回帰し、中国における少数意見や個人の自由のための空間は小さくなっていくだろう。経済政策も市場経済路線から国家主義的アプローチへ戻され、国際的現状を変化させることを目的とする、ますます強硬な外交・安全保障政策が模索されるようになる。

考えるべきは、この計画が成功するのか、それとも、このビジョンに抵抗する政治的反動が内外で引き起こされるかだろう>

【対中露二正面作戦に備えよ――新しい世界戦争の本質】2022年12月号 トーマス・G・マンケン 戦略予算評価センター会長
<アメリカが東欧と太平洋で二つの戦争に直面すれば、米軍は長期的なコミットメントを強いられる。北京の影響圏が広がっているだけに、対中戦争の舞台が台湾と西太平洋に限定されることはなく、それは、インド洋から米本土までの複数の地域に広がっていくだろう。

そのような戦闘で勝利を収めるには、アメリカの国防産業基盤を直ちに拡大・深化させなければならない。部隊をどのように動かすかなど、新しい統合作戦概念も必要になる。(第二次世界大戦期同様に)多数の戦域における戦争という戦略環境のなかで、アメリカの軍事的焦点を、どのタイミングでどこに向かわせるかも考えなければならない。

世界レベルでの軍事紛争を勝利に導くには、アメリカにとってその存在が不可欠な同盟諸国との調整と計画をもっと洗練していく必要がある>

☆次は「中国の暴発を抑えるため対話と協力も大事だ」派の主張。

【変化したグローバルな潮流――多極化時代の新冷戦を回避するには】2023年1月号 オラフ・ショルツ ドイツ連邦共和国首相
<ツァイテンヴェンデ(時代の転換、分水嶺)は、ウクライナ戦争や欧州安全保障問題を超えた流れをもっている。ドイツとヨーロッパは、世界が再び競合するブロック圏に分裂していく運命にあるとみなす宿命論に屈することなく、ルールに基づく国際秩序を守る上で貢献していかなければならない。

われわれは民主国家と権威主義国家の対立は模索していない。それでは世界的分断を助長するだけだ。その歴史ゆえに、私の国はファシズム、権威主義、帝国主義の流れと闘う特別な責任を負っている。

同時に、イデオロギー的・地政学的な対立のなかで分断された経験ゆえに、新たな冷戦の危険を直接的に知っている。多極化した世界では、対話と協力を民主主義世界のコンフォートゾーンを越えて広げていかなければならない>

☆以下は「中国を追い詰めるな、崩壊すると窮鼠猫を噛む、14億の難民が世界に押し寄せて来るぞ」という宥和派の論。

【中国の衰退が招き入れる危険――その意味あいと対策を考える】2023年2月号 ジョナサン・テッパーマン 前フォーリン・ポリシー誌編集長
<中国は、アメリカのメディアや指導者たちが描写するような台頭する覇権国ではなく、いまや、よろめいて崖っぷちに立たされている。

問題は、アメリカの政治家の多くが、依然として米中間の争いを中国の台頭という視点で組み立てていること、しかも、中国が高まる危機に直面していることを認めつつも、それをアメリカにとって中立的か肯定的な展開とみていることだ。

だが真実はその逆だ。よいニュースであるどころか、中国が弱体化して停滞し、崩壊へ向かえば、中国にとってだけでなく、世界にとっても危険な存在になる>

これは「戦争、ダメ、絶対!」のリベラル≒アカモドキっぽい論調だが、「フォーリン・ポリシー」(Foreign Policy)は有名な国際政治学者、サミュエル・ハンティントンが創刊した政治外交誌だ。

ハンティントンの主著「文明の衝突」は小生もざっくり読んだが、フランシス・フクヤマがソ連崩壊で「冷戦が終わった、嬉しいな」と書いた脳内お花畑本「歴史の終わり」へのアンチテーゼとしては興味深かった。今、ネットで調べたらフクヤマはハンティントンの教え子だと言う。

ハンティントンはハーバード大学教授、リアリズム理論家として日本でも敬意を表されているが、米民主党右派(中道派)支持者で、本質的にリベラル≒アカモドキなのだろう、「フォーリン・ポリシー」が中国に優しいのは当然か。

それにしてもこの期に及んで「戦争、ダメ、絶対!」とか、「大地」のパール・バックや「偉大なる道」のアグネス・スメドレーみたいな中国ファン(共産主義礼賛者とか平等主義者?)がいるというのは驚きだ。一種の宗教とか飯のタネなのか?

戦狼というか狂犬病みたいな習近平に威嚇されている台湾人は中共に擦り寄る国民党と独立志向の民進党が永らく対峙しているが、現状の危機をどう思っているのだろう。

☆台湾人は戦意喪失、戦争放棄? 中共を刺激したくない? 

【現状維持を望む台湾市民――統一はもちろん、独立も望まぬ理由】2023年2月号 ネイサン・F・バトー 中央研究院(台湾)政治学研究所副研究員
<圧倒的多数の台湾人が、北京に統治されることにはほとんど関心をもっていない。正式な独立宣言を表明したいわけでもない。独立への支持は年々上昇してきたが、半分をゆうに超える人々が「現状の維持」を望んでいる。

なぜ統一に人気がないかは明らかだ。中国と統一すれば、台湾は苦労して手に入れてきた政治的自由のほぼすべてを手放さなければならなくなる。台湾は独自の歴史、文化、アイデンティティ、そして民族的プライドをもっている。

ほとんどの人にとって、台湾はすでに完全な主権国家であり、中途半端な状態で存在する自治の島ではない。既成事実をあえて正式に宣言して、波風を立てる必要はない。自らの理想と現状との違いは微々たるものであり、争う価値はないと判断している>

ん?「波風を立てたくない」って、無抵抗主義? ネイサン・F・バトー、中央研究院(台湾)政治学研究所って何なのだ?

調べたら毛沢東に大陸から駆逐されて台湾を不法占拠した蒋介石・国民党のシンクタンクだった。外省人・国民党は相も変わらず習近平・中共との「国共合作」で危機を乗り切ろうとしている。無抵抗でゴロツキ共産主義者の妾になって命とカネを守ろうというわけだ。もちろん日本統治時代を含めた本省人(先住民)のことなんぞ無視である、仮想敵なのだから。「国民党≒中共」と思っていた方がいい。

【米中にとっての台湾の軍事的価値――台湾とフィリピン海そして同盟諸国】2022年8月号 ブレンダン・L・グリーン シンシナティ大学准教授(政治学) ケイトリン・タルマッジ ジョージタウン大学外交大学院 准教授(安全保障研究)
<台湾は、日本、フィリピン、韓国を中国の威圧や攻撃から守る上で、フィリピン海へのゲートウェイとして極めて重要な軍事的価値をもっている。

中国にとっても、台湾統一を求める大きな動機はナショナリズムよりも、その軍事的価値にある。実際、北京が台湾を攻略して、そこに軍事インフラを設営し、フィリピン海への影響力を高めれば、中国の軍事的立場は大きく強化され、アジアの同盟国を防衛する米軍の能力は制限される。

将来的に北京が静音型の攻撃型原子力潜水艦や弾道ミサイル潜水艦の艦隊を編成し、台湾の基地に配備すれば、北東アジアのシーレーンを脅かし、核戦力も強化できる。

ワシントンの対中政策に関するすべてのジレンマが集約される場所であるだけに、台湾は世界でもっとも困難で危険な問題の一つだ。だが困ったことに、そこにあるのは、災いをもたらしかねない悪い選択肢ばかりだ>

【台湾防衛のための軍事能力強化を――抑止力強化を急げ】2022年10月号 ミシェル・フロノイ元米国防次官(政策担当)、マイケル・A・ブラウン元米国防省ディレクター(防衛イノベーションユニット)
<中国軍の新戦力の多くはオンラインで大規模に結ばれており、米軍の作戦上の課題をひどく複雑にしている。一方、台湾有事の際に中国軍に対抗するためのもっとも有望な米軍の能力の多くは2030年代まで整備されず、戦力に完全に統合されることはない。

このため、2024年から2027年にかけて、台湾防衛が脆弱化する危険があり、習近平はこの段階で軍事的な台湾攻略が成功する可能性がもっとも高いと判断するかもしれない。特に、台湾に対する政治的強制策や経済的封鎖策などの優先策が失敗していれば、そう考えるだろう。

米中がともに相当量の核兵器を保有していることを考えると、先制的に紛争を抑止することがゲームの要諦だろう。アメリカは台湾の自衛能力の近代化と強化を支援するとともに、台湾への武力行使を抑止する米軍の能力を強化しなければならない>

台湾はアジアにおけるウクライナだ。独裁者が「箔」をつけるための侵略ターゲットになっている。こんなデタラメなことがまかり通れば第3次世界大戦になり、世界中でヒロシマ、ナガサキが増えるだろう。

習近平は共産主義国有経済を資本主義経済に変えた“走資派”トウ小平を越えるために、何としてでも台湾を併呑し、箔を付け、毛沢東時代の共産主義体制へ戻したいのだ。台湾占領後は尖閣諸島、さらに日本を屈服させ、アジア太平洋の覇者になり、歴史に名を刻みたいのだ。

「建国の父・毛沢東、中興の祖・習近平」・・・習近平は毎晩ベッドの中で夢想し「俺は偉大だ」とニンマリしているか、それとも「上手くいくか」と不安を覚えるのか。人民網2023/2/13「日本とNATOの結託強化によるアジア太平洋秩序撹乱に警戒すべき」によると、
<日本の岸田文雄首相とNATOのストルテンベルグ事務総長がこのほど会談し、協力を強化することを表明した。これにより日本とNATOの戦略的協力関係は格上げされ、新たな段階へと入った。日本とNATOの結託と接近は、アジア太平洋地域に陣営対立と分断のリスクをもたらすものであり、地域諸国は強く警戒すべきだとアナリストは指摘する>

小生が中共トップなら「敵は着実に備えを固め中国包囲網を強化している、一方で我が国の経済は減速気味だ・・・拙速とは言え電撃作戦で早めに開戦し、台湾と尖閣だけは制圧、占領し、既成事実化した方がいい」と思うだろう。

プーチンとコラボしての東西2正面作戦・・・米欧は焦る、日本はビビる、腰を抜かす、習近平にとっては「今がチャンス、ラストチャンス」と思うが、「臆病で狡猾、焦らず、手堅く、着実に必勝を目指す」習が乾坤一擲のラストチャンスを活かせるかどうか・・・肝心のときに立てない人っているから・・・姑息な習は内外で敵をつくり過ぎた。これは致命的な失敗だ。ツケが回ってくるだろう。
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中国の明日、日台の明日(1)

2023-02-12 15:27:30 | 戦争
中国の明日、日台の明日(1)
“シーチン”修一 2.0

【雀庵の「大戦序章」136/通算568 2023/2/12/日】2/10は終日雪だったが、2/11の建国記念日は快晴で暖かだった。多摩川では釣り人が増え、日射しの良い場所では白梅、紅梅、水仙などが咲き始めている。3月6日は啓蟄、もうすぐ春、良いことがありそうな気分になる。今日も頑張って習近平・中共を蹴飛ばそう!

中国、支那、漢族・・・大昔から世界を揺るがす存在だったが、「良い隣人」か「畏怖すべき隣人」か「危険な隣人」か、評価は定まっていない。日本にとっては「何をするか分からない危険で嫌な隣人」と、小生はそう思っている。

大国というのは毀誉褒貶が当たり前か。今でも米国は「戦時にあっては敵、平時にあっては友。永遠の敵も永遠の友もない」と思っているようだ。世界の国家をざっくりと親米、反米、様子見の3派に分類し、「世界の警察官ではない」と言いながらも外交や有事への備えに熱心だ。

日本の場合、世界で最も獰猛な中露北は完全な「反日」であり、いずれとも国境を接している。米国の庇護、日米安保条約がなければ速攻で日本は沈没するという地政学的に最悪な位置にある。

1945年の第2次大戦終結以降、先進国=自由民主人権法治の資本主義諸国同士の戦争はなくなった。「羹(あつもの)に懲りて鱠(なます)を吹く」感じだが、世界の安定にとってEUやNATO設立は大前進だ。日本の奮闘を機に植民地も皆独立した。旧植民地は未だに民族問題などで政治が不安定な国が多いが、旧宗主国など先進国の支援が続けば徐々にではあれ落ち着いていくのではないか。

一方、一党独裁・個人独裁の共産主義国である中露は相変わらず領土拡大への意欲が強く、周辺国に対する戦争、紛争、威嚇を続けている。ほとんどビョーキだ。

共産主義は「世界革命」で国境と資本主義をなくせば国家間の競争、戦争はなくなり、皆が平等に食えるという“宗教”だ。世界革命は容易ではないから、ソ連と子分の中共などソ連圏は「この世の天国」を目指して「国家独占計画経済」を進めた。

しかし、共産党エリートだけが「この世の天国」で私腹を肥やしたものの、人民は餓死者続出、死屍累々、食糧を始め何から何まで慢性的な物不足という「この世の地獄」で、本家のソ連は1991年に自滅してしまった。

子分だった中共も、小生が訪中した1980年頃でも物不足、食糧不足、仕事不足がひどかったが、トウ小平の英断「改革開放」政策=資本主義経済導入であっという間に「世界の工場」になり、やがて「世界の市場」にもなった。

毛が「建国の父」なら、トウ小平は「発展の父」である。この14億の人口と世界2位の経済力を持つ大国は今後どうなるのか・・・世界の関心事だろう。小生も興味津々だ。まずは簡単に中国の近・現代史を振り返ると――

1911~12年の辛亥革命で清朝(満洲族)が政権を親欧米の孫文らに禅譲したが、軍閥が割拠する中、新国家は不安定のまま孫文は1925年に没。

革命の象徴だった孫文亡き後、結党(1921年)間もない中国共産党は活動を活発化し、欧州で遊学中の周恩来(中国政府の金欠で奨学金が下りずに留学を断念)はベルリンで、ドイツ留学中だった朱徳(職業軍人)と知り合い、それを機に朱徳は急速に共産主義にかぶれていった。

以来、中国共産党は1949年の建国まで朱徳(軍事担当、郷土の支援を受けて出世したため恩返しの義務があった苦労人、1886年生まれ)、毛沢東(政治担当、スターリンの子分、裕福な家柄の教師、詩人、自己愛傾向、1893年生)、周恩来(生き延びるために毛の側近に徹した通称「不倒翁」、善人面ながら政敵殺しに長けている、1898年生)らが主導していく。

毛沢東は1948年に蒋介石・国民党との内戦に勝つことで最高指導者の地位を固めた。軍人の朱徳は軍事に優れ、かつ年長だったこともあり、革命戦争中は敬意を表されていたが、建国の時は既に63歳、「建軍の父」として中央人民政府副主席などの肩書を得たものの、56歳の毛沢東の風下に置かれたことは随分不本意だったようだ。鬱屈を紛らわすためか奥さんはとっかえひっかえ6人! ビョーキだろう、これは。

建国後、毛沢東による強権独裁政治は1億人の不自然死をもたらした。餓死、暴行死、自殺で死屍累々。1976年に毛沢東が死去して以来、中国共産党の公式見解は「毛沢東は7割貢献、3割失敗」。甘く見ても6割貢献、4割失敗の気がするが・・・

兎にも角にも清朝崩壊以降の内戦、外戦がとりあえず終わったから毛の貢献は評価されてしかるべきだとは思うが、「政権は銃口から生まれる」という彼の“戦狼”的国家運営哲学と世界革命願望は変わらなかった。

WIKIから引用すると、建国直後の1952年に朝鮮戦争に参戦、1959年にチベット蜂起を鎮圧、1962年にインドと武力衝突(中印国境紛争)、1969年に中ソ国境紛争。

内政では大躍進政策の失敗によって失脚(お飾りの名誉職)していた毛沢東は起死回生のために1966年からプロレタリア文化大革命(文革)を発動、同時期には内モンゴル人民革命党粛清などを含めて、1976年に毛が死去するまでに「文革時の死者40万人、被害者1億人」(中国共産党第11期中央委員会第3回全体会議)という大人災をもたらした。

カリスマ毛沢東が老死すると実務派(経済重視)の“鼠を捕る賢い黒猫”トウ小平は改革開放政策で資本主義経済を採り入れて中国を蘇生、発展させたが、毛沢東崇拝の激しい習近平は共産党総書記に就任(2012/11/15)以降、改革開放から毛沢東時代の「党による、党のための国家独占計画経済」へ戻る動きを進めている。

同時に毛沢東と並ぶ栄誉を得たいのだろう、「箔(貫禄)」を付けるために台湾と日本への侵略を目指している。トウ小平も1979年2月、「生意気なベトナムへの懲罰」だと中越戦争を開始したが、「箔を付けるためだった」と小生は思っている。「この戦争は中国人民解放軍の撤退で終わったものの、1950年6月の朝鮮戦争以来の中国の大規模な軍事作戦であり、この戦争を主導したことは中国国内の権力闘争でトウ小平に有利に働いたとも評されている」(WIKI)

習近平は大嫌いな走資派(資本主義推進派)のトウ小平を乗り越えるためにも熱戦で台湾と日本を叩き、勝利し、毛と並ぶ「偉大な指導者」になりたいのだ。プーチンもレーニン&スターリンと並ぶ「偉大な指導者」になりたい、歴史に名を刻みたい。名誉欲に駆られ病膏肓、つける薬なしか?

両国の民も長い、長過ぎる戦乱と圧政の歴史の中で事大主義(強い権力者になびく)や「上に政策あれば下に対策あり」を処世術として身につけている。残念ながら内部から独裁者の習やプーチンとその一党を駆除する意欲も力もない。そもそも有史以来、民主主義の経験がほとんどないし報道の自由もないのだから“圧倒的多数”の国民は「自国が異常だ」とは思ってもいない。異常だと思う人は他国へ逃げだしている。

自由民主陣営が熱戦を回避するためにまずすべきは中露陣営を経済封鎖していくことだ。特に軍事転用されるハイテク技術の流出を防ぐ。並行して自国の戦力を高め、経済安保も確保する。NATOやアジア太平洋諸国との連携を強化する。

中共を最大の脅威として永らく対峙しているインドは、中共を抑止するためにロシアと友好関係にあるが、これを非難してはいけない。有事でロシアが「インドと中共のどちらかを選ばなければならない」という事態になれば、中露紛争の長い歴史から見てロシアはインドを選ぶ可能性があるからだ(中露は本音ではお互いに嫌っているのではないか)。特にアジア太平洋諸国にとって有事の際に14億の大国インドが中立を保つだけでもプラスである。中共にとっては対印軍事行動を制約されるからマイナスだ。

小生は現状をそんな風に見ているが、同じ日本人でも色々で、中露を愛し日本を嫌う人もいるし、圧倒的多数はそもそも関心がない。自らに火の粉が降りかかるようになると危機感を持ち、発奮したり疎開したりするが、それまでは概ね無関心である。夏彦翁曰く「健康とはそういうものだ、健康は嫌なものである」。

中露の国民に独裁政権を駆逐するパワー、自浄能力があるといいのだが、中国にはかつてはその気概の萌芽が短期ながらあった。調べてみると、辛亥革命も明治維新も人口のたった2%が動かしたらしい。維新当時の日本の人口は3500万人ほどだから2%は70万人。2%でも35万人対35万人の激突と見れば凄いものだ。

辛亥革命の頃、清朝の人口を3億人とすれば全土で600万人が清朝打倒で武装蜂起したことになる。清朝は満洲族の政権だが、「清朝時代の満洲民族の人口は200万人ほど」(WIKI)、600万人対200万人、これでは多勢に無勢、清朝がビビって政権を譲ったのもむべなるかな。

人口≒軍事力の面はある。中国の為政者が好戦的なのは、どこの国よりも人口が多い、というか溢れかえっているからでもあるのか。もっとも、日清戦争で従軍記者として戦場にいた岡本綺堂は、清の兵隊は負けると数日後に日本軍陣地に来て雑役係としてアルバイトをしていたという。

支那で徴兵されるのは主に次男三男で、特に村の厄介者、箸にも棒にもかからない連中が多かったとか。魯迅の言う「阿Q」のようなクズ、ゴロツキの類。町長や村長が指名し、とっ捕まえて軍に差し出すのだ。「良い鉄は釘にならない」、ろくでもない者が兵隊になる、と支那人は大昔から思っている。

1970年代後半からの「一人っ子政策」で若者はチヤホヤされて育った一人っ子ばかりになったが、兵士は人気職業で、「戦争のない安心安全な職場」だからだという。変な国!

支那4000年の兵士の伝統では、いやいやながら前線に送られるので「まったくやる気なし」である。前線から逃げる兵士を後方から射殺する「督戦隊」があるのは世界でも支那だけだろう。1950~53年の朝鮮戦争でも督戦隊が兵士を煽るというか駆除するつもりか、殺しまくっていたという。突撃兵士は共産軍に投降した旧国民党の兵士で、武器も持たせず敵陣へ特攻させたのだ。敵の弾薬を消耗させ、同時に厄介払いする(林建良・台湾独立建国連盟日本本部委員長)・・・凄い国!

内戦で中共に負けた蒋介石軍は1949年前後から台湾に逃げ込んだが、鍋釜をもって上陸した兵士の服装はまるで乞食、中には逃亡できないようにおでこに入れ墨をされた者がいたという。異次元の民族!

日本の敗戦後、日本人は日本に帰る、放置された台湾人は「我々の国はどこか、中国なのか」と不安と期待があったが、この乞食&入れ墨兵士を見て絶望した。悲劇、虐殺、地獄の始まりだった。以下次号。
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中露による侵略は絶対許さない

2023-02-09 06:22:55 | 戦争
中露による侵略は絶対許さない
“シーチン”修一 2.0

【雀庵の「大戦序章」135/通算567 2023/2/9/木】「嫌な予感はよく当たる、良い予感はよく外れる」と言うが、本当か。朝、家を出る時は曇り空で、天気予報は「ところによって雨」。まあ大丈夫だろうと傘を持たずに地下鉄に乗って駅に着いたら雨だった、「♪傘がない 行かなくちゃ 会社に行かなくちゃ・・・」、濡れネズミで出社。

男の場合はこういう経験は結構珍しくないから「良い予感はよく外れる」と記憶にインプットされるのだろう(反省はしない!)。

また、進学や就活では上位の学校や企業に挑戦するが「難関だから難しいだろうなあ」と思っていたら案の定ダメだったり。「嫌な予感はよく当たるなあ、分不相応だった、来年もう一度チャレンジするか」なんて反省&発奮したり、「ワンランク下げればどうにかなるだろう」と受け入れたり再起を図ったり(諦観はしない!)。

結局、人間(男?)は「反省しない、諦めもしない」、つまり「明日はいいことがあるだろう」と楽天的なのが初期設定ではないか。逆境に遭っても「一縷の望み」を信じて生きる・・・フランクルの「夜と霧」やソルジェニーツィンの「イワン・デニーソヴィチの一日」のように“夜明け”を信じる。動物は、あるいは生物はみな似た様なものかも知れない。

「嫌な予感はよく当たる」、「嫌な予感」を覚えながらも運を天に委ねるしかない、もしかしたら上手くいくかもしれない、ダメならまたやり直せばいい、神さま仏さま、どうぞお見守りください・・・というのが男ではないか。

後出しジャンケンで「ああすべきだった、こうすべきだった」という人は少なくないが、戊辰戦争や対米開戦を避ける方策はあったのか? 勝った戦(いくさ)は良い戦、負けた戦(いくさ)は悪い戦・・・こういうご都合主義的後出しジャンケン史観は如何なものか。小生は嫌だな。

大昔から「歴史は戦史」である。部族・民族・国家・国民は戦争から生まれる。死屍累々、血だらけの戦争の中から今の国家も生まれてきた。戦争が良いか悪いか論じるのはほとんど無意味で、勝てば良い戦争、負ければ悪い戦争になる。孫子は「戦わずして勝つのが最上」と言うが、現実にはほとんどあり得ず、熱戦を先送りするだけである。戦争はないに越したことはないが「他策なかりしを信ぜむと欲っす」、避けることはほとんど不可能だ。

山本皓一氏著/写真「中国・ロシアに侵される日本領土」を読んでいて、気になる以下の記述があった。

<日中国交正常化を成し遂げた田中角栄は、密着取材していた私にこんなことを話していた。「戦争を知っている人間がいるうちはいいが、そのうちいなくなる。そのとき、日本は怖いことになる」>

上記の角栄の言葉は1972年の日中国交正常化の後で、国交を結ぶために先送りした尖閣問題などをどうするのか、ずいぶん心配していたのだろう。藤井裕久・元衆議院議員も角栄から直接こう言われたという。

「戦争を知っているやつが世の中の中心である限り、日本は安全だ。戦争を知らないやつが出てきて日本の中核になったとき、怖いなあ・・・絶対戦争なんかダメだ。だから、経験者が戦争の悲惨さを教えてやれ」

角栄は自信家だが、日中国交正常化=台湾断交という“歴史的な大転換”については失敗を恐れていたという。それがどうにか上手くいって、波風を立てさえしなければ日中関係は安泰だと思い込んでいたのかもしれない。

しかし、大平正芳外相の秘書官として日中首脳会談にも同席していた森田一氏(大平の女婿、官僚出身。自民党衆院議員8期、森内閣で運輸相を務め2005年に政界引退)は、こう回顧している(時事ドットコム2022/9/24)。

<【訪中悩む角栄氏、大平氏が説得 森田一氏インタビュー 日中国交正常化50年】(交渉の結果について)私はなぜこんなに中国は譲るのかと思っていた。後で考えると中ソ問題があり、日本には譲っても、日中関係をしっかり位置付けた方がいいという高度な判断があったんだろう。

大平と私は飛行機の中で「今回、中国は低姿勢だったが、50年たったら態度はガラッと変わる。大きく経済発展して日本を見下すようになるよ」と話しながら帰った>

「悪い予感はよく当たる」、50年後のパンダは戦狼になって牙を剥き出しにしている。アジアでは台湾と日本、インド、ベトナム、フィリピン、ネパール、ブータンなどが習近平・中共の軍事侵略の脅威にさらされている。

負け戦を恐れて強国に屈服するという生き方はある・・・しかし、戦争を恐れ忌避していれば永遠に屈服したままだ。じわじわ同化され、やがては民族性、文化、歴史、言語まで消滅させられていく。それで良いのなら良し、祖国を失い亡国の民となっても「置かれた場所で咲けば良い」という人もいる。

しかし「自国を、祖国を取り戻したい」と命懸けで奮闘する人もいる。プーチン・ロシアの侵略を受けたウクライナ人は今、必死で戦っている。台湾と日本は中共に日々脅かされている。赤色独裁者による侵略は絶対許さないと多くの国が頑張っている。小生はそういう人と同志になり、共に戦いたい。
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中露に侵される日本領土(3)

2023-02-07 09:28:37 | 戦争
中露に侵される日本領土(3)
“シーチン”修一 2.0

【雀庵の「大戦序章」134/通算566 2023/2/7/火】梅が咲き始めた。桜の芽も緑っぽくなってきた。体調も少しずつ良くなってきた感じだ。2月を乗り越えれば春が来る。上手くいけば今年も生き延びるかもしれない。何のために? 日本を取り戻すために。このままではご先祖さまに申し訳ないから・・・

老生に何ができるのか、扇動くらいだ。大学院レベルの工作、洗脳、インテリジェンスは難しいが、拙くても正論モドキで同志を刺激し、勇武の精神、大和魂の回復に寄与したいものである。まあ、10年20年の長期戦にはなりそうだ。元気で長生きせにゃならんぜ、同志諸君!

と、いうことで今日もお付き合いを・・・踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿保なら踊りゃな損々。祭りを楽しむ人が9割、祭りを企画運営する人が1割とすれば、9割は散財し、1割は儲ける。先の五輪で私腹を肥やした人は「不正だ、汚職だ」と叩かれているが、嫉妬されている面もあるだろう。

嫉妬→shit→クソ。「くそっ! アタマにくるぜ」なんて思うことは結構あるが、口に出すと「品がない」と軽蔑されるから良き国民はあまり言わないね。「ゲス野郎、頭いかれてるんじゃね、そのうち天誅をくらうぜ」と心の中で罵倒するくらいだ。夏彦翁曰く「人皆飾ってモノを言う」。

小生は記者・編集者・プロダクションを仕事にしてきたから企画・扇動して儲ける側である。「儲ける」と言っても仲間や顧客と毎晩のように酒を飲めたくらいで、嫉妬を招くほどのレベルではなかった。適度な散財はストレス発散、ガス抜きのようなもので、それがあるからやっていられた、という感じ。

六本木当たりの映像制作会社のプロデューサーやディレクター、オペレーター、技術者は、徹夜が当たり前の結構ハードな仕事で、その代わり年収は30年近く前の1995年あたりでも30歳程ながら1300万円ほどだった。普通のサラリーマンの2~3倍。

小生とタッグを組んでいたテレビ朝日映像のディレクターの楽しみはオカルト映画とフェラーリで、オカルト映画は「妹が一人で見るのは怖いと言うから付き合っている」と言っていたが、そのうち本人も好きになったようだ。一種のマゾか? フェラーリについては、首都高や六本木通りを咆哮のような爆音を立ててぶっ飛ばすと、「どうだ、凄いだろう、俺と愛車は注目されているのだ!」と優越感を覚え、すっきりするらしい。

当時は「過労死」なんて言う言葉はなく、特に締め切り商売の出版界では徹夜が当たり前で、得意先のリクルートの女子社員がこう言っていたものである。「モーレツ社員は30歳を過ぎると白髪になる人が多いのよ。女性の場合は生理が止まっちゃう、子供の産めない体になっちゃうのよ」。凄い世界。

倒れるまで働いて、倒れると「自己管理ができない奴」と蔑まされる・・・今から見ると凄い時代だったなあと思わないでもないが、みんな“ビジネス戦士”だったから、それは珍しくはなかった。米国や欧州の先進国は、敗戦国の日本がまたたく間に経済大国にのしあがったことに恐れをなし、弱体化させるために残業は規制しろ、有給休暇を消化させろ、週休2日にせよ、輸入を増やせ、などと大和民族の弱体化を進めたに違いない。黄色人種・日本への嫉妬心?

この世は金持ちから貧乏人までいろいろだが、金持ちや高給取りは元気に散財とか消費することで経済を活性化させ、経済が良くなれば庶民も1500万円のフェラーリは無理としても、今なら500万円前後の車は買えるようになった、ローンだけれど。多摩丘陵の交通不便な山の上でもバンバン家が立て込んできたが、皆、車があるからさして不便を感じないのかも知れない。数年前から町内会が小型バスを運行するようにもなった。

政権、為政者は昔はアメとムチで秩序を維持したものだが、戦後の自由民主の選挙時代の今はムチがなくなり「アメ=福祉のバラマキ」で人気・票を得ようとする。国民は質実剛健、自律自助の根性をどんどん忘れていく。結局、国家への依存が大きくなり、努力もしないで「生活が苦しい、もっと支援を!」というパラサイトみたいな人がどんどん増えているような気がする。日米欧など先進国はそんな印象だ。

ケチなことは言いたくないが、国民健康保険、介護保険、市県民税、固定資産税で年間58万円、ナント年金の半分を小生は徴収されているが、これが反日の在日外国人を含めたバラマキ福祉にも使われていると思うと「ナンカナー」の気分だ。国家に「寄与」するのではなく、国家に「寄生」するような人が増えるばかりではやがては亡国になるのではないか。

岸田政権は国防に目覚めたのかどうか・・・宗主国の米国から「もっと危機感を強めろ、国防予算を倍増しろ」と促されてワーワーやっているだけかも知れない。首相の器ではない人が艦橋に立っているようで、政府への支持率が低いのは多くの国民が「なにやってんだか、右往左往、バタバタしているだけみたい」と思っているからだろう。総じて楽観的で学問が稀薄、軽佻浮薄で、哲学、国家観がない、という政党や政治家は短期で終わるようだ。親中の宏池会政権・・・「江(沢民)の傭兵」こと河野洋平の息子、河野太郎よりマシかも知れないが、“我らの内なる国難”の様相は高まるばかり。市井の国民が踏ん張らなければ日本沈没だ。

日本人の覚醒を促す山本皓一氏著/写真「中国・ロシアに侵される日本領土」から。

<作家の椎名誠氏とともにアルゼンチンとチリにまたがる地域、南米大陸最南部のパタゴニアを旅したのは40年前の1983年のことである。最南端のディエゴ・ラミレス諸島は南極の一歩手前、樹木も一切ない、いわば岩礁である。嵐が吹き荒れ、とうてい人が暮らせないような島に6名の兵士が常駐していると聞き、大いに驚かされた。

前年の1982年4月よりアルゼンチンとイギリスの間で「フォークランド紛争」が勃発していた。両軍合わせ904名の兵士が死亡、イギリスが勝利を収めている。

アルゼンチンと長い国境(5300Km)で接するチリはこの紛争でイギリスを支援する立場に回っていた。ディエゴ・ラミレス諸島はチリ最南端の島であり、「国境」である。アルゼンチンはフォークランド紛争で敗れたものの、領有権の主張を取り下げなかった。アルゼンチンを警戒するチリ軍が国境を監視していたのは当然だったと言えるだろう。

どんな絶海の孤島であろうとも「自国」の領土には何らかの施設を築いて自国民を配置し、実行支配を示す。そうした「ショー・ザ・フラッグ」が徹底されているのを目の当たりにした私は、平和に慣れ過ぎた日本との差異に愕然とした。その後、世界の様々な「国境」を取材するたびに、その思いは強くなるばかりだった。

「国境」は、その国の有り様を映し出す。地雷が埋められ、戦車や銃が常時向かい合う軍事境界線もあれば、隣接国の住民が悠然と自由往来する“緩い”国境も存在する。国家の領域を分ける線上には、主権に対する有形無形の思想がある。国境を見ることは、その国の本質を見ることなのだと、私はある時期からそう確信するようになった。

2020年、新型コロナウイルスが世界に拡散した際、加盟国の間で実質的に撤廃されていたEU諸国の「国境」が一時、続々と復活した。平時であれば見えない「国家」の姿が真っ先に可視化される場所、それが国境なのである。

1970年代より「週刊ポスト」のカメラマンとして海外取材が多かった私は、当時、世界各地で重大なテロ事件を起こしていた「連合赤軍」メンバーと疑われることが頻繁にあった。「怪しい東洋人」と見られがちだったからか、国境を通過する際に決まって厳重に所持品を検査され、身元確認のため足止めを食らうことも珍しくなかった。そのたびに国境の「厳しさ」を実感した。

「世界の国境には、命懸けの人々がやって来る」――そんな現実もたびたび目の当たりにした。島国の日本とは違い、陸続きの大陸国家では、国境に関する情報を正確に把握することが、クーデターや軍事衝突が起きた際に、自国だけでなく個人レベルでも自らの命を守るための必須条件となっているのだ。

もとは個人的な辺境ロマンから始まった私の国境への興味は、いつしか母国である日本に向けられるようになった。そしていざ、そこに目を向けてみた時、「戦後の日本」が封印し、棚上げし、先送りしてきた問題が手つかずで残されていたことに気付かされた。

大戦で敗北した日本において「交戦」は重大なタブーとなり、隣国との軍事的な緊張を回避することが最優先に置かれたため、積極的な領有権主張や実効支配強化の施策はことごとく敬遠された。

国境政策には古今東西の膨大な知識を必要とする上に、難度の高い外交交渉も必要だが、そうした苦労の割に票につながる仕事ではない。だから本気で領土問題に取り組む政治家が少なかったのだろう。

1990年代まで、私が「北方領土、尖閣、竹島を撮ってくる」と話すと、しばしばこんなことを言われた。「写真の上手な右翼みたいですね・・・」。相手は冗談半分だったのかも知れないが、私は無力感に襲われた。

それでもかつて日本人が暮らした痕跡を追い求め、国境の島に渡航することにこだわり続けた。このテーマに対する関心に、右も左も関係ない。民主主義国家だろうが社会主義国家だろうが、あるいは独裁専制国家だろうが、「国境を守る」ことは国のトップ・プライオリティーの政策であり、国民にもその意識は浸透している。

まずは日本人に「国境の姿」を見てもらいたいとの思いだったが、30年以上に及ぶ取材を継続してきたことで、その目的は多少なりとも達成できたのではないかと自負している。たとえ人の住まない小さな島であったとしても、そこには軍事的、経済的、歴史的、学術的に極めて重要な意味合いがあり、「死守すべき価値」がある。近年ようやく日本人の間にもそうした理解が広まってきた。大きな前進である。

報道写真家としての立場から、最後にどうしても述べておきたいことがある。日本が自国の国境を隠すようなことがあってはならないということだ。国境の島をめぐる現実――すなわち日本人の上陸禁止や渡航自粛要請、撮影、発表の制限といった制約だらけの状況を変えなければ、日本人が本当に日本の「最果て」に興味を持ち、そこから物事を考えていくという建設的な循環は生まれようもない。

尖閣諸島に関しては現状、約15年以上、民間人による上陸取材が途絶えている状況だが、対中国という政治的な視点から実効支配のあり方を考えるだけでなく、「国内の問題」として早期に情報公開を目指すべきである。石垣市の尖閣諸島での「標柱設置」がその第一歩となることを期待している。

日中国交正常化を成し遂げた田中角栄は、密着取材していた私にこんなことを話していた。「戦争を知っている人間がいるうちはいいが、そのうちいなくなる。そのとき、日本は怖いことになる」

かつて国境の島で暮らした日本人たちも高齢化が進み、やがて証言者がいなくなってしまう時代が来る。領土問題という日本の大きな「宿題」を解決するための知恵が、後世に正しい形で残されることを切に祈り、本書の結びとしたい>(以上)

氏の「中国・ロシアに侵される日本領土」は図書館から借りていたが、返却前にアマゾン経由で入手した。「読書百遍意自ずから通ず」、小生は良書は5回くらい読まないとオイシサが分からないと思っているから、座右の書にしたいのは購入するようにしている。

書庫が満杯のため厳選しているが、良書は脳の劣化を抑えてくれる効能もあり、薬やサプリメントに比べてとても安価だ。それなのに5回も楽しめるからコストパフォーマンスが非常に高い。出版文化は後退気味で、特に良書は売行きが芳しくないから出版人が意地と良心で出している面がある。良書を購入することは良き出版文化を支えることでもある。

ベストセラーの寿命は精々2年3年だが、良書は「20年後、30年後、50年後でも生きている書籍」である。質素倹約、シンプルライフ嗜好の小生にはぴったりだ。出版人よ、同志よ、共に頑張ろうぜ。
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